【感想】『彼女はそこにいる』 織守きょうや|幽霊より怖いのは、人の悪意

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彼女はそこにいる|織守きょうや

ケイチャン

ケイチャン

【2023年115冊目】
今回ご紹介する一冊は、
織守きょうや 著
『彼女はそこにいる』です。

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【感想】「幽霊より怖いのは、人の悪意」

ホラー&ミステリー小説

幽霊は本当にいるの
いたずらなんかじゃない
本物の幽霊が・・
静岡県の、ある住宅につく
悪意と怪異の物語です

家に帰るのが、怖い

憧れの庭付き一戸建て住宅に
都内から引っ越してきた
中二の茜里(あかり)ちゃん
でもこの家がちょっと
怖いんだ・・

ある日妹が人形を拾ってくる
この日を境に、夜ごと見る
長い髪の少女の夢・・
怪異がこの家に、私に
迫ってきているんだ!

怪異から逃れるために
この住宅から引っ越す
茜里ちゃん親子
しかし怪異は
次の住民へと
受け継がれてゆくのでした

それは、なぜ?

「幽霊より怖いのは、人の悪意」

3つの物語からなる本書

茜里ちゃんの物語で
ぶちまけられた数々の謎が
次第に明かされてゆく過程に
ドキドキします

人の顔型ににじみ出る、水
突然点いたり消えたりする、テレビ
ブレーカの箱いっぱいに入った、髪
そしてあれは・・幽霊?

怖いってことは、楽しいことですねww

そして明かされた謎の
後に残るのは
本物の幽霊と
本当に怖い、ニンゲンでした

まさか一番恐ろしいのが
あの人だったの??
という終盤での
サイコなシーンに
ゾクゾク来ましたねww

あなたは
人と幽霊と
どちらのほうが
怖いですか?

作品紹介(出版社より)

「人が居つかない家、というものは存在する」恐怖が3度襲うホラーミステリ

第1話「あの子はついてない」
母と共に庭付きの一軒家へ引っ越してきた中学生の茜里。妹の面倒を見ながら、新しい学校に馴染んでゆく茜里だが、家の中で奇妙なことが起こり始める。知らない髪の毛が落ちている。TVが勝手に消える。花壇に顔の形の染みが出来る。ささやかだが気になる出来事の連続に戸惑う茜里。ある夜カーテンを開けると、庭に見知らぬ男性の姿が――。
第2話「その家には何もない」
不動産仲介会社に勤める朝見は、大学の先輩でフリーライターの高田に「曰わく付きの物件」を紹介して欲しいと頼まれる。次々に貸借人が入れ替わる家の話をしたところ、「内覧したい」という高田に押し切られて現地へ向かうことに。そこは最近まで中学生の娘と母親が暮らしていた庭付きの一軒家だった。
第3話「そこにはいない」
その家にはなぜ人が居つかないのか? 新たな住人をきっかけに、過去の「ある事件」が浮かび上がる。

作品データ

タイトル:『彼女はそこにいる』
著者:織守きょうや
出版社:KADOKAWA
発売日:2023/6/30

作家紹介

織守きょうや(おりがみ・きょうや)

1980年ロンドン生れ。
2013年『霊感検定』でデビュー。
2015年「記憶屋」で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞。
他の作品に『少女は鳥籠で眠らない』『ただし、無音に限り』『響野怪談』『花村遠野の恋と故意』などがある。

織守きょうやの作品紹介

『霊感検定』(2013年1月)
『霊感検定– 心霊アイドルの憂鬱』(2013年8月)
『SHELTER/CAGE』(2014年7月)
『少女は鳥籠で眠らない(黒野葉月は鳥籠で眠らない)』(2015年3月)
『記憶屋』(2015年10月)
『301号室の聖者』(2016年3月)
『記憶屋II』(2016年5月)
『記憶屋III』(2016年6月)
『霊感検定– 春にして君を離れ』(2017年4月)
『花村遠野の恋と故意(世界の終わりと始まりの不完全な処遇)』(2018年6月)
『ただし、無音に限り』(2018年8月)
『響野怪談』(2019年2月)
『記憶屋0』(2019年11月)
『辻宮朔の心裏と真理』(2020年10月)
『朝焼けにファンファーレ』(2020年11月)
『幻視者の曇り空– cloudy days of Mr.Visionary』(2021年4月)
花束は毒』(2021年7月)
『夏に祈りを– ただし、無音に限り』(2022年3月)
『学園の魔王様と村人Aの事件簿』(2022年6月)
『悲鳴だけ聞こえない』(2022年9月)
彼女はそこにいる』 (2023/06/30)
『隣人を疑うなかれ』 (2023/09/21)

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