ホラー

【本の感想】『或る集落の●』矢樹純|祟り神には近づくな

ケイチャン(サカキ ケイ)

【2025年98冊目】

今回ご紹介する一冊は、

矢樹純 著

『或る集落の●(まる)』です。

【感想】「祟り神には近づくな」

ホラー

青森県の田舎にある、P集落
そこのお山に祀られる
小さなお社(やしろ)には
何が祭られているの?・・
不協和音が止まない連作ホラーです

この神様にはきっと感情が、ない

心の奥底に眠る
原風景のような田舎の集落

そんなところで心静かに暮らしてみたいものですね!

山中に佇む、小さなお社

けれどそこは
呪われた土地なのか?
山中にあるお社に祀られる
モノには、名前がない

いったいそこに何が
祭られているんだろう?

「祟り神には近づくな」

P集落のお話として
7編の短編が綴られる
どれも心がざわめく
不穏な物語です

怖くて、ワクワク

神さまに見初められる、姉
今の時代ありえない集落の、因習
死神のように度々現れる、刺青の男
そしてついにP集落の呪いは
全国に拡散されるのか?

ゾクゾクして、楽しい

ありえそうもないけど
ひょっとしてあるかも!
都市伝説が現実かと思える
そんな祟り神のホラーでした

あなたの街には名のない神が祭られたお社はありませんか?

作品紹介(出版社より)

あの家のわらしは、膨れで死ぬぞ。
――P集落に暮らす姉を訪ねた「私」が、土地神《べら》を祀る小さな社に毎日お参りをする姉の様子がおかしいことに気づく「べらの社」。山から集落におりてくる”人ならざるもの”を描いた「うず山の猿」「がんべの兄弟」。尊い《まる》の声を聞くためだけに、幼い子供が山の社にひとり閉じ込められる奇妙な因習「まるの童子」。さらに「密室の獣」「天神がえり」「拡散にいたる病」を加えた7編からなる連作短編集。

話題の伏線回収ホラー『撮ってはいけない家』著者の最新作。

今、振り向いてはいけない。

作品データ

タイトル:『或る集落の●』
著者:矢樹純
出版社:講談社
発売日:2025/7/16

作家紹介

矢樹純(やぎ・じゅん)

1976年青森県青森市出身。弘前大学人文学科卒業。
実の妹とコンビを組み『加藤山羊』の合同ペンネームで、2002年スピリッツ増刊(小学館)にてデビュー。2012年、第10回「このミステリーがすごい!」大賞に応募した長編ミステリーが《隠し玉》に選ばれ、『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』(宝島社)で小説家デビュー。

第10回「このミステリーがすごい!」大賞《隠し玉》(『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』受賞。
第73回日本推理作家協会賞短編部門(短編「夫の骨」/『夫の骨』所収)受賞。
第5回書評家・細谷正充賞(『マザー・マーダー』)受賞。

矢樹純の作品

『Sのための覚え書き かごめ荘殺人事件』2012/8
『がらくた少女と人喰い煙突』2017/9/6
『夫の骨』2019/4/12
『妻は忘れない』2020/10/28
『マザー・マーダー』2025/1/9
『残星を抱く』2022/7/12
『不知火判事の比類なき被告人質問』2022/10/20
『幸せの国殺人事件』2023/9/13
『血腐れ』2024/10/29
撮ってはいけない家』2024/11/13
或る集落の●』2025/7/16

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ケイチャン
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サラリーマン読書家
年間150冊以上の本(主に小説)を読む、名古屋で働くサラリーマン【ケイチャン】です。食べることが大好きな僕が撮影している「本のある日常風景」と共に、本の紹介と感想のブログをお楽しみください!オススメの本は?この本気になるけど面白い?…など、読む本に迷った方への参考になれば幸いです。好きな言葉は「花には水を、人には愛を!」【ケイチャンブックス】よろしくお願いします!一緒に読書を楽しみましょう!!
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