【感想】『花束は毒』 織守きょうや|結末が気分良いものとは限らないんだ

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花束は毒 |織守きょうや

ケイチャン

ケイチャン

【2022年140冊目】
今回ご紹介する一冊は、
織守きょうや 著
『花束は毒』です。

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【感想】「結末が気分良いものとは限らないんだ」

エンタメ・ミステリー

僕は正義の味方、だから大切な人を守るんだ!
そんなの当然だろ?
けれども得られた結末は
僕が望んだものとかけ離れていたんだ・・

ミステリー小説の常として
正義感が強い人は痛い目に合うものですが
本作の主人公の木瀬クンも
例にもれませんでした

序盤で前振りのような事件が起こります
中学生時代、いとこがイジメに合う
義憤にかられた木瀬クンは
学園の何でも屋こと、探偵見習の北見センパイに
解決を依頼する

見事にイジメ相手を罠にハメ
変態アダルトビデオ好きの烙印を押された彼は
転校してゆく・・
え、ここまでするのか?こんな結末は
僕は望んでいないよ!

「結末が気分良いものとは限らないんだ」

程よい解決を望んでいたのに
石もて追われるような結末で
モヤモヤする木瀬クン
でも何事も自分の思うようになるとは限りません

そして大学生になった木瀬クンは
再び北見センパイに事件の解決を依頼することとなる
果たして今回は、お望みどおりの結末となるのでしょうか

モチロンそんな訳はない

前回の失敗をなぞるように
お節介な正義感の代償を払うこととなります
その結末とはいかに?

探偵と助手という
黄金のミステリー展開ながら
普通ならだんだんと謎が解けてゆくのに
読み進めるうちに逆に謎がましてゆくという
このモヤモヤ感が斬新でした

ミステリー小説お約束の
結末のどんでん返しですが
あんまりな犯人への不快感が
逆に気持ち良くなりました

あなたにもこのモヤモヤする結末に
気持ちよく唸っていただきたいな!

作品紹介(出版社より)

罠、また罠。100%騙される、戦慄ミステリー!

「結婚をやめろ」との手紙に怯える元医学生の真壁。
彼には、脅迫者を追及できない理由があった。
そんな真壁を助けたい木瀬は、探偵に調査を依頼する。
探偵・北見理花と木瀬の出会いは中学時代。
彼女は探偵見習いを自称して生徒たちの依頼を請け負う少女だった。

ーーあの時、彼女がもたらした「解決」は今も僕の心に棘を残している。
大人になった今度こそ、僕は違う結果を出せるだろうか……。

背筋が寒くなる真相に、ラストに残る深い問いかけに、読者からの悲鳴と称賛続出の傑作ミステリー。

作品データ

タイトル:『花束は毒』
著者:織守きょうや
出版社:文藝春秋
発売日:2021/7/28

作家紹介

織守きょうや(おりがみ・きょうや)

1980年ロンドン生れ。
2013年『霊感検定』でデビュー。
2015年「記憶屋」で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞。
他の作品に『少女は鳥籠で眠らない』『ただし、無音に限り』『響野怪談』『花村遠野の恋と故意』などがある。

織守きょうやの作品紹介

『霊感検定』(2013年1月)
『霊感検定– 心霊アイドルの憂鬱』(2013年8月)
『SHELTER/CAGE』(2014年7月)
『少女は鳥籠で眠らない(黒野葉月は鳥籠で眠らない)』(2015年3月)
『記憶屋』(2015年10月)
『301号室の聖者』(2016年3月)
『記憶屋II』(2016年5月)
『記憶屋III』(2016年6月)
『霊感検定– 春にして君を離れ』(2017年4月)
『花村遠野の恋と故意(世界の終わりと始まりの不完全な処遇)』(2018年6月)
『ただし、無音に限り』(2018年8月)
『響野怪談』(2019年2月)
『記憶屋0』(2019年11月)
『辻宮朔の心裏と真理』(2020年10月)
『朝焼けにファンファーレ』(2020年11月)
『幻視者の曇り空– cloudy days of Mr.Visionary』(2021年4月)
花束は毒』(2021年7月)
『夏に祈りを– ただし、無音に限り』(2022年3月)
『学園の魔王様と村人Aの事件簿』(2022年6月)
『悲鳴だけ聞こえない』(2022年9月)

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