ミステリー

『逆転のバラッド』宇佐美まこと あらすじと感想|真相は人の心の奥底にある

ケイチャン(サカキ ケイ)
現在の画像: 宇佐美まこと|逆転のバラッド あらすじと感想

【2023年46冊目】
今回ご紹介する一冊は、
宇佐美まこと 著
『逆転のバラッド』です。

あらすじと感想

社会派ミステリー

枯れ落ちるにはまだ早い!
アラ還間近なオッちゃん達が、社会の巨悪に立ち向かう逆襲の物語です

一人の銀行員が殺害されるシーンから始まります
不運が重なり事故処理されるが、これに不信感を抱く者がいた

それが新聞記者の弘之です

事件を追ううちに、何故か次々と疑惑が弘之のもとへとやってくる
これは天の助けなのか?
それとも何者かの思惑に、踊らされているのだろうか?
そして浮かび上がる構図が、大病院を舞台とした巨額詐欺事件でした

「真相は人の心の奥底にある」

そして明かされるのが、裏で本当に糸を引いていた意外な人物です
人は見かけでは判断できない、逆転のミステリーとなっています

最後に明かされる人物とはさあ誰でしょうか?

さて全国紙の敏腕記者として、バリバリと働いてきた弘之さん
しかし自分本位の働き方に、上司に疎まれ、部下に嫌われる
追われるようにして、故郷である愛媛県の支店へ都落ちしてきたのでした

熱血サラリーマンあるあるですね

本来は自分と家族の幸せのために仕事をするはずが、仕事を頑張るが目的となってしまい
結果、家族にも愛想をつかされてしまう

物語は、事件を追う新聞記者の弘之
融資を断られた銭湯屋の主人の邦明
優柔不断の骨董屋の富夫
3人のオッちゃんたちが、最後のあだ花を咲かすため、諦めることなくもがく過程が描かれていきます

事件を追ういっぽうで、弘之らオッちゃんたちの心境の変化にもスッポットが当てられてゆく

望んでいた昇進が出来ず、挫折からやさぐれていた弘之さん
しかし、だんだんと自分の至らなさに気が付いてゆく

自己中心的で、自分に甘く、人に厳しい、激務を言い訳にして、家族にも去られた
これは・・自分が傲慢であったからなんだ、と

いくつになっても、変わることが出来る
自分を見つめ直す大切さを気付かせてくれる物語でした

実るほど頭が下がる稲穂のような、そんな年の取り方をしたいと僕は思いました

あなたは年を取るほどに偉そうにそっくり返っていませんか?

作品紹介(出版社より)

人生の折り返し点を過ぎた男たちが、平凡な地方の町を侵食する欲に塗れた悪事に立ち上がる、一発逆転のリベンジゲーム。

どんなお話?)鄙びた港町にある銭湯、みなと湯は地元で暮らす昭和世代にとっての密かな憩いの場だ。第一線を退き地元の支局に異動してきた新聞記者の弘之、老朽化した風呂釜修繕の金策に走る銭湯主人の邦明、暴力団を首になった釜焚き係の吾郎、儲からない骨董屋の跡を継いだ富夫らは、それぞれ人生に諦念を抱きながらも日々そこで交流を深めていた。彼らの前に突然現れたのは、不審死したみなと湯の銀行融資担当・丸岡の元婚約者・礼美。彼女は丸岡の死の真相と銀行の悪行を四人に訴える。

作品データ

タイトル:『逆転のバラッド』
著者:宇佐美まこと
出版社:講談社
発売日:2023/2/15

作家紹介

宇佐美まこと(うさみ・まこと)

1957年愛媛県生まれ。
2006年「るんびにの子供」で第1回「幽」怪談文学賞短編部門を受賞しデビュー。
2017年『愚者の毒』で第70回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門を受賞。
著書に『入らずの森』『角の生えた帽子』『死はすぐそこの影の中』『熟れた月』『骨を弔う』など。

宇佐美まことの作品紹介

『るんびにの子供』(2007/5/1)
『虹色の童話』(2008/6)
『入らずの森』(2009/3)
『愚者の毒』(2016/11)
『角の生えた帽子』(2017/9/22)
『死はすぐそこの影の中』(201/10)
『熟れた月』(2018/2/15)
『骨を弔う』(2018/6/28)
『少女たちは夜歩く』(2018/10)
『聖者が街にやって来た』(2018/12/6)
『恋狂ひ』(2019/3)
『展望塔のラプンツェル』(2019/9/18)
『黒鳥の湖』(2019/12/11)
『ボニン浄土』(2020/6/16)
『夜の声を聴く』(2020/9)
『羊は安らかに草を食み』(2021/1/7)
『子供は怖い夢を見る』(2021/9/29)
月の光の届く距離』(2022/1/18)
『夢伝い』(2022年5月)
ドラゴンズ・タン』(2022年9月)
逆転のバラッド』(2023/2/15)

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ケイチャン
ケイチャン
サラリーマン読書家
年間150冊以上の本(主に小説)を読む、名古屋で働くサラリーマン【ケイチャン】です。ミステリー・サスペンス・イヤミス・恋愛小説を中心に、本の感想とおすすめをご紹介しています。「読む本に迷ったとき」の参考になれば幸いです。好きな言葉は「花には水を、人には愛を!」一緒に読書を楽しみましょう!!
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