ケイチャン
今回ご紹介する一冊は、
福田和代著
『ディープフェイク』です。
もくじ
【感想】「どうして俺が狙われたんだ！」
鉄腕教師こと湯川鉄夫
かつて身を挺して生徒を庇ったことから
一躍有名人となり
いち中学校教諭ながら
TVに出演する
有名人となった一般人
これは妬まれる・・
写真雑誌に踊る
淫行・暴行教師の文字
それは炎上の轟音
正義を自任する大衆の前で
祭壇に捧げられ
燃やされる生贄は・・俺なのか！？
全く身に覚えがないのに
次々とSNSに上げられるのは
生徒を罵り、小突き暴行を加える
鉄夫の画像や動画・・これは一体なんなんだ！
これが本書のタイトルである『ディープフェイク』です
一般人にも画像や動画加工の技術が浸透し
ひと昔前のコラージュ写真とは
モノが違う出来栄え
画像や動画はダイレクトに感情に刺さるもの
あっという間に大炎上してしまう
もう、俺は終わりなのか！
ディープフェイクによる罠にはめらた鉄夫は
手のひら返しのような態度をとる同僚
真偽を確かめることなく非難する世間
四面楚歌の状態となります
しかし、懸命に生きる者には
救いの手が差し出されるもの
仲間を得て反撃に転じる鉄夫
用意周到に張り巡らされた
罠を喰い破り
罠を仕掛けた奴に
喰らいつく！
破滅からの脱出を描く
エンタメ・サスペンスです
あなたも誰かに妬まれて
狙われてはいませんか？
作品紹介（出版社より）
過去、生徒間の事件を解決したことからメディアに取り上げられ、「鉄腕先生」と呼ばれて、コメンテーターとしても活躍する教師・湯川。彼はある日、自分が女生徒とホテルで密会したという週刊誌報道が流れていることを知る。
さらに、「ディープフェイク(AIによる画像合成技術)」で精巧につくられた、湯川が生徒に暴力を振るっている動画もネット上に拡散。出勤停止、テレビ番組の降板、さらに妻子が家を出ていく中、ネット上では湯川に対する大炎上が巻き起こる。果たして、湯川を陥れようとしているのは誰なのか。
そんななか、湯川の働く学校ではさらなる事件が起き――。誰にでも、あなたにも起こるかもしれない。
一人の「普通」の人間が追い詰められ、仕事、家庭、社会的信用……全てを失っていくさまをリアルに描きつつ、昨今のSNSでの炎上や匿名による誹謗中傷、メディアの報道のあり方などの問題に切り込んだ傑作サスペンス小説!
作品データ
タイトル：『ディープフェイク』
著者：福田和代
出版社：PHP研究所
発売日：2021/10/13
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作家紹介
福田 和代 （ふくだ・かずよ）
1967年神戸市生まれ。
神戸大学工学部卒業後、システムエンジニアとなる。
2007年航空謀略サスペンス『ヴィズ・ゼロ』でデビュー。
福田和代の作品
『ヴィズ・ゼロ』（2007年6月）
『黒と赤の潮流』（2009年2月）
『タワーリング』（2011年3月）
『リブート！』（2011年7月）
『TOKYO BLACKOUT』（2011年8月）
『 ヒポクラテスのため息 』（2011年9月）
『オーディンの鴉』（2012年9月）
『怪物』（2013年5月）
『迎撃せよ』（2013年11月）
『火災調査官』（2018年5月）