ケイチャン
【2024年165冊目】
今回ご紹介する一冊は、
辻堂ゆめ著
『ダブルマザー』です。
もくじ
【感想】「辻堂式ダークワールドへようこそ」
列車飛び込み自殺した娘は
どっちの子供?
2人の母親が娘を追う
異色の衝撃ミステリーです
何故、娘は死んでしまったのか・・
嘆く母親の前に現れるのは
なんともう1人の母親でした
そして2人の母親は知る
1人の娘が両方の家庭で
2重生活をしていたことを
ケイチャン
どうしてこんなことを?
調べを進めるうちに
2人の娘は高校時代の
親友だったことが判明する
・・真逆の性格と家庭環境なのに、
不思議・・
ケイチャン
すると疑問は2点となりますね
死んだのはどちらの娘で
もう1人はどこに消えたのか?
そして母親たちは気が付くんだ
娘が死んだのは私たち
母親の責任なんだ、と
・・しかしそれって
真実なのだろうか・・
1人の娘に2人の母親という難しい設定ですが
そこはさすが東京大学卒業の才媛、辻堂ゆめ
上手く納得のいく説明で僕らを丸め込んで
この怪しい世界観へと誘います
物語が進むうちに
問題ある母親たちのぶっ壊れた家庭環境が
この事件の遠因であることが、わかります
・・お母さんが、悪かったのね
と後悔の涙にくれる2人の母親たち
互いを抱き合い、慰め合います
ケイチャン
美しい共感のシーンですね
…が、
むろんここで辻堂ゆめが
話を終わらせるはずはない
ケイチャン
ラスト数ページで明かされる
娘たちの企みに
その身勝手さは
母親譲りだよッ、と
納得することでしょう
暗い夜道の世界を
手を取り合いながら
はしゃぎ騒ぎ歩く2人の娘・・
ケイチャン
そんなイメージを持ったラストシーンに
心がザワザワとしました
ケイチャン
ダークミステリーって素敵だね
ケイチャン
異色の設定と、衝撃の真相に
心ざわめく
辻堂式ダークワールドへ
あなたも、さまよい込んでみませんか?
作品紹介(出版社より)
飛び込み自殺を図り、死亡したひとりの女性。
なぜか、母親を名乗る女性が二人現れて。
二人の母親が、娘の死の真相に迫る衝撃のミステリー!うだるような真夏日、ひとりの女性が駅のホームに飛び込んだ。そこに、なぜか母親を名乗る二人の女性が現れる。
性格も家庭環境も全く異なる二人の共通点はただひとつ。娘のことを何も知らない。
死んだのは自分の娘なのか。なぜ、死んだのか。違うなら自分の娘はどこにいるのか。二人の母親は、娘たちの軌跡を辿り始める。
作品データ
タイトル:『ダブルマザー』
著者:辻堂ゆめ
出版社:幻冬舎
発売日:2024/9/19
作家紹介
辻堂ゆめ (つじどう・ゆめ)
1992年神奈川県生まれ。
2015年『いなくなった私へ』で第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、デビュー。
2021年『十の輪をくぐる』で吉川英治文学新人賞候補。
主にミステリーを執筆。
辻堂ゆめの作品紹介
『いなくなった私へ』(2015/2/10)
『コーイチは、高く飛んだ』(2016/3/11)
『あなたのいない記憶』(2016/10/22)
『悪女の品格』(2017/7/28)
『片想い探偵 追掛日菜子』(2018/6/8)
『今、死ぬ夢を見ましたか』(2019/3/6)
『お騒がせロボット営業部!』(2019/7/10)
『君の想い出をください、と天使は言った』(2019/8/23)
『昨夜は殺れたかも』(共著)(2019/9/20)
『卒業タイムリミット』(2019/11/20)
『ヒマワリ高校初恋部!』(2020/1/8)
『あの日の交換日記』(2020/4/18)
『 図書館B2捜査団 秘密の地下室 』 (2020/6/10)
『 図書館B2捜査団 人気占い師の闇 』 (2020/9/16)
『またもや片想い探偵 追掛日菜子』(2020/10/7)
『十の輪をくぐる』(2020/11/26)
『ようこそ来世喫茶店へ〜永遠の恋とメモリーブレンド〜』(2021/1/28)
『僕と彼女の左手』(2021/3/24)
『 初恋部 恋はできぬが謎を解く』 (2021/6/4)
『トリカゴ』(2021/9/30)
『二重らせんのスイッチ』(2022/4/14)
『山ぎは少し明かりて』 2023/11/15
『サクラサク、サクラチル』 2023/07/26
『ダブルマザー』2024/9/19