【感想】『筆のみが知る 幽霊絵師火狂』近藤史恵|死に接して、生が輝くの

186 views
幽霊絵師火狂 筆のみが知る|近藤史恵

ケイチャン

ケイチャン

【2022年107冊目】

今回ご紹介する一冊は、

近藤史恵 著

『筆のみが知る 幽霊絵師火狂』です。

PR

【感想】「死に接して、生が輝くの」

明治幽霊奇譚

みなさんは幽霊絵は好きですか?
僕はすごい好きですね
怖いもの
恐ろしいものには
摩訶不思議なパワーがあります
惹かれずにはおれません

時代は明治初期
場所は大阪
料理屋の箱入り娘の真阿(まあ)は
小さな胸を大きな期待に膨らませる

居候に有名な幽霊絵師がやってくるのだ

やって来たのは大きな体に包み込むような
雰囲気の絵師、火狂(かきょう)こと興四朗です
あれえ!でもやって来たのは1人だけ?
なにか色々なモノも憑いてきたような・・

そして病気がちで鬱々としていた真阿の日常は
恐ろしくもワクワクとした目に見えない何かで
あやしく煌めくのだった

「死に接して、生が輝くの」

亡者が見える火狂によって
死の恐怖からよみがえった真阿
興四朗に持ち込まれる依頼は
どれも尋常じゃないことばかり

興四朗の部屋に行っては
話や絵の手ほどきをうける真阿
まだ幼い彼女だが
不思議で恐ろしい見聞を増やし
だんだん成長してゆくのが分かる

恋をしているのとは少し違うが
互いに意識し合う
興四朗と真阿の微妙な距離感が
物語の温度を高めます

人の業
愛憎・金・自意識がもたらす
悲しみの性を
2人が解き明かす
幽霊画ミステリーで
あなたもこの夏
ゾクゾクっとしてみませんか?

作品紹介(出版社より)

その男の絵は、怖くて、美しくて、すべてを暴く。

大きな料理屋「しの田」のひとり娘である真阿。十二のときに胸を病んでいると言われ、それからは部屋にこもり、絵草紙や赤本を読む毎日だ。あるとき「しの田」の二階に、有名な絵師の火狂が居候をすることになる。「怖がらせるのが仕事」と言う彼は、怖い絵を描くだけではなく、普通の人には見えないものが見えているようだ。絵の犬に取り憑かれた男、“帰りたい”という女の声に悩む旅人、誰にも言えない本心を絵に込めて死んだ姫君……。幽霊たちとの出会いが、生きる実感のなかった真阿を変えていく。

作品データ

タイトル:『筆のみが知る 幽霊絵師火狂』
著者:近藤史恵
出版社:KADOKAWA
発売日:2022/6/30

作家紹介

近藤史恵(こんどう・ふみえ)

1969年大阪府生れ。
1993年『凍える島』で鮎川哲也賞を受賞し、作家デビュー。
2008年『サクリファイス』で大藪春彦賞を受賞。
ほかに『ときどき旅に出るカフェ』『インフルエンス』『震える教室』『わたしの本の空白は』、「ビストロ・パ・マル」シリーズ、「清掃人探偵・キリコ」シリーズ、「猿若町捕物帳」シリーズなど、著書多数。

近藤史恵の作品紹介

『凍える島』(1993年9月)
『ねむりねずみ』(1994年7月)
『ガーデン』(1996年2月)
『スタバトマーテル』(1996年7月)
『散りしかたみに』(1998年3月)
『演じられた白い夜』(1998年10月)
『カナリヤは眠れない– 整体師・合田力』(1999年7月)
『アンハッピードッグズ』(1999年10月)
『茨姫はたたかう– 整体師・合田力(2000年6月)
『この島でいちばん高いところ』(2000年10月)
『巴之丞鹿の子– 猿若町捕物帳』(2001年10月)
『遙かなる時空の中で– 遙かなる夢ものがたり』(2001年12月)
『桜姫』(2002年1月)
『遙かなる時空の中で2』(2002年5月)
『青葉の頃は終わった』(2002年10月)
『ほおずき地獄– 猿若町捕物帳』(2002年10月)
『天使はモップを持って– 清掃人探偵・キリコ』(2003年3月)
『Shelter(シェルター)– 整体師・合田力』(2003年9月)
『狼の寓話– 南方署強行犯係』(2003年10月)
『遙かなる時空の中で2– 八葉幻夢譚』(2004年2月)
『二人道成寺』(2004年3月)
『モップの精は深夜に現れる– 清掃人探偵・キリコ』(2005年2月)
『遙かなる時空の中で– 花がたみ』(2005年3月)
『賢者はベンチで思索する』(2005年5月)
『黄泉路の犬– 南方署強行犯係』(2005年9月)
『にわか大根– 猿若町捕物帳』(2006年3月)
『ふたつめの月(短編集)』(2007年5月)
『モップの魔女は呪文を知ってる– 清掃人探偵・キリコ』(2007年6月)
『サクリファイス』(2007年8月)
『タルト・タタンの夢』(2007年10月)
『遙かなる時空の中で3– 紅の月』(2007年12月)
『ヴァン・ショーをあなたに』(2008年6月)
『寒椿ゆれる– 猿若町捕物帳』(2008年11月)
『エデン』(2010年3月)
『アネモネ探偵団– 香港式ミルクティーの謎』(2010年3月)
『薔薇を拒む』(2010年5月)
『あなたに贈るX(キス)』(2010年7月)
『砂漠の悪魔』(2010年9月)
『モップの精と二匹のアルマジロ– 清掃人探偵・キリコ』(2011年2月)
『アネモネ探偵団2– 迷宮ホテルへようこそ』(2011年3月
『三つの名を持つ犬』(2011年5月)
『サヴァイヴ』(2011年6月)
『ホテル・ピーベリー』(2011年11月)
『ダークルーム』(2012年1月)
『アネモネ探偵団3– ねらわれた実生女学院』(2012年3月)
『シフォン・リボン・シフォン』(2012年6月)
『はぶらし』(2012年9月)
『キアズマ』(2013年4月)
『土蛍– 猿若町捕物帳』(2013年6月)
『さいごの毛布』(2014年3月)
『胡蝶殺し』(2014年6月)
『私の命はあなたの命より軽い』(2014年11月)
『岩窟姫』(2015年4月)
『昨日の海と彼女の記憶』(2015年7月)
『スーツケースの半分は』(2015年10月)
『モップの精は旅に出る– 清掃人探偵・キリコ』(2016年4月)
『スティグマータ』(2016年6月)
『シャルロットの憂鬱』(2016年10月)
『マカロンはマカロン』(2016年12月)
『ときどき旅に出るカフェ』(2017年4月)
『インフルエンス』(2017年11月)
『震える教室』(2018年3月)
『わたしの本の空白は』(2018年5月)
『みかんとひよどり』(2019年2月)
『歌舞伎座の怪紳士』(2020年1月)
『夜の向こうの蛹たち』(2020年6月)
たまごの旅人』(2021年7月)
おはようおかえり』(2021年11月)
『シャルロットのアルバイト』(2022年2月)
『筆のみが知る 幽霊絵師火狂』(2022/6/3)

PR
カテゴリー:
関連記事