ケイチャン
【2024年128冊目】
今回ご紹介する一冊は、
吉川英梨 著
『トヨタの子』です。
もくじ
【感想】「先祖代々クルマが大好き！」
おじいちゃんの危機を
タイムリープで救え！
世界一となったトヨタ自動車の
苦難の歴史を描く会社小説です
二人のトヨタの子
トヨタ自動車創業者の豊田喜一郎と
現在トヨタ自動車の会長職を務める
孫の豊田章夫がダブル主人公です
まず幼いアキオくんが
明治の祖父のもとへ
タイムリープ！
年少の２人は楽しく遊びます
そう言われたキイチロウくん
いやいやウチは紡績機械作ってんだよ
自動車なんてあんな高価なもの
作れないよ・・
しかし時代は大正から昭和へと移り
アメリカではフォードが自動車の
大量生産を始め、庶民もマイカー
を乗り回すようになる
この日本にも自動車産業を興すのだ！
中京圏を日本のデトロイトとすべく
キイチロウは国産自動車の製造に
乗り出すのだが苦難の連続です
やっとの思いで第１号乗用車を
作り上げたのに日米は開戦し
トヨタの自動車工場は軍に接収され
軍用トラックの製造に充てられてしまう
ケイチャン
クルマを作りたいのに！
苦闘するキイチロウのもとへ
アキオは姿を変えて何度も
助けにやってくる
全てはクルマを作るために・・
こうして
自動車産業黎明期から
生産台数世界一へと続く
トヨタの子供たちの戦いが
描かれてゆくのだ
トヨタ自動車の歴史に
SF要素をプラスした
異色のコラボ作品となっています
ケイチャン
『クルマ愛』が強すぎますｗ
戦後の復興に伴い
会社がどんどんと
大きくなり成功する場面は
スカッと気持ちがイイ
けど会社が大きくなっても
安心することは出来ない
リーマンショックから
アメリカのリコール問題へ
アメリカ議会の公聴会で
つるし上げられる章夫社長
ケイチャン
公開処刑に赴く悲壮な姿に
ひりひりとします
ケイチャン
社長業は怖い
しかし仲間と共に
クルマを作り上げる様子は
喜びに満ちている
・・クルマ作りは辞められない！
創業家だからこそ
クルマが大好きな
トヨタ自動車の物語でした
ケイチャン
家業があるって、いいことですね
作品紹介（出版社より）
日本企業最大の利益を誇るトヨタ自動車。その創業者＆ボンボン御曹司（？）の夢と苦難を綴った「奇想天外」経済小説！
第１号市販車は故障で立ち往生続出。
喜一郎は公職追放で会社解体？
労働争議と苦汁の社長辞任。
“タイムリープ”神社で滝行する章男？
「恥を知れ」と罵られながら臨む、米議会公聴会。
最新鋭水素自動車MIRAI遭難事故？
想像も出来なかった涙の再会……豊田家御曹司・章男少年は曾祖父・佐吉の顕彰祭へ家族と来ていた。いたずら坊主の章男は裏山から転び落ちた拍子に車にはねられてしまう。一方は明治時代、佐吉の息子・喜一郎は「自動車」に乗ってきたというアキオと名乗る不思議な子供と、しばしの友情を育む。そして時代が進むたび喜一郎の前に不思議な人が次々と現れる……彼らはいったい何を伝えに来たのか？
「もっといいクルマをつくろうよ」
おじいさん、あなたの言葉だったのですね。この小説を読んで二度泣いた。ー豊田章男トヨタは一日にして成らず。
喜一郎の情熱があればこそあのトヨタが生まれたのだと、この物語は教えてくれる。ー大沢在昌クルマに興味のある人なら最後まで「そうなんだ！」の連続。イッキ読みしました！－自動車評論家 国沢光宏
＝主人公はこの二人！＝
トヨタ自動車創業者 豊田喜一郎
自動織機で世界を席巻し、日本の自動車産業を興しながら、失意の最期を遂げた男
トヨタ自動車会長 豊田章男
喜一郎の孫。ボンボン御曹司と揶揄されながら、世界一の車メーカーを改革した男
作品データ
タイトル：『トヨタの子』
著者：吉川英梨
出版社：講談社
発売日：2024/6/13
作家紹介
吉川英梨 （よしかわ・えり）
1977年、埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、
2008年、「私の結婚に関する予言３８」で第３回「日本ラブストーリー大賞」エンタテインメント特別賞を受賞しデビュー
2023年、令和5年「海の日」海上保安庁長官より表彰を受ける。
日本推理作家協会 会員。
海上保安友の会 理事。
吉川英梨の作品紹介
原麻希シリーズ
新東京水上警察シリーズ
十三階の女シリーズ
警視庁53教場＆警視庁01教場シリーズ
海蝶シリーズ
感染捜査シリーズ
『私の結婚に関する予言38』 2009/8/6
『トヨタの子』
…他多数