【感想】『JK』松岡圭祐|この世は無常の修練場、ならば修羅としてこのゲームをクリアする!

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JK|松岡圭祐

ケイチャン

ケイチャン

【2022年91冊目】

今回ご紹介する一冊は、

松岡圭祐 著

『JK』 です。

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【感想】「この世は無常の修練場、ならば修羅としてこのゲームをクリアする!」

JKハードバイオレンス小説

先程完結した高校事変シリーズで『女子高生バイオレンス文学』とゆー新ジャンルを確立した松岡圭祐
(推定)全国1千万人のファンが優莉結衣(高校事変の主人公です)ロスに意気消沈するなか
満を持して登場したのが本作です、もはや期待しかないですね
ワクワクです♪

不穏な暗闇に無表情で何かを放り出したかのように座り込むJK美少女の表紙が暗示するように
序盤からハードな展開が繰り広げられる
なにせ主人公と見られる高校1年生の少女が殺害されるシーンから本筋がスタートするのだ
え!イキナリ主人公を殺しちゃっていいんですか?

舞台は川崎市、歓楽街と新興住宅地が混在する地域にある懸野(かけの)高校では
不良生徒どもが幅を効かせていた
物語は吹奏楽部でフルートを奏で、ダンスサークルでK-POPを踊る高校1年生
優しくも気が強い少女、有坂紗奈(ありさか さな)の登場から始まります

高校生活を満喫する紗奈ちゃん
しかし家庭環境は少し影がある・・
それが母親の鬱病による休職、マンションを購入したばかりの一家は
病魔と金銭的余裕の無さが、心身を蝕みます

そんな紗奈ちゃん一家を襲ったのは
無軌道な不良生徒どもの暴力でした

父親は撲殺
母親は落殺
突然の暴力によって両親を失い、唖然とする間もなく
不良生徒どもによる激しいレイプに蹂躙される紗奈

情け容赦ない展開に目を疑います

そして紗奈は生きたままガソリンをかけられて焼かれてしまう

「この世は無常の修練場、ならば修羅としてこのゲームをクリアする!」

あっとゆーまに主人公と思わせる人物を失い愕然とするしかない
不良生徒どもめ!許せんッと怒りを覚える読者の前に現れるのが・・
どこか紗奈を思わせる風貌を持つ謎の美少女JK
江崎瑛里華(えざき えりか)です

圧倒的な暴力
許しを請い、泣き叫ぶ顔に叩き込まれるのが
肉を裂き、骨を砕く鉄拳
命乞いも空しく
容赦ない致命傷をもたらすナイフの閃き

それをなすのは不良生徒どもではありません
殺戮の堕天使とは江崎瑛里華ことだ

ひとりまたひとりと
不良生徒どもを血祭りにあげる江崎瑛里華の狂乱の姿に
背筋をゾクゾクとさせられます
これはたまらん

そして明かされる有坂紗奈と江崎瑛里華の関係に
新たなる戦うニューヒロインの誕生を確信します
地獄の輪姦島から生還した彼女たちの今後の活躍に
刮目せよ!

作品紹介(出版社より)

「高校事変」を超える、青春バイオレンス文学の誕生!

逗子の山中で発見された一家3人の焼死体。川崎にある懸野高校の1年生・有坂紗奈が両親と共に惨殺された。犯人は紗奈と同じ学校の同級生や上級生からなる不良グループであることが公然の事実とされたが、警察は決定的な証拠をあげることができず、彼らの悪行が止まることはなかった。しかし、1人の少女、高校1年生の江崎瑛里華が現れて事態は急展開をとげる。人気シリーズ「高校事変」を超える、青春バイオレンス文学!

作品データ

タイトル:『JK』
著者:松岡圭祐
出版社:KADOKAWA
発売日:2022/5/24

作家紹介

松岡 圭祐(まつおか・けいすけ)

1968年12月3日、愛知県生まれ。
1997年『催眠』で小説家としてデビュー、ミリオンセラーに。
「催眠」「千里眼」「万能鑑定士Q」の三大シリーズをコンスタントに発表し続け、いずれも大ヒットを記録。大藪春彦賞候補作『千里眼』シリーズは累計628万部を超える人気作となった。
2014年「万能鑑定士Q」シリーズでBOOK☆WALKER文芸賞を受賞。
2019年、『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』が全米で翻訳出版される。近著に『探偵の探偵』『水鏡推理』『ジェームズ・ボンドは来ない』『黄砂の籠城』『ヒトラーの試写室』「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなどがある。

松岡 圭祐の作品紹介

■高校事変シリーズ
■ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論シリーズ
■グアムの探偵シリーズ
■探偵の鑑定シリーズ
■水鏡推理シリーズ
■探偵の探偵シリーズ
■特等添乗員αシリーズ
■万能鑑定士Qシリーズ
■新・千里眼シリーズ
■蒼い瞳とニュアージュリーズ
■マジシャンシリーズ
■千里眼シリーズ
■催眠シリーズ

『水の通う回路 完全版 上(2009/9/20)
『被疑者04の神託 煙 完全版(2009/8/22)
『ミッキーマウスの憂鬱(2008/8/28)
『天使の守護のアリエッタ(2006/8/1)
『霊柩車No.4(2006/10/25)
『人造人間キカイダー The Novel(2013/7/25)
『ジェームズ・ボンドは来ない』(2015/11/25)
『黄砂の籠城 上』(2017/4/14)
『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』(2017/6/15)
『八月十五日に吹く風』(2017/8/9)
『生きている理由』(2017/10/13)
『ヒトラーの試写室』(2017/12/21)
『黄砂の進撃』(2018/3/15)
『義和団の乱 黄砂の籠城・進撃 総集編 』(2018/3/17)
『瑕疵借り』(2018/5/15)
出身成分』(2022/1/21)
『ミッキーマウスの憂鬱ふたたび』(2021/9/29)
『アルセーヌ・ルパン対明智小五郎 黄金仮面の真実』(2021/11/20)
JK』(2022/5/24)

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