ホラー

『アナヅラさま』四島祐之介 あらすじと感想|闇の引力に共鳴してしまう

四島祐之介『アナヅラさま』』 あらすじと感想
ケイチャン(サカキ ケイ)

【2026年43冊目】

今回ご紹介する一冊は、

四島祐之介 著

『アナヅラさま』です。

この小説はこんな人にオススメ

予測不能な「どんでん返し」を求めている

あらすじと感想

第24回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作

ホラーミステリー

女の子を跡形もなく消してしまう
都市伝説アナヅラ(穴面)さまは
実在するのか?
暗い心を描くゾッとするお話です

心の闇は、感染するのか?

①冒頭に登場するのが、アナヅラさまです
新しい獲物(女の子)を見つけて
舌なめずりする様子が怖い
この女の子の運命に悲観しかありません

②次に登場するのが、フードデリバリーの
仕事に勤しむ大学生、未散(みちる)ちゃん
お金に困ってパパ活をしようとしているが
・・オイオイ、大丈夫かな?

③続いて登場するのが、探偵業を営む
穂香(ほのか)さんと、事務所の愉快な面々
女子ながら身長180cmで武闘派な彼女に
持ち込まれる案件が行方不明者の捜索です

長野県内で行方不明者が多発している

いずれも身長が低く
美形な者ばかり
まさかホントに都市伝説の
アナヅラさまに引き込まれたのか?

「闇の引力に共鳴してしまう」

獲物を狩る、アナヅラさまと
それを捜査する、穂香たちを
交互に描きながら物語は進むが
どうにも違和感がぬぐえません

作者にミスリードされている?

違和感を消し去るほど存在感あるのが
山中に穿たれた深さもわからぬ穴です
落としても落としても、音がしない
人も車も全部呑み込む、おそろしさ

・・ゾッとしませんか?

真のアナヅラさまとも言うべき
恐怖の存在です
こんな穴が自分の物になったら
なんでも落としてみたいよね(笑)

さて初めから真犯人が出ている
のだから最後は捕まるのだろう
と思っていると、そうはいかない
終盤で事態は思わぬ方向へと向かうのだ

*注意!以下、重大なネタバレとなります!!

なんと真犯人(アナヅラさま)は
途中で交代していた!
2代目アナヅラさまとなった未散と
対決し共感した穂香が3代目の
アナヅラさまとなるんだ!

え?まさかの主人公が闇落ちのエンディングとは!

そして冒頭の①②③の順番で
アナヅラさまリレーがバトンタッチ
されるという構成に気が付き
作者にヤられたな、と思いました

しかし読後感は悪くないんです
未散と穂香の心の闇を覗く内に
僕は彼女たちに共感してしまったのでしょう
まさにストックホルム症候群ってヤツなのだ

未散が捕まらなくて、良かった~
穂香がどんどんアナヅラさまに
人を落とせばいいのにな~

え!?笑
なんて思ってしまいました

深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいている

深く暗い巨大なアナヅラさまに僕も引きずり込まれてしまいそう!

邪悪な魅力にゾクゾクしてしまうブラックホールみたいな物語でした

作品紹介(出版社より)

2026年第24回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作!

都市伝説×どんでん返し!

顔にぽっかり穴のあいたバケモノが人を攫って、穴の中に吞み込んでしまう。バケモノの名は「アナヅラさま」。

――ある地方都市で女性が相次いで行方不明になるなか、そんな噂が囁かれるようになった。行方不明者の捜索依頼を受けた探偵・小鳥遊穂香は、都市伝説の裏に連続殺人鬼がいると睨み、調査を進めるが……。一方、「アナヅラさま」と呼ばれる一連の事件の犯人は、想定外の事態に陥っていた。

作品データ

タイトル:『アナヅラさま』
著者:四島祐之介
出版社:宝島社
発売日:2026/2/4

作家紹介

四島祐之介(ししま・ゆうのすけ)

1990年生まれ。栃木県宇都宮市出身。
高校卒業後、声優養成所、ITエンジニアの職業訓練校に通う。
雑誌・Web編集、広告代理店、ITエンジニアを経て、現在はフロントエンドエンジニアとしてWebサイトの制作・運用業務に携わる

四島祐之介の作品紹介

『アナヅラさま』2026/2/4

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サラリーマン読書家
年間150冊以上の本(主に小説)を読む、名古屋で働くサラリーマン【ケイチャン】です。食べることが大好きな僕が撮影している「本のある日常風景」と共に、本の紹介と感想のブログをお楽しみください!オススメの本は?この本気になるけど面白い?…など、読む本に迷った方への参考になれば幸いです。好きな言葉は「花には水を、人には愛を!」【ケイチャンブックス】よろしくお願いします!一緒に読書を楽しみましょう!!
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