【感想】『特殊清掃人』中山七里|遺品が死者のことを、語りたがっている

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特殊清掃人|中山七里

ケイチャン

ケイチャン

【2023年25冊目】

今回ご紹介する一冊は、

中山七里

特殊清掃人です。

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【感想】「遺品が死者のことを、語りたがっている」

エンタメミステリー小説

事故・事件死、あるいは孤独死
人生最後清掃を請け負う会社
エンドクリーナーの清掃業務と
おまけの捜査を描く物語です

誰にも看取られず1人で死ぬ

もうありふれてしまいました
良い悪いを別にして
孤独死には大きなデメリットがあります
それが・・
死後しばらく放置されてしまうこと

腐敗し溶解しその部屋は
大きなダメージを負う
そこで登場するのが
特殊清掃業者です

清掃業務のことが
詳しく述べられるのですが
・・エグイですね
体力も気力も消耗する
たいへんな仕事でした

「遺品が死者のことを、語りたがっている」

エンドクリーナで働く
3人の目を通して
故人の生きざまと死にざまが
語られていきます

ひとりひとりの人間ドラマが
重いですね

しかし残された痕跡や遺品たちが
語り出すことがある
ねえ気が付いてよ
これは事故じゃなく
事件なんだよ・・と

様々な事情で特殊清掃人となった
主人公たちが自分の職務に
責任と誇りを持つようになる
成長の物語でもあります

他の中山作品『鑑定人 氏家京太郎』より
氏家所長がゲスト出演して
ストーリを盛り上げてくれます
こういうのって楽しいですね

ミステリー作品の結末は
犯罪は全部許さない的な
警察目線のラストが多いけれど
本作は民間人から見た『正義』
での終わり方で
とても納得できました

人生のエンディングから見る
現代日本の社会問題に
ミステリー要素を程よく加えた
エンタメ作品となっています

作品紹介(出版社より)

誰もいなくなった部屋にこそ、住んでいた者の嘘のない生きざまが現れる──。特殊清掃業者〈エンドクリーナー〉には、日々、様々な依頼が押し寄せる。彼らの仕事をとおして、死者が抱えていた様々な事情が浮かび上がる。『護られなかった者たちへ』の著者が贈るヒューマン・ミステリー。

作品データ

タイトル:『特殊清掃人』
著者:中山七里
出版社:朝日新聞出版
発売日:2022/11/7

作家紹介

中山 七里 (なかやま・しちり)

1961年、岐阜県生れ。
『さよならドビュッシー』で『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2010年にデビュー。
音楽を題材とした「岬洋介」シリーズほか、「御子柴礼司」シリーズ、「刑事犬養隼人」シリーズなど、著書多数。

中山七里の作品

『さよならドビュッシー』(2010年1月)
『おやすみラフマニノフ』(2010年10月)
『連続殺人鬼カエル男』(2011年2月)
『魔女は甦る』(2011年5月)
『さよならドビュッシー前奏曲– 要介護探偵の事件簿』(2011年10月)
『贖罪の奏鳴曲– 御子柴礼司』(2011年12月)
『静おばあちゃんにおまかせ』(2012年7月)
『ヒートアップ』(2012年9月)
『スタート!』(2012年11月)
『いつまでもショパン』(2013年1月)
『切り裂きジャックの告白– 刑事犬養隼人』(2013年4月)
『七色の毒– 刑事犬養隼人』(2013年7月)
『追憶の夜想曲– 御子柴礼司』(2013年11月)
『アポロンの嘲笑』(2014年9月)
『テミスの剣』(2014年10月)
『月光のスティグマ』(2014年12月)
『嗤う淑女』(2015年2月)
『ヒポクラテスの誓い』(2015年5月)
『総理にされた男』(2015年8月)
『闘う君の唄を』(2015年10月)
『ハーメルンの誘拐魔– 刑事犬養隼人』(2016年1月)
『恩讐の鎮魂曲– 御子柴礼司』(2016年3月)
『どこかでベートーヴェン』(2016年5月)
『作家刑事毒島』(2016年8月)
『ヒポクラテスの憂鬱』(2016年9月)
『セイレーンの懺悔』(2016年11月)
『翼がなくても』(2017年1月)
『秋山善吉工務店』(2017年3月)
『ドクター・デスの遺産– 刑事犬養隼人』(2017年5月)
『ネメシスの使者』(2017年7月)
『ワルツを踊ろう』(2017年9月)
『逃亡刑事』(2017年12月)
『護られなかった者たちへ– 宮城県警シリーズ』(2018年1月)
『悪徳の輪舞曲– 御子柴礼司』(2018年3月)
『連続殺人鬼カエル男ふたたび』(2018年5月)
『能面検事』(2018年7月)
『TAS特別師弟捜査員』(2018年9月)
『静おばあちゃんと要介護探偵』(2018年11月)
『ふたたび嗤う淑女』(2019年1月)
『もういちどベートーヴェン』(2019年3月)
『笑え、シャイロック』(2019年5月)
『死にゆく者の祈り』(2019年9月)
『人面瘡探偵』(2019年11月)
『騒がしい楽園』(2020年1月)
『帝都地下迷宮』(2020年2月)
『夜がどれほど暗くても』(2020年3月)
『合唱 岬洋介の帰還』(2020年4月)
『カインの傲慢– 刑事犬養隼人』(2020年5月)
『ヒポクラテスの試練』(2020年6月)
『毒島刑事最後の事件』(2020年7月)
『テロリストの家』(2020年8月)
『隣はシリアルキラー』(2020年9月)
『銀齢探偵社静おばあちゃんと要介護探偵2』(2020年10月)
『復讐の協奏曲– 御子柴礼司』(2020年11月)
『境界線– 宮城県警シリーズ』(2020年12月)
『ラスプーチンの庭』(2021年1月)
『ヒポクラテスの悔恨』(2021年5月)
『能面検事の奮迅』(2021年7月)
『嗤う淑女 二人』(2021年9月)
『おわかれはモーツァルト』(2021年12月)
鑑定人 氏家京太郎』(2022年1月)
『人面島』(2022年3月)
作家刑事 毒島の嘲笑』(2022年7月)
越境刑事』(2022年9月)
特殊清掃人』( 2022年11月)
『祝祭のハングマン』(2023年1月)

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