ケイチャン
【2023年160冊目】
今回ご紹介する一冊は、
瀧羽麻子 著
『東家の四兄弟』です。
もくじ
【感想】「つかず離れずが、兄弟の距離感」
珍しい家の子って
どうなんだろう？
占い師の父を持つ
東(あずま)家の四兄弟の物語です
占い師の子って、自慢できる？
それとも肩身が狭いのかな？
ひとくちに兄弟って言っても
人それぞれですよね
もう成人して別の道を歩んでるなら
一番近しい他人とも言えるのかも
父はそれなりに知れた占い師
長男は反発し
次男は尊敬していて
三男は自分のことで手一杯
そして末っ子は恋に夢中ww
そんな中、父に女性の影がチラつくんだ
えっお母さんは知っているの？
これは我が家のピンチなのか！
・・でも
みんな自分のことで
精一杯なんだ
四兄弟それぞれの視点から
物語は進みますが
同じ父と母を持っても
感じる思いは、違うもの
やっぱり兄弟は
一筋縄ではいかないモノですね
しかしやっぱり気になるのが
家族というもの
いざ誰かがピンチとなると
そっと優しく手を差し伸べる
それぞれが悩みを抱え
頼ったり
頼られたりしながら
家族をやっていく
そんな姿を
ちょっとユーモラスに
淡々と描いてゆく
家族の物語でした
親子兄弟の関係は
それぞれが常に心を配り
持続的に努力していかないと
続かないものだと
僕は思います
ほかっといても
家族は仲良し・・
だなんて幻想だと思うな
程よい距離を保ちながら
家族を続けていきたいものですね
作品紹介（出版社より）
星めぐる家族の不協和音！？占い師を父に持つ、男ばかりの四兄弟。一枚のタロットを引き金に、ほろ苦い過去や秘密がうきぼりに。ささやかな幸せをめぐる心優しい物語。『ありえないほどうるさいオルゴール店』の著者が贈る、ツイていそうでツイていない家族のハートフルな日常！ もがくほど、事態は悪くなるでしょう――。占い師の父を持つ東家は、男ばかりの四兄弟。上から研究者の朔太郎、占い師の真次郎、会社員の優三郎、大学生の恭四郎と両親が、ほどよいバランスで暮らしている。ある日、優三郎が趣味のタロットで＜最凶＞のカードを引き当てた。直後、優三郎と彼女の秘密が真次郎によって恭四郎に明かされ、信頼関係に亀裂が入ってしまう。不運の連鎖は止まらない。朔太郎や両親にも波及し、隠れていたトラブルが表面化しはじめた。あげくの果てに家族関係を崩壊させそうな女性まで現れ……。噴出する秘密と本音に大わらわの東家に、平穏な日常は戻るのか！？
作品データ
タイトル：『東家の四兄弟』
著者：瀧羽麻子
出版社：祥伝社
発売日：2023/10/12
作家紹介
瀧羽 麻子（たきわ・あさこ）
1981年、兵庫県生れ。京都大学卒。
2007年、『うさぎパン』でダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、デビュー。2019年、『たまねぎとはちみつ』で産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。
他の著書に、『サンティアゴの東 渋谷の西』『左京区桃栗坂上ル』『乗りかかった船』『女神のサラダ』『あなたのご希望の条件は』『ありえないほどうるさいオルゴール店』『もどかしいほど静かなオルゴール店』などがある。
瀧羽麻子の作品紹介
『うさぎパン』2007/08/01
『株式会社ネバーラ北関東支社』2008/02/01
『白雪堂』 2009/07/01
『左京区七夕通東入ル』 2009/07/23
『はれのち、ブーケ』 2010/11/19
『左京区恋月橋渡ル』 2012/04/01
『いろは匂へど』 2014/04/24
『ぱりぱり』 2014/07/10
『ふたり姉妹 』2015/05/14
『失恋天国』2015/09/08
『松ノ内家の居候』 2017/03/17
『左京区桃栗坂上ル』 2017/06/27
『ありえないほどうるさいオルゴール店』 2018/05/10
『たまねぎとはちみつ』 2018/11/30
『うちのレシピ』 2019/02/22
『虹にすわる』 2019/08/08
『あなたのご希望の条件は』 2020/09/10
『もどかしいほど静かなオルゴール店』 2021/07/07
『博士の長靴』 2022/03/16
『東家の四兄弟』 2023/10/12