ケイチャン
【2022年4冊目】
今回ご紹介する一冊は、
新川帆立 著
『倒産続きの彼女』です。
もくじ
【感想】「特別じゃない私が出来ること、それはみんなに頼ること!」
会社の危機はアイツのせいだ!
トンデモナイ内部告発に
当惑する登場人物たち
しかし、それは
巨大な闇への招待状
徐々に明らかになる事実に
疑惑が確信となる
その時
血みどろの死体が現れる・・
このミステリーがすごい!大賞
『元彼の遺言状』の続編となる
本作の主人公は・・
ちょいブサのぶりっ子弁護士だったww
前作の主人公
地球は私を中心に回っている的で
高飛車高慢ちきな
剣持麗子
彼女と真逆な今作の主人公に
最初は違和感を覚えるかも知れませんが
美馬玉子もなかなか良いのです
剣持麗子の後輩弁護士、美馬玉子
本人いわく、ちょっとブサイクな容姿に
コンプレックスを抱き
ゆるふわっと計算したメイク
不思議ちゃんを意識したキャラ
そして彼女の悩みは・・婚活
そう、どこにでもいる
等身大の僕たちの主人公に
共感を覚えることでしょう
そんなキャッチボールも
ままならないような
正反対の2人が挑む事件が
破綻寸前の企業の内部告発
え~!?
倒産が彼女のせいだなんて
とんだデマカセねww
と、思いきや
調べれば調べるほどに
深まる疑惑
ぐぐっと物語に入り込めます
この内部告発の調査を縦軸に
横軸に玉子の私生活の悩みが
綴られる
婚活ヒエラルキーへの疑問
老いた祖母の病老苦
容姿のコンプレックス
いったいなぜ!
どうすればこの獏たる
不安から逃れられるの?
まさしく等身大の
僕らの悩みに
玉子との一体感が増し
物語の深度も増します
いっぽう内部告発については
あと1歩まで来ているが
最後に乗り越えられない
壁がある
協力しなくては!
自分と真逆な麗子に
コンプレックスゆえ
頼りきれない玉子
しかし気づくのです
苦手だと思う心は
弱い自分の心を
映す鏡だと
しかっとタッグを組んだ
2人がたどりつく真実とは!?
ドキドキと読み進め
うんうんと共感でき
楽しく満足できる
エンタメ・ミステリーです
読み終わったら
玉子はあなたの
友だちです
作品紹介(出版社より)
『このミステリーがすごい! 』大賞 大賞受賞作&シリーズ累計48万部突破『元彼の遺言状』続編!
倒産の危機に瀕した会社を救うべく、ある女性の疑惑について調査を命じられた女性弁護士・美馬玉子。
嫌々ながらも、高飛車だが敏腕の先輩弁護士・剣持麗子とコンビを組み、真相に迫ろうとするが、調査が進むうち関係者の死体が発見されて――。
ベストセラー『元彼の遺言状』に続く、リーガル・ミステリー!【あらすじ】
山田川村・津々井法律事務所に勤める美馬玉子。事務所の一年先輩である剣持麗子に苦手意識をもちながらも、
ボス弁護士・津々井の差配で麗子とコンビを組むことになってしまう。
二人は、「会社を倒産に導く女」と内部通報されたゴーラム商会経理部・近藤まりあの身辺調査を行なうことになった。
ブランド品に身を包み、身の丈にあわない生活をSNSに投稿している近藤は、会社の金を横領しているのではないか? しかしその手口とは?
ところが調査を進める中、ゴーラム商会のリストラ勧告で使われてきた「首切り部屋」で、本当に死体を発見することになった彼女たちは、予想外の事件に巻き込まれて……。
作品データ
タイトル:『倒産続きの彼女』
著者:新川帆立
出版社:宝島社
発売日:2021/10/6
『倒産続きの彼女』 は 『元彼の遺言状』 の続編です。
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タイトル:『元彼の遺言状』
著者:新川帆立
出版社:宝島社
発売日:2021/1/8
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作家紹介
新川 帆立(しんかわ・ほたて)
1991年 アメリカ・テキサス州 生まれ。日本のミステリー作家、弁護士。 元プロ雀士。
2021年1月より弁護士を休職し、作家業に専念している。 ボストンを経てシカゴ在住。
2020年10月『元彼の遺言状』で宝島社主催第19回『このミステリーがすごい!』大賞受賞。
2021年『元彼の遺言状』でデビュー