【本の感想】『気の毒ばたらき きたきた捕物帖(三)』宮部みゆき|忍者犬(!?)大活躍の巻ww

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宮部みゆき『気の毒ばたらき きたきた捕物帖(三)』とマクドナルド

ケイチャン

ケイチャン

【2025年21冊目】

今回ご紹介する一冊は、

宮部みゆき 著

『気の毒ばたらき きたきた捕物帖(三)』です。

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【感想】『忍者犬(!?)大活躍の巻ww』

人情時代小説

下っ端の岡っ引き、北一(きたいち)と
謎めいた湯屋の釜焚き、喜多次(きたじ)が
人情と推理で江戸下町の事件を解決する
超庶民的な捕物劇です

江戸下町の人情が暖かい

きたきた捕物貼シリーズ3作目

親分が亡くなって
独り立ちを余儀なくされた、北一くん
稼業の岡っ引きを成り行きで継承し
本業の文庫(本や小間物を入れる箱)売りも
のれん分け的な恰好で、引継ぎます

まだ17歳だが、一人前になりつつある

そんな時、事件が発生!

元親分の屋敷が火事となる
しかも火を付けたのは
お世話になった女中さんだって?
こうしちゃいられねえやッ

ホントに犯人は女中さんなのか
なんでそんなことをしたのか
原因を探るなか、第2の事件が起こる
焼け出され人々の避難所で
盗難が相次ぐのだ

火事で焼け出された被害者に
追い打ちをかけるような
悪事は許さない!
きたきたコンビはどのように
この事件の始末をつけるのでしょうか?

「忍者犬(!?)大活躍の巻ww」

さて火事後泥棒の次は
30年前の若妻猟奇殺人事件を描く
第2話『化け物屋敷』と続く
中編2話が納められています

宮部みゆきの人情小説

下町の長屋にぎゅうぎゅうと暮らす
庶民の生活が生き生きと描写されて
ほっこり♪とします

ケイチャン

ケイチャン

暖かいね

そんな中で
岡っ引きとして文庫売りとして
成長していく北一の姿が
凛々しい

もう1人の謎の主人公、喜多次
少しづつ過去の来歴が披露されるも
まだまだ謎だらけ

ケイチャン

ケイチャン

彼は何者なのか?という疑問は
持ち越しです

今作では2匹の野良犬くん
シロとブチが大活躍!

ケイチャン

ケイチャン

2匹と信頼関係を結ぶようすも
楽しいです

江戸の下町人情を描くシリーズ
すっかりご近所付き合いが
廃れてしまった現代からすると
楽園のように感じてしまいました

ケイチャン

ケイチャン

あなたもこんな長屋に
住んでみたいって
思いませんか?

作品紹介(出版社より)

万作・おたま夫婦が継いだ千吉親分の文庫屋が、放火により火事になった――。

 下手人は、台所女中のお染だというが、親分の家でお染に世話になった北一は信じられず、その疑いを晴らすべく奔走する。

 さらに、焼け出された人たちが過ごす仮住まいでも事件が起きていた……。

 そんななか迎えた新しい年。北一は、ある事をきっかけに、三十年近く前に起きた、貸本屋・村田屋治兵衛の妻殺害事件の真相を明らかにしようと決意する。もちろん、湯屋の釜焚きをしている相棒・喜多次の協力は欠かせない。二人は、この難事件を解決することができるのか。

 「ぼんくら」シリーズ(講談社文庫)の人気キャラクター「おでこ」も、二人を助けてくれる存在として登場。

 岡っ引き見習いの北一と、謎多き相棒・喜多次の「きたきた」コンビによる物語で、著者が「作家生活三十五年、集大成のシリーズ」と位置付ける時代ミステリー第三弾!

作品データ

タイトル:『気の毒ばたらき きたきた捕物帖(三)』
著者:宮部みゆき
出版社:PHP研究所
発売日:2024/10/17

作家紹介

宮部 みゆき(みやべ・みゆき)

1960年、東京生れ。
1987年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。
1989年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞。
1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞を受賞。
1993年『火車』で山本周五郎賞を受賞。
1997年『蒲生邸事件』で日本SF大賞を受賞。
1999年には『理由』で直木賞を受賞。
2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞受賞。
2002年には司馬遼太郎賞、芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞。
2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞を受賞した。
他の作品に『ソロモンの偽証』『英雄の書』『悲嘆の門』『小暮写眞館』『荒神』『この世の春』などがある。

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宮部みゆき の作品紹介

パーフェクト・ブルー(1989年2月)
魔術はささやく(1989年12月)
我らが隣人の犯罪(1990年1月)
刑事の子(1990年4月)
レベル7(1990年9月)
龍は眠る(1991年2月)
本所深川ふしぎ草紙(1991年4月)
返事はいらない(1991年10月)
かまいたち(1992年1月)
今夜は眠れない(1992年2月)
スナーク狩り(1992年6月)
火車(1992年7月)
長い長い殺人(1992年9月)
とり残されて(1992年9月)
ステップファザー・ステップ(1993年3月)
震える岩– 霊験お初捕物控(1993年9月)
淋しい狩人(1993年10月)
地下街の雨(1994年4月)
幻色江戸ごよみ(1994年7月)
夢にも思わない(1995年5月)
初ものがたり(1995年7月)
鳩笛草– 燔祭/朽ちてゆくまで(1995年9月)
人質カノン(1996年1月)
蒲生邸事件(1996年10月)
堪忍箱(1996年10月)
心とろかすような– マサの事件簿(1997年11月)
天狗風– 霊験お初捕物控2(1997年11月)
理由(1998年6月)
クロスファイア(1998年10月)
ぼんくら(2000年4月)
あやし(2000年7月)
模倣犯(2001年4月)
R.P.G.(2001年8月)
ドリームバスター(2001年11月)
あかんべえ(2002年3月)
ブレイブ・ストーリー(2003年3月)
ドリームバスター2(2003年3月)
誰か– Somebody(2003年11月)
ぱんぷくりん(2004年6月)
ICO– 霧の城(2004年6月)
日暮らし(2005年1月)
孤宿の人(2005年6月)
ドリームバスター3(2006年3月)
名もなき毒(2006年8月)
楽園(2007年8月)
おそろし– 三島屋変調百物語事始(2008年7月)
英雄の書(2009年2月)
小暮写眞館(2010年5月)
あんじゅう– 三島屋変調百物語事続(2010年7月)
ドリームバスター4– 時間鉱山 前篇(2010年7月)
ドリームバスター5– 時間鉱山 後篇(2010年8月)
お文の影(ばんば憑き)(2011年2月)
チヨ子(2011年7月)
おまえさん(2011年9月)
悪い本(2011年10月)
ここはボツコニアン1(2012年2月)
ソロモンの偽証(2012年8月~10月)
ここはボツコニアン2– 魔王がいた街(2012年11月)
桜ほうさら(2013年3月)
泣き童子– 三島屋変調百物語参之続(2013年6月)
ここはボツコニアン3– 二軍三国志(2013年8月)
ペテロの葬列(2013年12月)
荒神(2014年8月)
ここはボツコニアン4– ほらホラHorrorの村(2014年9月)
悲嘆の門(2015年1月)
過ぎ去りし王国の城(2015年4月)
ここはボツコニアン5FINAL– ためらいの迷宮(2015年9月)
希望荘(2016年6月)
ヨーレのクマー(2016年11月)
三鬼– 三島屋変調百物語四之続(短編集)(2016年12月)
この世の春(2017年8月)
あやかし草紙– 三島屋変調百物語伍之続(2018年4月)
昨日がなければ明日もない(2018年11月)
さよならの儀式(2019年7月)
黒武御神火御殿– 三島屋変調百物語六之続(2019年12月)
きたきた捕物帖(2020年5月)
魂手形– 三島屋変調百物語七之続(2021年3月)
子宝船– きたきた捕物帖(二)(2022年5月)
よって件のごとし 三 島屋変調百物語八之続(2022年7月)
ぼんぼん彩句 (2023/04/19)
青瓜不動 三島屋変調百物語九之続 (2023/07/28)
気の毒ばたらき きたきた捕物帖(三)』2024/10/17

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