【感想】『俺ではない炎上』 朝倉秋成|正義が暴走するのが、一番恐ろしい

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俺ではない炎上|朝倉秋成

ケイチャン

ケイチャン

【2022年94冊目】

今回ご紹介する一冊は、

朝倉秋成 著

『俺ではない炎上』 です。

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【感想】「正義が暴走するのが、一番恐ろしい」

SNS炎上ミステリー

もし1つのリツイートが原因で
1人の人間を追い詰めることになったら
リツイートをポチッとした人には
責任があると思いますか?

会社に帰ってきたら、俺は犯罪者になっていた・・
全く身に覚えのない事で、インターネット上で犯罪者扱いされていたら
恐怖ですよね

「正義が暴走するのが、一番恐ろしい」

気が付いたら犯罪者にさせられていた
無実の叫びを聞くものはおらず
向けられるのは嫌悪の視線
もはや逃げるしかない

誰も助けてくれない
誰も信用できない
孤独な逃亡ショーが開幕する

さて本書に度々登場するフレーズが
『僕は悪くない』です
ろくに確認することもなく
人をおとしめるリツイートをする

本人を特定してSNSで晒す
拡散して自宅や会社に押し掛ける
誹謗中傷のツイートをする
そして、犯人狩りが始まる

悪夢のような展開です
知的であるはずの人間がすることでしょうか?

軽薄な世の中を糾弾し
無責任な人々を告発しています

そして何より素晴らしいのが
朝倉秋成ミステリーの構図です
1行だって無駄はない
作者の企みに満ちたストーリー展開は
最後の謎解きまで、気が付かなかったです

あなたもきっと、ああ!やられたッと
喜びの叫びを上げることでしょう

作品紹介(出版社より)

外回り中の大帝ハウス大善支社営業部長・山縣泰介のもとに、支社長から緊急の電話が入った。
「とにかくすぐ戻れ。絶対に裏口から」
どうやら泰介が「女子大生殺害犯」であるとされて、すでに実名、写真付きでネットに素性が晒され、大炎上しているらしい。
Twitterで犯行を自慢していたようだが、そのアカウントが泰介のものであると誤認されてしまったのだ。
誤解はすぐに解けるだろうと楽観視していたが、当該アカウントは実に巧妙で、見れば見るほど泰介のものとしか思えず、誰一人として言い分を信じてくれない。会社も、友人も、家族でさえも……。

ほんの数時間にして日本中の人間が敵になり、誰も彼もに追いかけられ、ともすると殺されそうになる中、泰介は必死の逃亡を続ける。

作品データ

タイトル:『俺ではない炎上』
著者:朝倉秋成
出版社:双葉社
発売日:2022/5/19

作家紹介

朝倉秋成(あさくら・あきなり)

1989年生まれ、小説家。関東在住。
第13回講談社BOX新人賞Powersを『ノワール・レヴナント』で受賞しデビュー。
2019年に刊行した『教室が、ひとりになるまで』で第20回本格ミステリ大賞と、第73回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にWノミネート。
その他の著書に『フラッガーの方程式』『失恋の準備をお願いします』『九度目の十八歳を迎えた君と』など。

朝倉秋成の作品紹介

『失恋覚悟のラウンドアバウト』 2016/07/11
『教室が、ひとりになるまで』 2019/03/01
『九度目の十八歳を迎えた君と』2019/06/20
『九度目の十八歳を迎えた君と』2020/11/19
『失恋の準備をお願いします』 2020/12/15
『教室が、ひとりになるまで』2021/01/22
六人の嘘つきな大学生』 2021/03/02
『フラッガーの方程式』 2021/04/23
『ノワール・レヴナント』 2021/09/18
俺ではない炎上』 2022/5/19

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