【感想】『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈|自分のために生きるのだ!

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成瀬は天下を取りにいく|宮島未奈

ケイチャン

ケイチャン

【2023年55冊目】

今回ご紹介する一冊は、

宮島未奈 著

『成瀬は天下を取りにいく』です。

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【感想】「自分のために生きるのだ!」

青春小説

堂々とおかしなことを言う
そんな成瀬が凛々しいのだ!
ゴーイングマイウェイを貫く
日本一の琵琶湖のような物語ですww

クラスの突き抜けた存在

いろいろなタイプがいますが
あなたの教室にジョーカーの
ような人がいませんでしたか?

とっぴな行動や発言で
周囲をひっかり回したり
面白がらせたりして
みんなを活性化させる
そんなトリックスターが

しかし成瀬はちょっと違う
徹頭徹尾、人の目は気にしない
自分の興味に正直で
一直線なんです

「自分のために生きるのだ!」

閉店を惜しむ西部デパートの
中継に映りに行ったり

友人を巻き込んで
M-1グランプリに出場したり

丸刈りにしてみたりと

とっぴな成瀬に周囲はざわめく・・
そんな日常を
成瀬の親友やクラスメイトから
見た物語です

成瀬のキャラが素晴らしいですね

そんな成瀬を語る
各章の主人公たちのようすが
クラスのトリックスターを囲む
僕らモブキャラのようで
親近感からストーリーに
入り込んでいけます

さて
前に習い、横に従い
空気を読むのが
良いとされる今ですが

それをしない
成瀬が気持ちよいです

時代は一周回って
空気を読まない鈍感力
あるいは自分らしさを
求めているのでしょうか?

あなたは周囲を気にするあまり
自分の道を
見失っていませんか?

作品紹介(出版社より)

中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない! 話題沸騰、圧巻のデビュー作。

作品データ

タイトル:『成瀬は天下を取りにいく』
著者:宮島未奈
出版社:新潮社
発売日:2023/3/17

作家紹介

宮島未奈 (みやじま・みな)

1983年静岡県富士市生まれ。滋賀県大津市在住。京都大学文学部卒。
2018年「二位の君」で第196回コバルト短編小説新人賞を受賞(宮島ムー名義)。
2021年「ありがとう西武大津店」で第20 回「女による女のためのR-18 文学賞」大賞、読者賞、友近賞をトリプル受賞。同作を含む『成瀬は天下を取りにいく』がデビュー作。

宮島未奈の作品

成瀬は天下を取りにいく 』(2023/3/17)

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