ケイチャン
【2024年113冊目】
今回ご紹介する一冊は、
澤村伊智 著
『斬首の森』です。
もくじ
【感想】「森の秘密がヤバすぎる」
カルト会社から逃げた先は
恐ろしい森なか・・
ひとりまたふたりと
首を切られる戦慄の物語です
ケイチャン
首を狩られるのって
どんな気分?
力づくで体を押さえつけられて
生きたままゴリゴリと切られるなんて
とんでもない恐怖ですよね!
正社員に登用します!
そんな名目で参加した研修会は
なんと自己批判と同調圧力での
洗脳を目的とするものでした
ケイチャン
こんなところにいられない
火事の騒ぎに便乗して
脱出する男女5人だが
あたりは深い森の中で
さまようことになります
人の気配のない深い森のなか
だがなにやら不気味な大木があり
そういえば会社が所有する
禁足の森があるって言ってたよ
森から生還した女性が
インタビューを受ける形式で
森でのサバイバルが語られる
・・主人公は助かっているんだね
ケイチャン
と安心するのは早くないですか?
カルト教団を系譜とするブラック会社の
とんでも洗脳セミナーに参加したのは
主人公の鮎実(あゆみ)さんをはじめ
いわゆる社会的弱者のみなさん
ケイチャン
辛い現状を変えようって思ったのに
お魚のように釣られて食われるのって
現実は厳しいですね(泣
そんな弱者が揃って
逃避行をするわけですから
ただでさえ暗い森の中で
楽しく協力し合える訳はない
1人殺された時点で
裏切者がいるってことですからね
緊迫感あるシーンの連続です
ラストに向かう
怒涛の殺し合いに
息を吞みワクワクとする
ケイチャン
・・さあ!どんなホラー的結末が
僕を怖がらせてくれるんだい?
そしてついに明かされる
森の秘密に
・・うわ!キモくって、最高!!
と気分が高まります
ケイチャン
ホラー小説はこうでなくっちゃね
違和感たっぷりの
鮎実さんの様子は
ここはミステリー的な解決を見せ
きっちりと気分悪く←え!?笑
ラストシーンが収まります
おどろおどろしい表紙に
ふさわしいホラーミステリー
ぞわぞわする怖いものが
大好きな方にピッタリな物語でした
ケイチャン
この本を読んだら
あなたはもう
山菜が食べれなくなる・・
作品紹介(出版社より)
鬱蒼と暗い森の中に建つ合宿所。ある団体の“レクチャー”を受け洗脳されかけていたわたしは、火事により脱出する。男女五人で町へ逃げだそうとするが、不可解な森の中で迷ってしまう。翌朝、五人のうちのひとりの切断された頭部が発見される。頭部は、奇怪な装飾を施された古木の根元に、供物のように置かれていて――戦慄のノンストップ・ホラーミステリ!
作品データ
タイトル:『斬首の森』
著者:澤村伊智
出版社:光文社
発売日:2024/4/24
作家紹介
澤村伊智(さわむら・いち)
1979年大阪府生まれ。2015年「ぼぎわん」(刊行時『ぼぎわんが、来る』に改題)で第22回日本ホラー小説大賞を受賞。同作は『来る』のタイトルで映画化もされる。
2017年『ずうのめ人形』が第30回山本周五郎賞候補に選出。
2019年「学校は死の匂い」で第72回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。
2020年『ファミリーランド』で第19回センス・オブ・ジェンダー賞特別賞を受賞。
近著に『邪教の子』、『怖ガラセ屋サン』などがある。
澤村伊智の作品紹介
『ぼぎわんが、来る』2015/10/30
『ずうのめ人形』2016/7/28
『ファミリーランド』2019/7/18
『斬首の森』2024/4/24