【本の感想】『古本食堂 新装開店』原田ひ香|古本には温もりがある

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原田ひ香『古本食堂 新装開店』を読んだ感想とインドカレー

ケイチャン

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【2024年162冊目】

今回ご紹介する一冊は、

原田ひ香 著

『古本食堂 新装開店』です。

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【感想】「古本には温もりがある」

古書店ホームドラマ

古書店の聖地、神保町にある『鷹島古書店』
古き良き時代が去ってしまった現代で
あれやこれやと奮闘する2人の女性と
暖かい周りの人々の織りなす物語です

ケイチャン

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面白い本を読みながら食う妻のお弁当は
2倍美味い

ヒット作『古本食堂』の続編です

前作で亡くなった兄の古本屋を継ぐために
北海道から上京した70代の珊瑚(さんご)さんと
大学院を卒業した親戚の美希喜(みきき)ちゃんが
古き良き人情がいまだ残る神保町のお店で
今日もみんなでわいわいと働いております・・

物語は、何かしら問題や
探し物をする、お客様などを
珊瑚さん&美希喜ちゃんが豊富な
書物知識とおしゃべりで相談に乗り

さらにご近所の書店やカフェの
皆さまのご協力をいただきながら
人情味あふれる解決に導くという
パターンを繰り返してゆく

けど、大問題が発生!

それは・・珊瑚さんの
『恋』

かつてない危機を迎えた
鷹島古書店は
令和の荒波を乗り越えて
存続することが出来るのでしょうか?

「古本には温もりがある」

ケイチャン

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朝の連続テレビ小説的な
かんじで進むストーリは
てんわやんわで
楽しい

ケイチャン

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登場人物たちの悩みも
僕たちと等身大で
ふんふんそーだよね、と
共感できます

さて今作のクライマックスは
恋と仕事の両立に悩む、珊瑚さんが
恋に全振りして恋人の元へと
北海道へと帰ってしまうこと

潔い決断が、凛々しいです

が、困ってしまうのが、美希喜ちゃん
古書店の経営を
2人だからやってこれたことに
気が付いて泣きそうになってしまう

ケイチャン

ケイチャン

1人じゃ、大変なんだよ・・(泣)

ケイチャン

ケイチャン

支えて、支えられて生きる大切さに
じ~ん、ときます

また各所にあらわれる
美味しそうなご飯たち

ケイチャン

ケイチャン

うまいメシを食って
元気になる登場人物たちが
微笑ましい

書物に関するうんちくも
楽しく読めて
食欲と同様に
読書欲も進みます

ケイチャン

ケイチャン

あたたかい主人公コンビと
あたたかい神保町の人情と
美味しそうなご飯の数々に
あたたかい気持ちになる1冊でした

作品紹介(出版社より)

さみしい時もうれしい時も本はいつだって、寄りそってくれる。大ロングセラー『古本食堂』が満を持して、新装開店。美味しいごはんとあなたの物語がここに!珊瑚(70代)は急逝した兄の跡を継いで、神保町で小さな古書店を営んでいる。親戚の美希喜(20代)が右腕だ。作家志望の悩める青年や、老母のために昭和に発行された婦人雑誌を探している中年女性など、いろいろなお客さんがやって来る。てんぷら、うなぎ、カレー……神保町の美味しい食と思いやり深い人々、人生を楽しく豊かにしてくれる本の魅力が沢山つまった極上の物語。

作品データ

タイトル:『古本食堂 新装開店』
著者:原田ひ香
出版社:角川春樹事務所
発売日:2024/6/14

作家紹介

原田ひ香(はらだ・ひか)

1970年神奈川県生れ。
2005年「リトルプリンセス2号」で第34回NHK創作ラジオドラマ大賞受賞。
2007年「はじまらないティータイム」で第31回すばる文学賞受賞。
著書に『三千円の使いかた』『そのマンション、終の住処でいいですか?』『古本食堂』『一橋桐子の犯罪日記』『ランチ酒』『事故物件、いかがですか? 東京ロンダリング』『人生オークション』『母親ウエスタン』『彼女の家計簿』『ミチルさん、今日も上機嫌』『三人屋』『ラジオ・ガガガ』などがある。

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原田ひ香の作品紹介

『はじまらないティータイム』(2008年1月)
『東京ロンダリング』(2011年7月)
『人生オークション』(2011年10月)
『母親ウエスタン』(2012年9月)
『アイビー・ハウス』(2013年3月)
『彼女の家計簿』(2014年1月)
『ミチルさん、今日も上機嫌』(2014年5月)
『三人屋』(2015年6月)
『ギリギリ』(2015年9月)
『復讐屋成海慶介の事件簿』(2015年11月)
『彼女たちが眠る家』(2016年6月)
『事故物件、いかがですか?』(2016年9月)
『ラジオ・ガガガ』(2017年5月)
『ランチ酒』(2017年11月)
『三千円の使いかた』(2018年4月)
『DRY』(2019年1月)
『そのマンション、終の住処でいいですか?』(2019年4月)
『ランチ酒 おかわり日和』(2019年7月)
『まずはこれ食べて』(2019年12月)
『口福のレシピ』(2020年8月)
『一橋桐子(76)の犯罪日記』(2020年11月)
『サンドの女 三人屋』(2021年2月)
『ランチ酒 今日もまんぷく』(2021年6月)
『母親からの小包はなぜこんなにダサいのか』(2021年9月)
『古本食堂』(2022年3月)
財布は踊る』(2022年7月)
老人ホテル』(2022年10月)
『DRY』 2022/12/13
『口福のレシピ』 2023/02/07
『まずはこれ食べて』2023/04/12
『図書館のお夜食 2023/06/21
『古本食堂』2023/09/18
喫茶おじさん』 2023/10/12
図書館のお夜食』2023/6/21
定食屋「雑」』2024/3/21
古本食堂 新装開店』2024/6/14


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