【本の感想】『珈琲怪談』恩田陸|異界の扉はすぐそこに

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恩田陸『珈琲怪談』とサンドイッチ

ケイチャン

ケイチャン

【2025年62冊目】

今回ご紹介する一冊は、

恩田陸 著

『珈琲怪談』です。

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【感想】「異界の扉はすぐそこに」

喫茶店ホラー

ケイチャン

ケイチャン

男4人の喫茶店巡りで話題となるのは
・・当然、怪談だよねww

稀代のストーリーテラーが描く
現代の怪談集です

薄暗がりに、異界が潜んでいる

ケイチャン

ケイチャン

既刊シリーズもの、らしいですが
17年ぶりとは、恩田陸らしい笑
・・憶えてないよ!
と、みなさんツッコミすることでしょう

お友達と喫茶店巡り

50代のおっさんが4人で喫茶店巡りする
京都、横浜、東京、大阪、各地の名喫茶店
時にはbarに寄り道してお酒も頂きながら
おしゃべりします

怖い話について

日常に潜み、あるいは溶け込むような
恐怖の瞬間を語り合う、暗い楽しみ
・・ようこそ、珈琲怪談へ
でも語ることによって怪異を
呼び寄せているんじゃない!

「異界の扉はすぐそこに」

職業もファッションの異なる4人が
なごやかに親交を深めるようすに
ほっこりとします

ケイチャン

ケイチャン

・・楽し気で、イイね!

そんな和やかな雰囲気で語られるのが
冷やりとした寒気を感じるもの
ゾッとする不気味さをもたらすもの
怪談です

ケイチャン

ケイチャン

このギャップが、たまらない

そしてここで語られる怪談は
現実世界をも侵食してきます
主人公の多聞(たもん)の言葉が
予知となり、また怪異を幻視する

ケイチャン

ケイチャン

・・怖いよ!

怖い話が大好き!という
ニッチなファンの嗜好に
バチンとフィットする
暖かく、冷たい、怪談集でした

ケイチャン

ケイチャン

僕はアイスクリームが乗った
パンケーキが大好きなんですが
そんな本です←どんなん笑

ところで愛知県民である僕には
このお話にモーニングが出てこないのが
ちょっと残念でした
・・愛知県では当たり前のことなのにね

ケイチャン

ケイチャン

次作では名古屋にも訪れて
モーニングのことを
紹介していただきたいな

作品紹介(出版社より)

なんか、怖い話ない?

異界が覗き、怪異の似合う古い街。
男たちが喫茶店に集ってすること、とは――。

男子会で、ホラーをダベる。京都、横浜、東京、神戸、大阪、再びの京都――。なぜ多忙な四人の男たち(外科医、検事、作曲家、音楽プロデューサー)は、わざわざ遠出して喫茶店を何軒もハシゴしながら、怪談を披露し合うのか――。そして、いつも茫洋としているが、気づくとなにか肝心なことをぼそっと呟く塚崎多聞とは誰なのか?

ホラー小説家としてデビュー(『六番目の小夜子』)した著者による、深煎りネルドリップ、男子ホラーはいかが? 奇妙な味がじわじわ恐い(ほぼ実話)全6編。

作品データ

タイトル:『珈琲怪談』
著者:恩田陸
出版社:幻冬舎
発売日:2025/4/16

作家紹介

恩田陸(おんだ・りく)

1964年宮城県出身。早稲田大学卒。
1992年日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。
2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞受賞。
2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞受賞。
2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞受賞。
2017年『蜜蜂と遠雷』で直木賞と2度目の本屋大賞をそれぞれ受賞。
ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなタイプの小説で才能を発揮している。
著書に、『三月は深き紅の淵を』『光の帝国常野物語』『ライオンハート』『私と踊って』『夜の底は柔らかな幻』『スキマワラシ』『灰の劇場』などがある。

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恩田陸の作品紹介

『六番目の小夜子』(1998/8/1)
『球形の季節』(1994/4/1)
『不安な童話』(1994/11)
『三月は深き紅の淵を』(1997/10)
『象と耳鳴り』(1999/10/1)
『木曜組曲』(1999/11)
『月の裏側』(2000/3/1)
『ネバーランド』(2000/7/5)
『麦の海に沈む果実』(2000/7/25)
『上と外』(2000年8月)
『puzzle』(2000/10/1)
『ライオンハート』(2000/12/1)
『MAZE』(2001/2/1)
『ドミノ』(2001/7/27)
『黒と茶の幻想』(2001/12)
『図書室の海』(2002/2/22)
『劫尽童女』(2002/4/1)
『ロミオとロミオは永遠に』(2002/10)
『ねじの回転』(2002/12)
『蛇行する川のほとり』(2002/12)
『まひるの月を追いかけて』(2003/9/11)
『クレオパトラの夢』(2003/10/1)
『黄昏の百合の骨』(2004/3/5)
『禁じられた楽園』(2004/4/21)
『Q&A』(2004/6)
『夜のピクニック』(2004/7/31)
『夏の名残りの薔薇』(2004/9/25)
『ユージニア』(2005/2/3)
『蒲公英草紙– 常野物語』(2005/6/3)
『ネクロポリス』(2005/10/13)
『エンド・ゲーム– 常野物語』(2006/1/5)
『チョコレートコスモス』(2006/3/15)
『中庭の出来事』(2006/11/29)
『朝日のようにさわやかに』(2007/3/1)
『木洩れ日に泳ぐ魚』(2007/7/1)
『いのちのパレード』(2007/12)
『不連続の世界』(2008/7/1)
『きのうの世界』(2008/9)
『ブラザー・サンシスター・ムーン』(2009/1/23)
『訪問者』(2009/5/14)
『六月の夜と昼のあわいに』(2009/6)
『私の家では何も起こらない』(2010/1/6)
『夢違』(2011/11/12)
『私と踊って』(2012/12/1)
『夜の底は柔らかな幻』(2013/1)
『雪月花黙示録』(2013/12/25)
『かがみのなか(2014/7/21)
『EPITAPH東京』(2015/3/6)
『ブラック・ベルベット』(2015/5)
『消滅 – VANISHINGPOINT』(2015/9)
『タマゴマジック』(2016/3/1)
『蜜蜂と遠雷』(2016/9/23)
『七月に流れる花』(2016/12/20)
『八月は冷たい城』(2016/12/20)
『終りなき夜に生れつく』(2017/2/20)
『失われた地図』(2017/2/10)
『錆びた太陽』(2017/3/21)
『おともだちできた?』(2017/6/30)
『祝祭と予感』(2019/10/4)
『歩道橋シネマ』(2019/11/20)
『ドミノin上海』(2020/2/4)
『スキマワラシ』(2020/8/5)
『灰の劇場』(2021/2/16)
『薔薇のなかの蛇』(2021/5/26)
愚かな薔薇』(2021/12/23)
なんとかしなくちゃ。青雲編』(2022/11/7)
鈍色幻視行』( 2023/05/26)
夜果つるところ』( 2023/06/26)
夜明けの花園』(2024/1/31)
spring』2024/3/22
珈琲怪談』2025/4/16

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