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ケイチャン
【2025年12冊目】
今回ご紹介する一冊は、
瞬那浩人 著
『ザ・ブレット・イン・マイ・ライフ』です。
もくじ
【感想】「滅びの美学に耽溺せよ」
落ちぶれて、うらぶれて
搾りかすの人生を歩む男に
何があった?
逃避行を続ける男の哀愁を描く物語です
![プーくん](https://keibooks.com/wp-content/uploads/2024/05/947a399751717fb91d14581013666841.jpg)
プーくん
ニャンコも登場するんだよ!
厳しい肉体労働に従事する
土工の姿から物語は始まります
暗く狭い穴で土を掘り
作業後は酒を喰らってゲロを吐く
そこに登場するのが
可愛いネコちゃん
しかもこのニャンコは
なんと人語を話すのだ
![ケイチャン](https://keibooks.com/wp-content/uploads/2024/06/6b4c150044912f63f344be8fc11e16ff.jpg)
ケイチャン
この猫は何者?
不思議な
猫と暮らし始めて
人並の生活に戻ったかというところで
やって来たのが、ヤクザな男です
執拗に灰籐さんを狙うのだ
この男は過去からの使者
灰藤が捨て去った過去が
追いかけてきたんだ
いったい何があったんだろうか?
さて物語は
うらびれて、やさぐれた
土工として穴を掘る、今と
かつて愛しい娘がいて
エリートサラリーマンだった、過去を
行き来しながら進みます
幸福だった父娘に何があったのか?
作中にビートルズの楽曲が流れ
ある時は軽快に
ある時は哀愁を漂わせ
ストーリを盛り上げてくれます
![ケイチャン](https://keibooks.com/wp-content/uploads/2024/06/6b4c150044912f63f344be8fc11e16ff.jpg)
ケイチャン
切ないラストシーンが心に残る
慟哭のミステリー小説でした
![ケイチャン](https://keibooks.com/wp-content/uploads/2024/05/09f86514358ed9c4a4bfca3dc49ec3e3.jpg)
ケイチャン
全てを失った男の
滅びの物語
終わりを迎える美しさが
胸に迫りました
![ケイチャン](https://keibooks.com/wp-content/uploads/2024/05/0fe9dde9124ff4832b2ca70417154cb7.jpg)
ケイチャン
切ないラストシーンが心に残る
慟哭のミステリー小説でした
作品紹介(出版社より)
ビートルズを愛する嘗てのエリートは日雇い土工になっていた。何が彼をうらぶらせたのか? 執拗にヤクザから追われる訳は何か? 冒頭で穴掘りに対する男の忌避感が意味ありげに語られ、現在のシーンと回想のシーンが交差し、謎が謎を呼ぶ展開に。
そんな中、言葉を話す不思議な猫が登場! このようなキャラクターは童話やファンタジーでは見かけることもあるが、ハードボイルドでは類を見ない設定だ。猫は何のために現れたのか? ヤクザから逃げてきた女との逃避行の果てに彼が辿り着いたのは?
物語はオールディーズの名曲と共に進み、衝撃のラストシーンで、全ての謎が解き明かされる。ビートルズ現役時代を知る最後の世代、瞬那浩人、渾身のピカレスクロマン!『この小説はビートルズへのオマージュと言えます。ビートルズを知らない方々も、本文に出てくる曲名を見て、どんな曲だろうかとビートルズに興味を持ってもらえるきっかけになります。
主人公が生活の中でビートルズの曲を思い出したり、ビートルズの曲に例えたりしているように、ビートルズの曲は、人々の人生のある瞬間を切り取った曲が多く、人の心に強く訴えかける力を持ってます。
猫の登場と、共に過ごす生活の描写で、猫好きの心も一気に掴み、どんどん読み進んでいけます。表紙を見ただけで猫好きはキュンとするでしょう。丸尾由美子「ビートルズ友の会」推薦』
作品データ
タイトル:『ザ・ブレット・イン・マイ・ライフ』
著者:瞬那浩人
出版社:アメージング出版
発売日:2025/1/10
作家紹介
瞬那浩人(しゅんな・ひろと)
1960年、兵庫県生まれ。関西大学大学院修士課程を修了後、セイコーエプソン株式会社に入社。
従来のキャッシュレジスターからPOSレジへ転換させたエポックメイキング製品を企画、開発。
自身が発明者となる特許群を日米欧で多数出願し、登録。
商品企画、開発設計から知財管理まで広範囲に従事した後、会社を退職。
初めて小説を書いたのは会社員時代の2013年、小説現代・長編新人賞に応募。その小説が一次選考を通過し、小説家を目指す。
2022年、セイコーエプソンを退社、「下弦の月に消えた女」で小説家デビュー。
瞬那浩人の作品紹介
『下弦の月に消えた女』2022/3/7
『家出少女は危険すぎる: フーダニットミステリー小説』2023/12/19
『残された命の証し』2024/5/15
『ザ・ブレット・イン・マイ・ライフ』2025/1/10