【感想】『夜明けの花園』恩田陸|籠の中の鳥は、美しく死ぬ

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夜明けの花園|恩田陸

ケイチャン

ケイチャン

【2024年59冊目】

今回ご紹介する一冊は、

恩田陸 著

『夜明けの花園』です。

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【感想】「籠の中の鳥は、美しく死ぬ」

ゴティック・ミステリー

わけありな生徒が集う
全寮制の学園ではしばしば
人が消える・・
耽美で妖しい短編集です

25年続く『理瀬シリーズ』の最新作

もうすっかり忘れちゃってるよ・・
長期間続く物語の、あるあるですね
久しぶりのシリーズ新作である本作を
少し心配してページをめくりましたが
心配などいらなかった・・
すぐに立ち上がる、この独特な雰囲気に
心は一気に物語に引きずり込まれます

6作からなる短編集
時系列はさまざまで
語りてを変えながら
主要登場人物の内面を
掘り下げてゆく

名推理するヨハン
失われた兄妹の絆
幼き理瀬の思い出
黎二と麗子の愛
狙われる聖
リゾートホテルの理瀬

妖しくも美しく
儚くとも残忍な
魅力溢れる登場人物たちが
独特の雰囲気をもたらします

「籠の中の鳥は、美しく死ぬ」

美しい少年少女たちが
狭い学園の中で織りなす
残酷な物語はまるで
鳥かごを見ているよう

ひしめき合う小鳥たちが
優しくさえずり身を寄せ合い
そして無邪気に隣の鳥を突いて
殺してしまうんだ

美しく残酷で、耽美な世界

理瀬シリーズに共通する
独特な雰囲気は健在で
立ち昇るゴティックな美に
ひたり込めます

明けない白夜が延々と続くような
夜が似合う作品でした
またいつの日にか
理瀬たちに会いたいな

作品紹介(出版社より)

「ゆりかご」か「養成所」か、はたまた「墓場」か。

累計100万部突破! 「理瀬」シリーズ初短編集
ゴシック・ミステリの金字塔。

湿原に浮かぶ檻、と密やかに呼ばれていた全寮制の学園。
ここでは特殊な事情を抱える生徒が、しばしば行方を晦ます。               
ヨハンの隠れた素顔、校長の悲しき回想、幼き日の理瀬、黎二と麗子の秘密、
月夜に馳せる聖、そして水野理瀬の現在。                            
理瀬と理瀬を取り巻く人物たちによる、幻想的な世界へ誘う六編。

・水晶の夜、 翡翠の朝
・麦の海に浮かぶ檻
・睡蓮
・丘をゆく船
・月触
・絵のない絵本

作品データ

タイトル:『夜明けの花園』
著者:恩田陸
出版社:講談社
発売日:2024/1/31

作家紹介

恩田陸(おんだ・りく)

1964年宮城県出身。早稲田大学卒。
1992年日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。
2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞受賞。
2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞受賞。
2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞受賞。
2017年『蜜蜂と遠雷』で直木賞と2度目の本屋大賞をそれぞれ受賞。
ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなタイプの小説で才能を発揮している。
著書に、『三月は深き紅の淵を』『光の帝国常野物語』『ライオンハート』『私と踊って』『夜の底は柔らかな幻』『スキマワラシ』『灰の劇場』などがある。

恩田陸の作品紹介

『六番目の小夜子』(1998/8/1)
『球形の季節』(1994/4/1)
『不安な童話』(1994/11)
『三月は深き紅の淵を』(1997/10)
『象と耳鳴り』(1999/10/1)
『木曜組曲』(1999/11)
『月の裏側』(2000/3/1)
『ネバーランド』(2000/7/5)
『麦の海に沈む果実』(2000/7/25)
『上と外』(2000年8月)
『puzzle』(2000/10/1)
『ライオンハート』(2000/12/1)
『MAZE』(2001/2/1)
『ドミノ』(2001/7/27)
『黒と茶の幻想』(2001/12)
『図書室の海』(2002/2/22)
『劫尽童女』(2002/4/1)
『ロミオとロミオは永遠に』(2002/10)
『ねじの回転』(2002/12)
『蛇行する川のほとり』(2002/12)
『まひるの月を追いかけて』(2003/9/11)
『クレオパトラの夢』(2003/10/1)
『黄昏の百合の骨』(2004/3/5)
『禁じられた楽園』(2004/4/21)
『Q&A』(2004/6)
『夜のピクニック』(2004/7/31)
『夏の名残りの薔薇』(2004/9/25)
『ユージニア』(2005/2/3)
『蒲公英草紙– 常野物語』(2005/6/3)
『ネクロポリス』(2005/10/13)
『エンド・ゲーム– 常野物語』(2006/1/5)
『チョコレートコスモス』(2006/3/15)
『中庭の出来事』(2006/11/29)
『朝日のようにさわやかに』(2007/3/1)
『木洩れ日に泳ぐ魚』(2007/7/1)
『いのちのパレード』(2007/12)
『不連続の世界』(2008/7/1)
『きのうの世界』(2008/9)
『ブラザー・サンシスター・ムーン』(2009/1/23)
『訪問者』(2009/5/14)
『六月の夜と昼のあわいに』(2009/6)
『私の家では何も起こらない』(2010/1/6)
『夢違』(2011/11/12)
『私と踊って』(2012/12/1)
『夜の底は柔らかな幻』(2013/1)
『雪月花黙示録』(2013/12/25)
『かがみのなか(2014/7/21)
『EPITAPH東京』(2015/3/6)
『ブラック・ベルベット』(2015/5)
『消滅 – VANISHINGPOINT』(2015/9)
『タマゴマジック』(2016/3/1)
『蜜蜂と遠雷』(2016/9/23)
『七月に流れる花』(2016/12/20)
『八月は冷たい城』(2016/12/20)
『終りなき夜に生れつく』(2017/2/20)
『失われた地図』(2017/2/10)
『錆びた太陽』(2017/3/21)
『おともだちできた?』(2017/6/30)
『祝祭と予感』(2019/10/4)
『歩道橋シネマ』(2019/11/20)
『ドミノin上海』(2020/2/4)
『スキマワラシ』(2020/8/5)
『灰の劇場』(2021/2/16)
『薔薇のなかの蛇』(2021/5/26)
愚かな薔薇』(2021/12/23)
なんとかしなくちゃ。青雲編』(2022/11/7)
鈍色幻視行』( 2023/05/26)
夜果つるところ』( 2023/06/26)
夜明けの花園』(2024/1/31)

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