『最後の一色 下』和田竜 あらすじと感想|勝者は悲しみに暮れる

【2026年39冊目】
今回ご紹介する一冊は、
和田竜 著
『最後の一色 下』です。
濃厚な戦国合戦・戦略小説が読みたい
あらすじと感想
力こそ全ての戦国時代で
情けをかけることは、罪なのか・・
丹後国の支配をかけて相争う
一色五郎と長岡忠興の物語です
史上屈指の謀略が巡らされる
上巻でライバルながら心を通わす
五郎と忠興(ただおき)ですが
「本能寺の変」後の大混乱で
事態は緊迫の度合いを増します
1手間違えば、破滅となる
織田信長を屠った、明智光秀の
味方となるか、敵となるのか?
天下の情勢を睨み、神経を削る
読み合いとなる
局面を打開する1手とは?
忠興が選んだ究極の手段は
五郎と和睦し家臣に迎えること
しかし不俱戴天の仇同士が
ホントに和解できるのだろうか?
緊迫の展開が続く中訪れるのが
忠興と五郎の和解です
2人共に感情移入していた僕は
おおッと手を打って喜びました

これでめでたしめでたし・・で、終わるはずはない
注意!以下、大きなネタバレとなります
和解すると見せかけて五郎をおびき出し
謀殺することを決意する、忠興
エッ!どうしてこうなるの?と
ひっくり返る事態に驚くしかない
もうここからが、辛いんです
五郎の運命を知りつつ
馴染んだ登場人物たちの
悲劇を予感しながら
読み進める辛さ・・
感情が大きく揺さぶられる
そして訪れる
史上まれにみる謀略の時に
五郎と忠興はどんな気持ちで
何を思ったのでしょうか・・
史実を下敷きにして
感情を揺さぶる人間ドラマを描く

友情と非情の、せめぎ合いの物語読み応えあるエンタメ作品でした

あなたは戦国時代の倫理観をどう思いますか?
作品紹介(出版社より)
本屋大賞受賞作家が描く、戦国巨編
織田信長に丹後を支配するように命じられた智将・長岡(細川)藤孝、猛将・忠興親子は、決死の覚悟で一色五郎と戦う。
味方にも秘策を明かさぬ一色五郎が進もうとする先は、果たして織田家の壊滅か、一族の破滅か。
戦国時代最後の怪物が覚醒する。
作品データ
タイトル:『最後の一色 下』
著:和田竜
出版社:小学館
発売日:2025/11/5
作家紹介
和田竜(わだ・りょう)
1969年12月、大阪府生れ。早稲田大学政治経済学部卒。
2003年、映画脚本『忍ぶの城』で城戸賞を受賞。
2007年、同作を小説化した『のぼうの城』でデビュー。
同作は直木賞候補となり、映画化され、2012年公開。
2014年、『村上海賊の娘』で吉川英治文学新人賞および本屋大賞を受賞。
他の著作に『忍びの国』『小太郎の左腕』がある。
和田竜の作品紹介
『のぼうの城』2007/11/28
『忍びの国』2008/5/1
『小太郎の左腕』2009/10/28
『村上海賊の娘 上・下』2013/10/22
『最後の一色 上』2025/11/5
『最後の一色 下』2025/11/5


