
ケイチャン
【2023年61冊目】
今回ご紹介する一冊は、
恩田陸 著
『なんとかしなくちゃ。青雲編』です。
もくじ
【感想】「クセの強い主人公は中毒になる」
クセの強い主人公
商人の家の末娘が主人公です
幼少期より合理的な思考をするのは
商人のDNAが成せる技なのか?
問題を発見すると放ってはおけません
そしてその問題解決策が
常識のナナメ上を行くもの
個性的な友人たちが持ち込む
何題をちゃきちゃきと解決する
ところが楽しいストーリー展開と
なっております
だが・・
女の一生のはずが
大学卒業までしか
描かれてないじゃん!笑
作中にも書かれていますが
恩田陸は朝の連続テレビ小説の
小説を書きたかったようです
だが主人公の梯結子(かけはし ゆいこ)が
きっと楽し過ぎるキャラクターに
なってしまったんでしょうね
エピソードが次々と出てきちゃって
ノリノリで執筆してしまったのでは
ないでしょうか?←想像です
結果、大学生までで1冊の分量に
達してしまったようなのです笑
朝ドラのノリで
次々と魅力的なキャラが登場し
物語をひっかき回します
しかし主人公も負けていない
梯結子(かけはし ゆいこ)
淡々としているようで
常に周りにアンテナを張っていて
興味ある事象にガブリと食いつく
友人から持ち込まれた問題も
いつしか自分のペースで解決へと
持ち込む、したたかな策士です
そして話も面白い
実は一番強烈なキャラクターである
梯結子に
中毒になりそうな
楽しい物語でした
しかし問題があるとするならば・・
恩田陸は続編が遅いんだよな~
次作がいったいいつになるのやら笑
大人になった梯結子に会える日を
僕はずっと待っています
作品紹介(出版社より)
困ったことが起きたら、「なんとかしなくちゃ!」
「これは、梯結子の問題解決及びその調達人生の記録である。」
大阪で代々続く海産物問屋の息子を父に、東京の老舗和菓子屋の娘を母に持つ、梯結子。幼少の頃から「おもろい子やなー。才能あるなー。なんの才能かまだよう分からんけど」と父に言われ、「商売でもいけるけど、商売にとどまらない、えらいおっきいこと、やりそうや」と祖母に期待されていた。その彼女の融通無碍な人生が、いまここに始まる――。
作品データ
タイトル:『なんとかしなくちゃ。青雲編』
著者:恩田陸
出版社:文藝春秋
発売日:2022/11/7
作家紹介
恩田陸(おんだ・りく)
1964年宮城県出身。早稲田大学卒。
1992年日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。
2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞受賞。
2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞受賞。
2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞受賞。
2017年『蜜蜂と遠雷』で直木賞と2度目の本屋大賞をそれぞれ受賞。
ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなタイプの小説で才能を発揮している。
著書に、『三月は深き紅の淵を』『光の帝国常野物語』『ライオンハート』『私と踊って』『夜の底は柔らかな幻』『スキマワラシ』『灰の劇場』などがある。
恩田陸の作品紹介
『六番目の小夜子』(1998/8/1)
『球形の季節』(1994/4/1)
『不安な童話』(1994/11)
『三月は深き紅の淵を』(1997/10)
『象と耳鳴り』(1999/10/1)
『木曜組曲』(1999/11)
『月の裏側』(2000/3/1)
『ネバーランド』(2000/7/5)
『麦の海に沈む果実』(2000/7/25)
『上と外』(2000年8月)
『puzzle』(2000/10/1)
『ライオンハート』(2000/12/1)
『MAZE』(2001/2/1)
『ドミノ』(2001/7/27)
『黒と茶の幻想』(2001/12)
『図書室の海』(2002/2/22)
『劫尽童女』(2002/4/1)
『ロミオとロミオは永遠に』(2002/10)
『ねじの回転』(2002/12)
『蛇行する川のほとり』(2002/12)
『まひるの月を追いかけて』(2003/9/11)
『クレオパトラの夢』(2003/10/1)
『黄昏の百合の骨』(2004/3/5)
『禁じられた楽園』(2004/4/21)
『Q&A』(2004/6)
『夜のピクニック』(2004/7/31)
『夏の名残りの薔薇』(2004/9/25)
『ユージニア』(2005/2/3)
『蒲公英草紙– 常野物語』(2005/6/3)
『ネクロポリス』(2005/10/13)
『エンド・ゲーム– 常野物語』(2006/1/5)
『チョコレートコスモス』(2006/3/15)
『中庭の出来事』(2006/11/29)
『朝日のようにさわやかに』(2007/3/1)
『木洩れ日に泳ぐ魚』(2007/7/1)
『いのちのパレード』(2007/12)
『不連続の世界』(2008/7/1)
『きのうの世界』(2008/9)
『ブラザー・サンシスター・ムーン』(2009/1/23)
『訪問者』(2009/5/14)
『六月の夜と昼のあわいに』(2009/6)
『私の家では何も起こらない』(2010/1/6)
『夢違』(2011/11/12)
『私と踊って』(2012/12/1)
『夜の底は柔らかな幻』(2013/1)
『雪月花黙示録』(2013/12/25)
『かがみのなか(2014/7/21)
『EPITAPH東京』(2015/3/6)
『ブラック・ベルベット』(2015/5)
『消滅 – VANISHINGPOINT』(2015/9)
『タマゴマジック』(2016/3/1)
『蜜蜂と遠雷』(2016/9/23)
『七月に流れる花』(2016/12/20)
『八月は冷たい城』(2016/12/20)
『終りなき夜に生れつく』(2017/2/20)
『失われた地図』(2017/2/10)
『錆びた太陽』(2017/3/21)
『おともだちできた?』(2017/6/30)
『祝祭と予感』(2019/10/4)
『歩道橋シネマ』(2019/11/20)
『ドミノin上海』(2020/2/4)
『スキマワラシ』(2020/8/5)
『灰の劇場』(2021/2/16)
『薔薇のなかの蛇』(2021/5/26)
『愚かな薔薇』(2021/12/23)
『なんとかしなくちゃ。青雲編』(2022/11/7)