『黒鳥』横関大 あらすじと感想|人生を決定する、出会いがある


【2026年113冊目】
今回ご紹介する一冊は、
横関大 著
『黒鳥』です。
二転三転するリベンジサスペンスが好きな人
あらすじと感想
わたしはダイアナ妃になるんだ!
瀬戸内海に浮かぶ中規模の島の中学校から物語はスタートします
新聞店の娘こと秀才の実沙子(みさこ)は「シンデレラ日記」と記されたノートを拾う
そこに書かれているのはどうすればプリンセスになれるかと検討されたTO-DUリストでした
・・ナニコレ?誰のノートなんだろう?
優等生といじめられっ子
ノートの持ち主は転校生で白ぶたと呼ばれる白鳥遥奈(しらとり はるな)でした
これがきっかけで2人に秘密の交流が始まる
島の片隅の倉庫で落ち合い、どうしたらシンデレラになれるのか夢想する女の子たち
まず整形手術しよう、そして大学のミスコンに出て~、女子アナになって~、政治家と結婚する・・そうすればファーストレディー(総理大臣の妻)になるチャンスじゃない!
幼い夢はしかし、遥奈にとっては本気の野望であった
やがて時は経ち、実沙子は東京で遥奈と再会するのだが
その時、彼女は輝くばかりの容姿を持ちミスコンの女王を獲得していたのだった・・
目的のためには手段を選ばない遥奈に驚きます
担任教師を幼い肉体でたらしこむ様子には
ぐびりと生唾を飲みました
突き抜けた行動力と冷徹な判断力に、爽快ささえあるようです
ライバルか?親友か?
実沙子と遥奈の謎めいた秘密の関係性も本作の読みどころです
いっときの交流だったのに、心の深いところまで交わした2人は
親友と呼ぶには溝がありすぎ、ライバルと言うには心が近すぎる
親近感と緊張感をはらむ名状しがたい関係性に、心が揺さぶられます
そして大事件が起こる・・
事件の裏に遥奈がいることを確信する実沙子だが
動くことが出来ない
しかし彼女の他にも遥奈の疑惑に気が付く者が現れる
一転して大ピンチ!
だがそんな時に遥奈は交通事故で死ぬのだった
注意!)以下、物語の結末に関する重大なネタバレとなります
死んだ遥奈は、実は入れ替わった影武者だった
中学時代の面影を残す遥奈から実沙子は
シンデレラ日記の続きをしようと持ち掛けられる
その言葉に動揺しつつも実沙子は抗えない魅力を感じ、震えるのでした・・

いや~、面白かったですね
この作品の良さは2人の関係性にあったと思います
白か黒か分けることの出来ない複雑な感情が伝わり、最後のページまで緊張しながら読めました
ひとつの出会いが人生を変える
野望を胸に身一つでのし上がる

暗黒のサクセスストーリーの結末に、震えが止まりませんでした

あなたの人生を決定した人はどんな人ですか?
作品紹介(出版社より)
「怖いなあ、ほんま女は怖い。闇やな。真っ黒い闇を覗き込んでるみたいや」
瀬戸内の小さな島で、白豚と呼ばれていた一人の少女には夢があった。彼女は島から飛び立ち御伽話の如く夢を叶えることができるのか。「自分の中にある力をすべて注ぎ込み、最高傑作を書きたい。そのつもりで書きました」――横関大
作品データ
タイトル:『黒鳥』
著者:横関大
出版社:幻冬舎
発売日:2026/9/2
作家紹介
横関 大(よこぜき・だい)
1975年静岡県生まれ。
2010年「再会」で第56回江戸川乱歩賞を受賞。同作はドラマ化された。
『ルパンの娘』シリーズは深田恭子で2021年映画化。
ハートウォーミングなエンタメミステリを中心に著書多数。
横関 大の作品紹介
再会(2012/8/10)
グッバイ・ヒーロー(2013/9/13)
チェインギャングは忘れない(2014/9/12)
偽りのシスター(2016/10/7)
沈黙のエール(2015/9/15)
K2 池袋署刑事課 神崎・黒木(2019/3/15)
スマイルメイカー(2018/3/15)
ルパンの娘 (2017/8/9)
炎上チャンピオン (2021/1/15)
マシュマロ・ナイン(2020/2/21)
ピエロがいる街(2021/10/15)
仮面の君に告ぐ (2022/2/15)
いのちの人形(2019/1/26)
ルパンの帰還(2019/7/12)
ホームズの娘(2019/9/13)
彼女たちの犯罪(2019/10/10)
アカツキのGメン(2019/12/11)
誘拐屋のエチケット(2020/3/25)
帰ってきたK2 池袋署刑事課 神崎・黒木(2020/9/3)
ルパンの星(2020/9/15)
わんダフル・デイズ(2021/2/10)
罪の因果性(2021/6/25)
ゴースト・ポリス・ストーリー(2021/8/25)
ルパンの絆 (2021/10/6)
ミス・パーフェクトが行く! (2021/12/8)
『忍者に結婚は難しい』2022/6/1
『闘え! ミス・パーフェクト』2022/12/7
『メロスの翼』2023/5/24
『戦国女刑事』2023/11/8
『誘拐ジャパン』2024/10/30
『ミス・パーフェクトの憂鬱』2025/4/22
『検索結果はありません』2026/6/24
『黒鳥』2026/9/2


