『太陽の塔』森見登美彦 あらすじと感想|キミはボクの太陽の塔


【2026年69冊目】
今回ご紹介する一冊は、
森見登美彦 著
『太陽の塔』です。
失恋を引きずっている人
あらすじと感想
振られた元カノの研究者である私は、断じてストーカーなのでは、ない!
男汁あふるる大学5年生を描く、著者デビュー作の『京大文学』です
この世界は間違っている!何故ならば、私だけが正しいのだから・・
自称『水尾(みずお)さん研究者』である、『私(森見登美彦本人か?)』が主人公です
研究と称して元カノである水尾さんをつけ回し、アパート周辺をうろちょろする立派なストーカー兼ヘンタイです
私は間違っていない!何故ならば,この世界が正しくないのだから・・
そんなモテない『私』は、類は友を呼ぶ的な親友たちと、この間違った世界に一矢報いるため、クリスマスイブの夜にある行動を決起するのだ
はたして非モテたちの革命は、成功するのだろうか?
夢と妄想が現実世界を歪める本作
唯一無二の『森見ワールド』が領域展開します

・・さすが天才、京大作家!オモシロ過ぎるのだw
物語は休学(不登校?)している『私』の、大学生らしい不毛かつ自堕落な毎日が綴られます

まさしくモラトリアムまっただ中とゆー大学(休学w)生活には、かつての自分を重ね合わせ、共感しかありません
・・うんうん、めっちゃわかるよっ!
さて自分本位で、何事も自分が正しく、他者や世界が間違っていると言う『私』に、
そうじゃないよ!そりゃオカシイよ!と盛大にツッコミつつ読む
…とゆーのが本作のスタイルとなっています

思わずホントに声に出しそうなほど、『私』がオモシロ過ぎます
また夢と現実の境界線が、絶妙に曖昧なところも、森見作品の魅力の1つです

幻想の世界を走る叡山電鉄に、僕も乗ってみたいと思ってしまう

そしてなかなか姿を現さない水尾さんに、失った恋人に対するノスタルジアを感じさせ、独特な余韻を漂わせています
デビュー作にして傑作といえる作品でしょう
おバカ過ぎる男子大学生の自分勝手な妄想が笑え、京都が幻想郷に変わる
うたかたの夢のような物語でした

僕もいつかゆっくりと京都をさまよってみたいな・・
作品紹介(出版社より)
私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
作品データ
タイトル:『太陽の塔』
著者:森見登美彦
出版社:新潮社
発売日:2003/12/19
作家紹介
森見登美彦(もりみ・とみひこ)
1979年 奈良県生れ。京都大学農学部大学院修士課程修了。
2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、作家デビュー。
2007年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞。
2010年『ペンギン・ハイウェイ』で日本SF大賞を受賞する。
ほかの著書に『四畳半神話大系』『きつねのはなし』『新釈 走れメロス 他四篇』『有頂天家族』『美女と竹林』『恋文の技術』『宵山万華鏡』『四畳半王国見聞録』『聖なる怠け者の冒険』『有頂天家族 二代目の帰朝』『夜行』『太陽と乙女』『熱帯』がある。
森見登美彦 の作品紹介
『太陽の塔』2003/12/19
『四畳半神話大系』2008/03/25
『きつねのはなし』2009/06/29
『夜は短し歩けよ乙女』2008/12/25
『有頂天家族』2010/08/02
『新釈 走れメロス 他四篇』2015/08/25
『恋文の技術』2009/3/5
『美女と竹林』2010/12/9
『宵山万華鏡』2012/6/26
『ペンギン・ハイウェイ』2012/11/
『四畳半王国見聞録』2013/6/26
『聖なる怠け者の冒険』2013/5/21
『有頂天家族 二代目の帰朝』2015/02/26
『夜行』2016/10/25
『太陽と乙女』2017/11/22
『熱帯』2018/11/16
『四畳半タイムマシンブルース』2022/06/10
『シャーロック・ホームズの凱旋』2024/1/22


