時代

『釣り侍』佐藤賢一 あらすじと感想|釣りも人生も、運しだい!?

ケイチャン(サカキ ケイ)
佐藤賢一『釣り侍』

【2026年92冊目】

今回ご紹介する一冊は、

佐藤賢一 著

『釣り侍』です。

この小説はこんな人にオススメ

釣りが好きな人、ユーモアとシリアスが混ざった時代小説が読みたい人

あらすじと感想

時代小説

釣りを武芸として奨励する羽州大泉藩
磯釣りに精進する武士たちの目の前で、一大事が起こる!
釣りがお家騒動となる異色の時代小説です

武士道とは釣ることと見つけたりw

時は江戸時代中期、太平の世を満喫するころ
日本海に面した北陸にある大泉藩ではなんと『釣り』が武芸として嗜まれていました
・・足腰を鍛えるため・・なのかな?

幼なじみの山上藤兵衛と磯釣りに来ていた主人公の前原又左衛門は
藩の用人、川村太右衛門の『殿が海に落ちた』という叫びを聞く
大慌てで救出したものの甲斐なく、お殿様は溺死してしまうのだ

お家の一大事が勃発する!

長男の万千代様はまだ13才と若く不安だ
ならば亡くなった殿の弟君の鉄之介様はどうかと、家老派と中老派の対立が起こってしまい、大泉藩は家中を2分するお家騒動となるのだ

次の藩主は誰だ?

万千代様=家老派=又左衛門(主人公)は鉄之介様=中老派=藤兵衛(幼なじみ)と敵味方に分かれてしまい、苦悩する
しかも又左衛門の娘と藤兵衛の息子は許嫁なのだ

さて、どうする?

進退窮まった家中は、え!マジですか?という決断をする
なんと釣り勝負で次の殿様を決めようというのだ
かくして次期藩主を選ぶ『磯釣り大会』が始まるのだった

「釣りも人生も、運しだい!?」

剣の代りに釣り竿で勝負する、異色の時代作品
名作『釣りバカ日誌』のハマちゃんが侍になったような・・かんじでは、なかったな←え!?笑

主人公の又左衛門さんは、仕事はまーまー
しかし釣りには熱心なおサムライさんです
気が強い奥さまと嫁入りが近い長女さんに、まだまだ子供の長男さんの4人暮らし
現代のサラリーマンのようで親近感がわきます

物語は難題が持ち上がったお仕事のパートと、娘の結婚問題に悩む家庭のパートに分かれて、仕事と家庭に挟まれながらも頑張る、又左衛門の日々が描かれてゆく

そしてやってくる『磯釣り大会』

釣り大会の現場監督となる又左衛門と藤兵衛
やはり釣り勝負はトラブル続きとなり、2人は戦場を駆けるように磯を右往左往する
その結末は・・さて?笑

現代のサラリーマンにも通じる、サムライの、お仕事小説
家庭も趣味も大切にする、コミカルさもある、お父さんの物語でした

趣味が意外なところで仕事に役立つことがありますよね
あなたは趣味と家庭を、大切にしていますか?

作品紹介(出版社より)

武士たるもの、泰平の世にも精進あるべし。磯釣りが「武芸」として奨励されている羽州大泉藩の武士・前原又左衛門は、仕事へのやる気は今ひとつでも釣りには真剣。ある日、藩主が磯釣り中の事故で卒した現場に居合わせたことからお家騒動に巻き込まれる。人情と郷愁、手に汗握る勝負──時代小説の魅力を満喫する痛快作。

作品データ

タイトル:『釣り侍』
著者:佐藤賢一
出版社:新潮社
発売日:2026/2/18

作家紹介

佐藤賢一(さとう・けんいち)

1968年、山形県鶴岡市生れ。東北大学大学院でフランス中世史を専攻する。
1993年、『ジャガーになった男』で、小説すばる新人賞を受賞。
1999年、『王妃の離婚』で直木賞を受賞。
2014年、『小説フランス革命』で毎日出版文化賞特別賞を受賞。
2020年、『ナポレオン』全三巻で、司馬遼太郎賞を受賞する。
『傭兵ピエール』『双頭の鷲』『二人のガスコン』『オクシタニア』『カポネ』『女信長』『新徴組』『ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ』『ハンニバル戦争』『ファイト』『遺訓』など、多数の著書がある。

佐藤賢一の作品紹介

『ジャガーになった男』 1994/01/20
『傭兵ピエール』 1996/02/01
『赤目―ジャックリーの乱』 1998/03/01
『双頭の鷲』 1999/01/01
『王妃の離婚』 1999/02/26
『カエサルを撃て』 1999/09/01
『カルチェ・ラタン』 2000/05/02
『二人のガスコン〈上・中・下〉』 
『オクシタニア』 2003/07/04
『黒い悪魔』 2003/08/08
『ジャンヌ・ダルク、またはロメ』 2004/02/26
『剣闘士スパルタクス』 2004/05/01
『藤沢周平 心の風景』2005/09/21
『カポネ』 2005/12/01
『褐色の文豪』 2006/01/27
『女信長』 2006/06/01
『アメリカ第二次南北戦争 2006/08/22
『革命のライオン (小説フランス革命 1) 』2008/11/26
『バスティーユの陥落 (小説フランス革命 2) 2008/11/26
『聖者の戦い (小説フランス革命 3) 2009/03/26
『議会の迷走 (小説フランス革命 4) 』2009/09/25
『象牙色の賢者』 2010/02/12
『王の逃亡 (小説フランス革命 5) 』2010/03/26
『新徴組 』2010/08/01
『フイヤン派の野望 (小説フランス革命 6)』 2010/09/24
『ペリー 』2011/07/29
『小説フランス革命 7 ジロンド派の興亡』 2012/06/26
『小説フランス革命 8 共和政の樹立』 2012/09/26
『黒王妃』 2012/12/07
『小説フランス革命 9 ジャコバン派の独裁』 2012/12/14
『小説フランス革命 10 粛清の嵐』 2013/03/26
『小説フランス革命 11 徳の政治』 2013/06/26
『かの名はポンパドール』 2013/09/11
『小説フランス革命 12 革命の終焉』 2013/09/26
『ラ・ミッション ―軍事顧問ブリュネ―』 2015/02/26
『ハンニバル戦争』 2016/01/22
『ファイト 2017/05/19
『遺訓』 2017/12/22
テンプル騎士団』2018/7/13
『学校では教えてくれない世界史の授業』 2018/09/22
『ドゥ・ゴール』2019/04/26
『ナポレオン 1 台頭篇』 2019/08/05
『ナポレオン 2 野望篇』 2019/09/05
『ナポレオン 3 転落篇』 2019/10/04
『日蓮』 2021/02/16
『最終飛行』 2021/05/27
『よくわかる一神教 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教から世界史をみる』 2021/06/25
『日蓮』2021/2/16
『チャンバラ』 2023/05/24
王の綽名』 2023/11/10
家康と七人の忍び』2026/5/8
釣り侍』2026/2/18

ABOUT ME
ケイチャン
ケイチャン
サラリーマン読書家
年間150冊以上の本(主に小説)を読む、名古屋で働くサラリーマン【ケイチャン】です。ミステリー・サスペンス・イヤミス・恋愛小説を中心に、本の感想とおすすめをご紹介しています。「読む本に迷ったとき」の参考になれば幸いです。好きな言葉は「花には水を、人には愛を!」一緒に読書を楽しみましょう!!
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