【本の感想】『未明の砦』太田愛|自らの運命を切り開く戦い

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未明の砦|太田愛

ケイチャン

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【2024年45冊目】
今回ご紹介する一冊は、

太田愛 著

未明の砦です。

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【感想】「自らの運命を切り開く戦い」

社会派小説

俺たちは用済みになったらポイの
使い捨てのモノじゃない・・
派遣社員と期間工が立ち向かうのは
巨大自動車会社すなわち
日本社会そのものだった!

切り捨てられる尻尾の気持ちが
オマエにわかるか?

冒頭で主人公たち4人組を
逮捕しようとする場面が描かれます
緊迫したシーンからのスタートで
一気に興味がそそられる

こいつらは何をしたんだ?
どんな極悪人なんだろう?

しかし読み進めるうちに
4人が悪いことをしてない
いいやむしろこの世の中を
良くしようとしていたことがわかる

それが労働闘争です

だが今の日本を支配している
高齢政治家や会社経営者からすると
まぎれもない大罪
許されざる反逆です

使い捨ての分際で、なんてことするんだ
目にもの見せてやる!

それが『共謀罪』です

ヤツらをテロリストとして逮捕し
後に続く者が出ないように
見せしめの十字架にかけよう!
それが正しい日本社会なのだ、と

テロリストの烙印を押された
4人の運命はいかに?

「自らの運命を切り開く戦い」

まず自動車製造工場での
過酷な労働状態に驚きます
汗を拭く暇もない
秒単位の作業が恐ろしい!

そして知る各国の労働者の
権利に目を開かれる思いでした
ドイツの『抗命権』
フランスの『撤退権』
こういう概念があることが衝撃でした

日本の労働条件は世界の周回遅れなんだ・・

孤独な声を上げる4人だが
彼らを助ける者たちが現れる
積極的に手を差し伸べる者や
顔を隠して応援する者たちの
チカラが集まって・・

ついに巨大企業を揺さぶる

厳しい問題提起をしながらも
ドラマチックなエンディングが
文芸書のお手本のような
気持ち良いエンタメ作品でした

4人の活躍に
僕の心も元気づけられたようです

今ある社会保障制度は
昔の労働者が命がけで
勝ち取ったものなんですね
大切にしなければいけない

作品紹介(出版社より)

第26回大藪春彦賞受賞作! 希望と成長の社会派青春群像劇。

その日、共謀罪による初めての容疑者が逮捕されようとしていた。動いたのは警視庁組織犯罪対策部。標的は、大手自動車メーカー〈ユシマ〉の若い非正規工員・矢上達也、脇隼人、秋山宏典、泉原順平。四人は完璧な監視下にあり、身柄確保は確実と思われた。ところが突如発生した火災の混乱に乗じて四人は逃亡する。誰かが彼らに警察の動きを伝えたのだ。所轄の刑事・薮下は、この逮捕劇には裏があると読んで独自に捜査を開始。一方、散り散りに逃亡した四人は、ひとつの場所を目指していた。千葉県の笛ヶ浜にある〈夏の家〉だ。そこで過ごした夏期休暇こそが、すべての発端だった――。

自分の生きる社会はもちろん、自分の人生も自分で思うようにはできない。見知らぬ多くの人々の行為や思惑が作用し合って現実が動いていく。だからこそ、それぞれが最善を尽くすほかないのだ。共謀罪始動の真相を追う薮下。この国をもはや沈みゆく船と考え、超法規的な手段で一変させようと試みるキャリア官僚。心を病んだ小学生時代の友人を見舞っては、噛み合わない会話を続ける日夏康章。怒りと欲望、信頼と打算、野心と矜持。それぞれの思いが交錯する。逃亡のさなか、四人が決意した最後の実力行使の手段とは――。
最注目作家・太田愛が描く、瑞々しくも切実な希望と成長の社会派青春群像劇。第26回大藪春彦賞受賞作。

作品データ

タイトル:『未明の砦』
著者:太田愛
出版社:KADOKAWA
発売日:2023/7/31

作家紹介

太田愛(おおた・あい)

香川県生まれ。1997年、テレビシリーズ「ウルトラマンティガ」で脚本家デビュー。
『TRICK2』、「相棒」シリーズなど刑事ドラマやサスペンスドラマの脚本も手がける。
2012年、『犯罪者 クリミナル』(上・下)で小説家としてデビュー。
続くシリーズ2作目に『幻夏』がある。  

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太田愛の作品紹介


『犯罪者 クリミナル』上・下 2012/9/26
『幻夏』2013/10
『犯罪者』 上・下 2017/01/25
『天上の葦』上 2017/02/18
『天上の葦』下  2019/11
『天上の葦』2019/11/21
『未明の砦』2023/07/31
『彼らは世界にはなればなれに立っている』2023/08/24
未明の砦』2023/7/31

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