【感想】『ゴリラ裁判の日』須藤古都離|人でもゴリラでも、命の尊厳は守られるべきだ

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ゴリラ裁判の日|須藤古都離

ケイチャン

ケイチャン

【2023年60冊目】

今回ご紹介する一冊は、

須藤古都離 著

『ゴリラ裁判の日』です。

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【感想】「人でもゴリラでも、命の尊厳は守られるべきだ」

64回メフィスト賞受賞

人の命は動物より大切
それって当然で正義なの?
命の軽重の常識を問う
エンタメ霊長類リーガル小説です

手話で人と会話するゴリラが
主人公とゆ~異色の作品ww

カメルーンのジャングルで
研究者から手話を習う
ゴリラの母と娘
その娘のローズが主人公

豊かなジャングルで
群れの仲間と穏やかな生活を送る
ゴリラの日常生活がとても興味深い
楽園で暮らしているようです

だが自然は厳しい

ボスである父ゴリラが
他のオスとの戦いに敗れ
ローズたちの群れは
危機におちいってしまう

そんな時訪れた転機が
アメリカ行のチャンスでした

好奇心旺盛なローズは
都会に憧れるティーンエイジャー
のようにアメリカでの生活に
胸を高鳴らせる・・
テレビでした見たことのない
世界をこの目で見るんだ!

しかしそのアメリカで
思いもよらない事態が起こる
ゴリラの檻に子供が
落ちてしまったのです

そして子供を救うために
ローズの夫は射殺されてしまった!

何故、こうもあっさりと
夫は殺されてしまったのか?
納得出来ないローズは
裁判を起こすのだ

「人でもゴリラでも、命の尊厳は守られるべきだ」

人の世界と
ゴリラの住む自然の
境界に佇むローズが
異彩を放っています

言葉を話すゴリラという
トンデモ設定を
ユーモアあるストーリー展開で
無理やり感なく成立させている

ローズがプロレスラーに
なるところなんて
想像するだけで
面白いですしね

エンタメ作品ですが
メッセージ性もあります
特に最後の弁護士とローズの
人間とは何かというくだりは
うんうんなるほど!と
引き込まれました

どちらの命が重いのか?
ではなくて
どの命もそれぞれ
尊重されるべきだと
そう思いました

作品紹介(出版社より)

カメルーンで生まれたニシローランドゴリラ、名前はローズ。メス、というよりも女性といった方がいいだろう。ローズは人間に匹敵する知能を持ち、言葉を理解し「会話」もできる。彼女は運命に導かれ、アメリカの動物園で暮らすようになる。そこで出会ったゴリラと愛を育み、夫婦の関係となった。だが ―― 。その夫ゴリラが、人間の子どもを助けるためにという理由で、銃で殺されてしまう。どうしても許せない。 ローズは、夫のために、自分のために、人間に対して、裁判で闘いを挑む! 正義とは何か? 人間とは何か? アメリカで激しい議論をまきお こした「ハランベ事件」をモチーフとして生み出された感動巨編。

作品データ

タイトル:『ゴリラ裁判の日』
著者:須藤古都離
出版社:講談社
発売日:2023/3/15

作家紹介

須藤古都離(すどう・ことり)

1987年、神奈川県生まれ。青山学院大学卒業。
2022年「ゴリラ裁判の日」で第64回メフィスト賞受賞。初めての単行本となる。
「メフィスト」2022 SUMMER VOL.4に、 短編「どうせ殺すなら、歌が終わってからにして」が掲載されている。
2023年に新作「無限の月」発売予定。

須藤古都離の作品紹介

ゴリラ裁判の日』(2023/3/15)

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