
ケイチャン
【2025年53冊目】
今回ご紹介する一冊は、
金城一紀 著
『友が、消えた』です。
もくじ
【感想】「一線を越えるのは、カンタンなこと」
あの情熱をもう一度とりもどせ!
誰かのために戦う
そんなスーパーヒーローのような
大学生の活躍を描く物語です

ケイチャン
13年ぶりのザ・ゾンビーズ・シリーズ最新作
ということですが残念ながら僕は未読でした
なので冒頭から主人公、南方(みなかた)くんが
どうして無気力なのかわかりませんでした

ケイチャン
シリーズ前作を読まれたほうがいいでしょう
さてそんなちょっと投げやりかげんな
南方くんに話しかける者がいる
思わず塩対応してしまうが
後で反省してしまうんだ
・・これはオレらしくないぞ
あらためて同級生の結城から話を聞くと
友人の北澤が消えてしまった、とのこと
・・よし、わかった。あとはオレが
やれることをヤルだけさ
調べを進めるうちにわかること
学内の大規模サークルが羽目を
外し過ぎて問題を起こしていること
校内外に大麻汚染広がっていること
北澤は被害者ではなく
加害者なのか?
ヒーローをさらに引き立てるのは
魅力的な敵役がいてのこと
本作では大学の大規模サークルの代表
志田さんが、いいキャラを出している
当初は悪役的な登場でしたが
これがなかなか一本筋の通った男で
損得を越えた協力者となり
ストーリーをグイグイと進めてゆく
若気の至りでは済まされない事件を
無分別なノリや一時の欲望で起こし
正気に返って青ざめる若者たちが
大きな代償を支払う様子が描かれる
そんな自業自得の者を
救う価値があるのか?
・・あるに決まっている、だって
彼を心配する者がいるのだから・・
他人のために走ることのできる
疾走感のあるストーリ展開と
緊迫するアクションに燃える
気持ちのいいヒーローの物語でした
また自分の存在意義に悩み
未来像を描けずに苦しむ
モラトリアム時代の大学生の
青春小説でもありました

ケイチャン
学生の頃って何をしても
何をしなくっても記憶に残る
素晴らしい時代でしたね
あなたはどんな学生でしたか?
作品紹介(出版社より)
あなたが動けば世界が変わる。 ザ・ゾンビーズ・シリーズ最新作!
【金城一紀、13年ぶりの書き下ろし最新作!】
絶対に変えてやる。このクソみたいな現実を。
読めば勇気が湧いてくる、最高&最強の青春小説!
オチコボレ男子高校生だった南方は、仲間たちとのある約束のために大学に進学した。「君たち、世界を変えてみたくはないか?」高校の生物教師のこの言葉をきっかけに、仲間たちと周囲の不条理に立ち向かった彼らは、「殺しても死にそうにないから」という理由で「ザ・ゾンビーズ」と呼ばれていた。だが高校卒業を機にメンバーはそれぞれの道に進み、チームは解散。南方は大学でどこか物足りない日々を送っていた。
そんな折、同級生の結城から「友人の北澤と、その家族が行方不明になったので捜してほしい」との依頼が。胸に秘めていた本能を揺さぶられた南方の前に、学内最大のサークルを仕切るカリスマ志田、志田を狙う謎の女子、そして北澤を追う男たちが現れる。渦巻く思惑と予想外の真相に、南方は果敢に迫っていく。
作品データ
タイトル: 『友が、消えた』
著者:金城一紀
出版社:KADOKAWA
発売日:2024/12/16
作家紹介
金城一紀(かねしろ・かずき)
1968年生れ。
著書に『GO』『レヴォリューションNo.3』『フライ,ダディ,フライ』『SPEED』『対話篇』『SP』などがある。
金城一紀の作品紹介
『GO: 宮藤官九郎脚本』2003/6/1
『レヴォリューション No.3』 2005/4/28
『フライ、ダディ、フライ』2005/5/31
『SPEED (The Zombies Series) 』2005/7/1
『GO』2000/3/1
『映画篇』2007/7/26
『対話篇』2003/2/1
『レヴォリューションNo.0』2011/3/1
『友が、消えた』2024/12/16