【感想】『かさなりあう人へ』白石一文|家族だから分かり合えるなんて、とんでもない!

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かさなりあう人へ|白石一文

ケイチャン

ケイチャン

【2024年8冊目】
今回ご紹介する一冊は、
白石一文
『かさなりあう人へ』です。

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【感想】「家族だから分かり合えるなんて、とんでもない!」

恋愛小説

相性が合わなければ
愛情も続かないのか?
めぐり逢い別れついに出会う
相性ピッタリの人とのお話です

家族にも相性はあるよね

親は選べない
子どもも選べない
家族で唯一選択することができるのが
結婚相手ですよね

みなさんはどういう基準で
お相手を選びましたか?

さて本作はいきなり
主人公が運命の人と思わしき
女性と出会うシーンから始まります
しかしそこからは白石作品らしく
意外性の連続となっていきます

50代の主人公
40代のヒロイン
当然のことながら今まで数々の人と
恋愛したり結婚していますが
今はひとり

さあ2人の出会いは
どのように発展していくのでしょうか?

「家族だから分かり合えるなんて、とんでもない!」

狭い範囲で
付き合ったり
別れたりする
展開の多い白石作品

でもそれは登場人物が
性に奔放というばかりではない
生に真剣なのです!

本作のテーマは『相性』です

結婚生活するなかで
答え合わせをするように
かさなりあう部分を
探してゆくが
どーしても合わない

それは親子関係も同じもの
血がつながっていても
合わないものは
合わないんだ

パートナーと
親子で
相性の合わない
悩みが綴られていきます

大人の恋愛がシブい!

中年男女の距離の詰め方
時間と手間暇をかける
付き合うまでの描写に
う~んと、唸らせます

自分とかさなりあう人を
巡る大人の恋愛ドラマ
ベテラン作家の手腕が
いかんなく発揮された秀作でした

ところでこの前
年賀状の家族写真を見て
旧友と奥さんが
似てきたことに気が付きました

結婚相手と似てくるって
あると思いませんか?

僕も以前友達に
妻と似てきたねって
言われました

僕はちょっと嬉しかったんだけど
妻はだいぶ不満そうだったな笑

かさなりあう結婚相手もいいけど

すり合わせて似てくる結婚相手も
いいと思いませんか?

作品紹介(出版社より)

「あなたのせいで万引きと間違えられてるの。あなたが三日も帰って来ないから」
 込み入った事情は不分明だが、俺はことさら丁寧に男に頭を下げる。
「うちの妻が、どうやら誤解をさせるような行動を取ったようで……」(本文より抜粋)

スーパーの人気商品を盗んだ野々宮志乃は、万引きGメンから声をかけられる。咄嗟に志乃は、店の駐輪場にいた箱根勇に、「あなた」と夫のごとく呼びかけた。勇は反射的に夫婦を装い、志乃を助けて……。
夫に先立たれた40代販売員の志乃と、不倫が原因で離婚した50代会社員の勇。親しげな言葉を交わすようになったふたりは、断ち切れぬ絆を感じる。傷を抱えた大人たちが辿り着いた場所とは――。

夕暮れを染める一瞬の光が、ふたりを結び付けて離さない。
成熟した男女が行き着くのは、後悔か、希望か。至高の愛を描く恋愛小説。

作品データ

タイトル:『かさなりあう人へ』
著者:白石一文
出版社:祥伝社
発売日:2023/10/12

作家紹介

白石一文(しらいし・かずふみ)


1958年、福岡県生れ。早稲田大学政治経済学部卒業。
文藝春秋勤務を経て、2000年『一瞬の光』でデビュー。
2009年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞受賞。
2010年『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。
他に『不自由な心』『すぐそばの彼方』『僕のなかの壊れていない部分』『草にすわる』『どれくらいの愛情』『この世の全部を敵に回して』『翼』『火口のふたり』『記憶の渚にて』『光のない海』『一億円のさようなら』『プラスチックの祈り』『ファウンテンブルーの魔人たち』『我が産声を聞きに』『道』など著書多数。

白石一文 の作品

『一瞬の光』(2000/01/01)
『不自由な心』 (2001/02/01)
『すぐそばの彼方』(2001/07/01)
『僕のなかの壊れていない部分』(2002/08/01)
『見えないドアと鶴の空』 (2004/02/19)
『私という運命について』 (2005/04/26)
『もしも、私があなただったら』  (2006/04/20)
『どれくらいの愛情』 (2006/11/15)
『永遠のとなり』(2007/06/15)
『心に龍をちりばめて』( 2007/10/01)
『この世の全部を敵に回して』 (2008/04/24)
『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 下』(2009/01/27)
『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上』(2009/01/27)
『ほかならぬ人へ』 (2009/10/27)
『砂の上のあなた』 (2010/09/01)
『翼』(2011/06/18)
『幻影の星』 (2012/01/16)
『草にすわる』 (2012/04/05)
『火口のふたり』( 2012/11/09)
『快挙』 (2013/04/26)
『ほかならぬ人へ〈2巻〉』 (2013/10/01)
『彼が通る不思議なコースを私も』( 2014/01/06)
『神秘』 (2014/04/26)
『愛なんて嘘』 2014/08/22)
『ここは私たちのいない場所』( 2015/09/30)
『光のない海』 (2015/12/04)
『記憶の渚にて』 (2016/06/30)
『一億円のさようなら』(2018/07/21)
『プラスチックの祈り』( 2019/02/07)
『君がいないと小説は書けない』( 2020/01/20)
『恋の絵本 (4) こはるとちはる』 (2020/02/15)
『我が産声を聞きに』 (2021/07/07)
『道』 (2022/06/28)
松雪先生は空を飛んだ 上』( 2023/01/30)
松雪先生は空を飛んだ 下』 (2023/01/30)
かさなりあう人へ』(2023/10/12)

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