『明日、あたらしい歌をうたう』角田光代 あらすじと感想|嫌われる前に、消えよう


【2026年63冊目】
今回ご紹介する一冊は、
角田光代 著
『明日、あたらしい歌をうたう』です。
あらすじと感想
僕はミュージシャンの隠し子なの?
父を知らない子供の成長と、秘められた母親の恋の物語です
歌は、親友なんだ
この人は誰?
キッチンカウンターに飾られた写真立ての人を指さす幼い新(あらた)くん
母の『くすか』さんは「お父さんだよ」と答えます。へ~、これがお父さんなんだ・・
しかし時が経ち新は知る。写真立ての人は有名なミュージシャンだったと
そして本当の父親のことを聞いた新は、母と一切話をしなくなったんだ
息子あらたくんと母くすかさんのターンと交互に物語は進む
くすかの家庭は父母が一切話をせず、くすかはほったらかしにして育てられた
私は両親に愛されなかった
そんな彼女の前に現れたのが時生(トキオ)さんです
誰にも『姿が見えない』くすかを見つけ、守り、愛してくれた唯一の人母くすかが
一切、父トキオの話をしないのは、好き過ぎてその死を受け入れられなかったからでした

不器用過ぎて、泣けちゃうよ!
いっぽう息子の新も、くすかと似たような人生を送ってしまう
何も言わない母を信用出来ず、とりなす友だちも切捨てて、自らの殻に閉じ篭もってしまいます

母も子も、不器用過ぎだよ!
しかし誰も開けることのできない『殻』を割るのは、音楽でした
写真立ての人が歌う曲は、寄り添い・慰め・励まし、2人に世界の素晴らしさを伝えます
そしてラストは新がバンド仲間と一緒に、
写真立ての人(おそらく忌野清志郎さん)の曲を演奏する、ライブシーンで終わります
音楽は親友だ、けど、ホントの仲間も、いいもんだ!
世界の美しさ素晴らしさを高らかに歌う青春恋愛小説でした

あなたの好きな曲は何ですか?
作品紹介(出版社より)
「君がいつもそばにいるから、毎日があたらしい」
遺影として飾られていたカリスマ的なミュージシャンの写真を、父と聞いて育った新(あらた)。
誰にも見えない存在として少女時代を生きてきたある日、耳にした音楽に救われ、恋に出会って新の母となった、くすか。
新が父の真実を知った時、二人の物語が、一つの歌に重なりはじめる――。200ページで大長編の感動を約束する、珠玉の青春小説であり、親子小説であり、胸を打つ恋愛小説。
人の人生を変えた一曲を描く、あなたの人生を変える一冊。
作品データ
タイトル:『明日、あたらしい歌をうたう』
著者:角田光代
出版社:水鈴社
発売日:2026/2/26
作家紹介
角田 光代(かくた みつよ)
1967年神奈川県生れ。魚座。早稲田大学第一文学部卒業。
1990年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。
1996年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞受賞。
2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、2005年『対岸の彼女』で直木賞受賞。
2006年「ロック母」で川端康成文学賞受賞。
2007年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞受賞。
2011年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞受賞。
2012年『紙の月』で柴田錬三郎賞、『かなたの子』で泉鏡花文学賞受賞。
2014年『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞を受賞。
著書に『キッドナップ・ツアー』『愛がなんだ』『さがしもの』『くまちゃん』『空の拳』『平凡』『笹の舟で海をわたる』『坂の途中の家』など多数。
角田 光代の作品紹介
『幸福な遊戯』(1991年9月)
『ピンク・バス』(1993年8月)
『学校の青空』(1995年10月)
『まどろむ夜のUFO』(1996年1月)
『ぼくはきみのおにいさん』(1996年10月)
『ぼくとネモ号と彼女たち』(1997年9月)
『夜かかる虹』(1998年1月)
『キッドナップ・ツアー』(1998年11月)
『みどりの月』(1998年11月)
『東京ゲスト・ハウス』(1999年10月)
『真昼の花』(2000年1月)
『菊葉荘の幽霊たち』(2000年4月)
『あしたはうんと遠くへいこう』(2001年9月)
『だれかのいとしいひと』(2002年4月)
『エコノミカル・パレス』(2002年10月)
『空中庭園』(2002年11月)
『銀の鍵』(2003年3月)
『愛がなんだ』(2003年3月)
『ちいさな幸福』(2004年2月)
『トリップ』(2004年2月)
『太陽と毒ぐも』(2004年5月)
『庭の桜、隣の犬』(2004年9月)
『対岸の彼女』(2004年11月)
『人生ベストテン』(2005年3月)
『さがしもの』(2005年5月)
『Presents』(2005年11月)
『おやすみ、こわい夢を見ないように』(2006年1月)
『ドラママチ』(2006年6月)
『夜をゆく飛行機』(2006年7月)
『彼女のこんだて帖』(2006年9月)
『12星座の恋物語』(2006年10月)
『薄闇シルエット』(2006年11月)
『八日目の蝉』(2007年3月)
『ロック母』(2007年6月)
『予定日はジミー・ペイジ』(2007年9月)
『三面記事小説』(2007年9月)
『マザコン』(2007年11月)
『福袋』(2008年2月)
『三月の招待状』(2008年9月)
『森に眠る魚』(2008年12月)
『くまちゃん』(2009年3月)
『ひそやかな花園』(2010年7月)
『なくしたものたちの国』(2010年9月)
『ツリーハウス』(2010年10月)
『かなたの子』(2011年12月)
『曾根崎心中』(2012年1月)
『口紅のとき』(2012年1月)
『紙の月』(2012年3月)
『それもまたちいさな光』(2012年5月)
『月と雷』(2012年7月)
『空の拳』(2012年10月)
『私のなかの彼女』(2013年11月)
『平凡』(2014年5月)
『笹の舟で海をわたる』(2014年9月)
『おまえじゃなきゃだめなんだ』(2015年1月)
『坂の途中の家』(2016年1月)
『拳の先』(2016年3月)
『源氏物語 上』(2017年9月)
『私はあなたの記憶のなかに』(2018年3月)
『源氏物語 中』(2018年11月)
『源氏物語 下』(2020年2月)
『銀の夜』(2020年11月)
『タラント』(2022年2月)
『明日も一日きみを見てる』2023/2/10
『ゆうべの食卓』2023/2/15
『方舟を燃やす』2024/2/29
『あなたを待ついくつもの部屋』2024/7/23
『神さまショッピング』2025/9/25
『明日、あたらしい歌をうたう』2026/2/26


