ケイチャン
【2023年132冊目】
今回ご紹介する一冊は、
新川帆立 著
『縁切り上等! 離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル』です。
もくじ
【感想】「女性ばかりが損する、いわれなどない!」
縁切り寺に
離婚弁護士が登場!
悩める人のミカタである
女性弁護士の物語です
堪忍袋の緒が切れた時
あなたならどうする?
ムッカー!
と怒りに身を任せて
取る物もとりあえず
家を飛び出してしまう・・
ちょっと待って下さい
それは下策と言うもの
まずは探偵を雇って
浮気など証拠を集めましょう
そして大切なのは、お金
財産状況をしっかりと把握しましょう
あとは私(離婚弁護士)に
お任せあれ!
夫のモラハラ、DVなどをうけ
家を飛び出さざるを得ない
女性が描かれます
しかし、生きて行くには
お金が必要ですよね
共に過ごした間の稼ぎは
きっちり半等分しなきゃ
割に合わない
離婚弁護士、松岡 紬(つむぎ)は
情よりも利を優先して
事を進めてゆく・・
しかし事情は人それぞれ
何を優先し
何をいちばんに守るかは
人それぞれ
心の問題です
そんな様々な依頼者を
円満離婚へと導く様子が
コミカルに、あるいはしっとりと
描かれてゆきます
舞台である鎌倉の情景
そして『美味しそうなもの』が
メインメニューの副菜のように
ストーリーに彩りを与えてくれます
新川帆立の小説にご当地グルメはもう
必須ですよねw
また主人公の紬が
なぜ結婚しないのか
なぜ恋愛もしないのか
その理由が語られるうちに
人の多様性についても
考えさせられます
家族をやっていくには
夫婦(同性婚でも)お互いの
不断の努力が必要ですよね!
あなたの家庭は、どうですか?
作品紹介(出版社より)
夫のモラハラと浮気に耐えられなくなり家を飛び出した聡美が北鎌倉で出会ったのは、縁切寺の娘で弁護士の松岡紬。勢い込んで離婚相談をするも、思いがけないことを言われ……。上手に縁を切る方法、教えます。温かなヒューマンドラマにして、前を向く元気をもらえる、痛快リーガル小説。
作品データ
タイトル:『縁切り上等! 離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル』
著者:新川帆立
出版社:新潮社
発売日:2023/6/29
作家紹介
新川 帆立(しんかわ・ほたて)
1991年 アメリカ・テキサス州 生まれ。日本のミステリー作家、弁護士。 元プロ雀士。
2021年1月より弁護士を休職し、作家業に専念している。 ボストンを経てシカゴ在住。
2020年10月『元彼の遺言状』で宝島社主催第19回『このミステリーがすごい!』大賞受賞。
2021年『元彼の遺言状』でデビュー
新川帆立の作品紹介
『元彼の遺言状』(2021/1/8)
『倒産続きの彼女』(2021/10/6)
『競争の番人』(2022/5/11)
『剣持麗子のワンナイト推理』(2022/04/08)
『先祖探偵』(2022/7/15)
『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』 2023/01/26
『東大に名探偵はいない』 2023/01/27
『縁切り上等!離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル』2023/6/29