ケイチャン
【2024年82冊目】
今回ご紹介する一冊は、
瞬那浩人 著
『残された命の証し』です。
もくじ
【感想】「この死は勝利である」
一家惨殺事件の犯人は誰なのか?
真相にたどり着いた者が
最後に選ぶ究極の選択を描く
慟哭のミステリーです
一家が何者かに襲撃される
しかし皆殺しではなく
低学年の小学生のみ
殺されなかったのです
犯行現場を目撃され
目出し帽を被ってはいたが
顔を目撃されている犯人は
なぜ1人だけ殺さなかったのか?
そんな大胆な仮説を立て
一躍有名となるのが
元俳優の事件ジャーナリスト澤室恭介です
さらにこれは連続殺人事件だと言う
週刊誌の依頼を受けてこの事件を取材する
探偵兼ジャーナリストの竜崎隼は
持ち前の人懐こさで澤室と意気投合し
2人はバディを組むことになるのです
そして推理と検証の末に
それぞれがたどり着く、真相とは
こんな結末は望まなかった
あってほしくなかった、という
悲しみでした
生真面目なイケメン
気持ち良い若者の澤室クンと
傍若無人のお調子者
ちょい悪おやじの竜崎さんが
打ち解けてゆくようすに
ほっこりとします
プーくん
世代を超える友情ってやつだね
しかし仲良くなると
終わるときが辛くなる・・
物語の後半から示唆される
犯人の姿に2人の緊張が高まる
まさか、そんな・・あいつが
犯人であるはずないだろう?
そして真相にたどり着いたものが
それぞれに選ぶ、責任の取り方が
辛く、悲しいんだ・・
ケイチャン
泣けちゃいます
またミステリ—作品らしく
用意された数々のトリックが
物語への考察を深くして
推理小説の楽しみを味わえます
ケイチャン
切ないラストシーンが心に残る
慟哭のミステリー小説でした
作品紹介(出版社より)
Amazon Kindleランキング ミステリー・サスペンス・ハードボイルド部門 第1位 獲得作品☆
The guy has come back.
小説「下弦の月に消えた女」で鮮烈なデビューを果たした私立探偵 竜崎隼
令和の探偵小説界に新風を巻き起こした名探偵が帰って来た。
竜崎探偵シリーズ・新刊「残された命の証し」
竜崎に若くハンサムな弟分が登場
タイプの違う二人はバディを組み猟奇事件に挑みますテンポある思いがけないストーリー展開
ドンデン返しに次ぐドンデン返し
想像を絶する事件の犯人の目的とは
―推理小説通を唸らせる一冊
情熱的読書人間 榎戸誠氏 絶賛〈目次〉
記憶
調布市の事件
塩尻市の事件
澤室恭介の推理
姫路市の事件
メビウスの輪
京都市の事件
東峰正哲の推理
第三の女、第四の男
死闘
エピローグ
作品データ
タイトル:『残された命の証し』
著者:瞬那浩人
出版社:ヒーロー出版
発売日:2024/5/15
作家紹介
瞬那浩人(しゅんな・ひろと)
1960年、兵庫県生まれ。関西大学大学院修士課程を修了後、セイコーエプソン株式会社に入社。
従来のキャッシュレジスターからPOSレジへ転換させたエポックメイキング製品を企画、開発。
自身が発明者となる特許群を日米欧で多数出願し、登録。
商品企画、開発設計から知財管理まで広範囲に従事した後、会社を退職。
初めて小説を書いたのは会社員時代の2013年、小説現代・長編新人賞に応募。その小説が一次選考を通過し、小説家を目指す。
2022年、セイコーエプソンを退社、「下弦の月に消えた女」で小説家デビュー。
瞬那浩人の作品紹介
『下弦の月に消えた女』2022/3/7
『家出少女は危険すぎる: フーダニットミステリー小説』2023/12/19
『残された命の証し』2024/5/15