ミステリー

『王国』湊かなえ あらすじと感想|騎士たちの誓い

ケイチャン(サカキ ケイ)
湊かなえ『王国』

【2026年88冊目】
今回ご紹介する一冊は、

湊かなえ 著

王国です。

この小説はこんな人にオススメ

人間ドラマが好きな人

あらすじと感想

ミステリー

父の意志を継ぎ、母が愛した海を守る夢は悲劇に終わった・・
女王と王を失ったあとの王国を巡る、信頼と絆の群像ミステリーです

登場人物きっと全員、イケメンに違いないw

美しい故郷の海を守りたい・・
ウェルネスツーリズム(心体の健康と幸福感の向上を目指す旅)の会社
『海の王国』を起こした浜崎朔也(はまさき さくや)の来歴から物語は始まります
幼少期を南の島で過ごし、両親を亡くしてから母の故郷で成長する過程で描く夢が、この美しい白珠湾(しらたまわん)を守りたい・・という想いです

やがて8人の仲間の協力を得て、恋人の汐音(しおね)と会社を作ります
だが社命をかけたダイビングイベントで悲劇がおこってしまうだ
朔也の章では汐音が死んだことが述べられ、続く語り部の凪真(なぎ まこと)の章の冒頭で、朔也も死んでしまったことが告げられます

いったい彼らに何があったのか?

「騎士たちの誓い」

本書の帯びたいに『珊瑚の女王』とあり
紹介文には『9人の騎士』と書かれており、あまり現代にそぐわないワードだな、楽しく読めるかな、と心配していましたが、気がつくと物語の世界観にどっぷりと浸かっていました

想像力が大切です!気高い女王と、忠実な騎士たちを思い描いて、物語の海に深く潜りましょう

舞台となる白珠湾の美しさにも魅了されます、海の王国を象徴する、海底の岩の城へのダイビングシーンの情景が脳内に広がります

さて物語は9人の騎士たちがバトンを渡すように汐音と朔也の死の謎について語りながら進む
あの時何があったのか?ミステリーな展開に期待が高まります

少しづつ明らかになるのが、登場人物たちの『秘密』です
9人それぞれが持つ秘密とは何なのか?謎が明らかになるにつれて登場人物の解像度が上がります

9人が持つ秘密は仲間を守るためのものだった
しかし、思い込みや遠慮のために、掛け違いがおこり、仲間の絆は解けてしまいそうになる

もう1度、始めなおそうよ!

さて終章では全ての謎が明らかになり、仲間の絆は再び結び直されます
希望が明かりが灯るような、心が温まるエンディングとなりました

湊かなえが描くキャラクターはほんとに魅力的ですね
9人それぞれが弱く、そして強くもある、素敵な人間でした

人と人の絆は、結び直せる!
美しい海と神秘的な海中のイメージが想像力を高める、秘密をテーマにした、友情の物語でした

あなたには絆を持つ友人はいますか?

作品紹介(出版社より)

白珠湾の海を守る⸺生まれ故郷の海を愛する母と、国際協力事業団で海を守る仕事に就く父を見て育った浜崎朔也は海洋学部で学び旅行代理店を経て、満を持してウェルネス・ツーリズムの会社「海の王国」を興した。幼い頃からの夢がようやく形になりかけた矢先、悲劇が起きる。湊かなえ作品、第30作にして新たなる挑戦⸺究極のブロマンス・ミステリ

湊かなえ『王国』

作品データ

タイトル:『王国』
著者:湊かなえ
出版社:マガジンハウス
発売日:2026/7/23

作家紹介

湊 かなえ(みなと・かなえ)

1973年広島県生まれ。
2007年「聖職者」で小説推理新人賞を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビュー。同書は、2009年本屋大賞を受賞。
2012年「望郷、海の星」(『望郷』収録)で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。
2016年『ユートピア』で山本周五郎賞を受賞。
2018年『贖罪』がエドガー賞ベスト・ペーパーバック・オリジナル部門にノミネートされた。
その他の著書に、『Nのために』『母性』『高校入試』『絶唱』『リバース』『未来』『ブロードキャスト』『落日』『カケラ』『ドキュメント』『残照の頂』などがある。 

湊 かなえの作品紹介

『告白』(2008年8月)
『少女』(2009年1月)
『贖罪』(2009年6月)
『Nのために』(2010年1月)
『夜行観覧車』(2010年6月)
『往復書簡』(2010年9月)
『花の鎖』(2011年3月)
『境遇』(2011年10月)
『サファイア』(2012年4月)
『白ゆき姫殺人事件』(2012年7月)
『母性』(2012年10月)
『望郷』(2013年1月)
『高校入試』(2013年6月)
『豆の上で眠る』(2014年3月)
『山女日記』(2014年7月)
『物語のおわり』(2014年10月)
『絶唱』(2015年1月)
『リバース絶唱』(2015年5月)
『ユートピア』(2015年11月)
『ポイズンドーター・ホーリーマザー』(2016年5月)
『未来』(2018年5月)
『ブロードキャスト』(2018年8月)
『落日』(2019年9月)
『カケラ』(2020年5月)
『ドキュメント』(2021年3月)
『残照の頂 続・山女日記』(2021年11月)
『告白』(2023年3月)
人間標本』(2023年12月)
C線上のアリア
暁星』2025/11/27
王国』2026/7/23

ABOUT ME
ケイチャン
ケイチャン
サラリーマン読書家
年間150冊以上の本(主に小説)を読む、名古屋で働くサラリーマン【ケイチャン】です。ミステリー・サスペンス・イヤミス・恋愛小説を中心に、本の感想とおすすめをご紹介しています。「読む本に迷ったとき」の参考になれば幸いです。好きな言葉は「花には水を、人には愛を!」一緒に読書を楽しみましょう!!
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