【本の感想】『モンゴル人の物語 第二巻 イスラム王朝との戦い』百田尚樹|東から悪魔たちがやってきた!

【2025年114冊目】
今回ご紹介する一冊は、
百田尚樹 著
『モンゴル人の物語 第二巻 イスラム王朝との戦い』です。
【感想】「東から悪魔たちがやってきた!」
モンゴル高原を統一したチンギス・カンは
・・世界の災厄となった
地獄の軍団を率いる魔王たちを描く
殺戮の物語です
第1巻でモンゴル高原の遊牧民族を統一し
結果として世界最強の軍勢を手にした
チンギス・ハンとその子供たちは
諸外国に討って出ることにします
何世紀もモンゴル高原内で
部族間抗争を繰り広げてきた
遊牧民たちは、まさに
鍛え上げられた戦士でした
東へ南へと転戦するうちに
彼らは気が付いたようです
え、俺たち、めっちゃ強くない?
これは、イケちゃうんじゃない!
そして彼らは持てる全ての
軍勢を結集して西へ向かい
進撃を開始するのでした
作者の百田尚樹も言っていますが
もう常軌を逸した殺戮のオンパレード
この時代のモンゴル人のメンタルは
いったいどうなっていたのか?

戦争=虐殺のシーンが続き吐き気がしてしまいます
さて本巻の敵はホラズム・シャー朝
現代のアフガニスタン・イランにあり
この時代では最強クラスの国家でしたが
戦闘民族モンゴルの敵ではなかった
そして戦争はドラマの宝庫
チンギス・カンと4人の息子の
緊張を伴う父子関係や
ホラズムの不屈の皇子
ジャラールッディーンの反攻劇と
人間ドラマも見逃せない

特異な戦闘民族帝国モンゴルが怖すぎる!
どうしてこうなった?と興味が尽きません
『さらに進め』との遺言を残し
チンギス・カンの死で終わる本巻

偉大なる創始者の後を継ぐ者らのその後が楽しみです
作品紹介(出版社より)
全モンゴルを統一したチンギス・カンは、瞬く間に東西へと版図を拡大する。東の金朝と西のホラズム・シャー朝、両大国に打ち勝ったモンゴルの強さの秘訣とは。そして一代で大帝国を築き、英雄となった男の実像とは──。小説家の目で史書を繙き、未曾有の軍隊と画期的な統治システム、類稀なリーダーの資質を説き起こす。
作品データ
タイトル:『モンゴル人の物語 第二巻 イスラム王朝との戦い』
著者:百田尚樹
出版社:新潮社
発売日:2025/6/18
こちらの第一巻もお読みください↓
タイトル:『モンゴル人の物語 第一巻 チンギス・カン』
著者:百田尚樹
出版社:新潮社
発売日:2025/4/24
作家紹介
百田 尚樹(ひゃくた・なおき)
1956(昭和31)年大阪市生まれ。同志社大学中退。
放送作家として「探偵!ナイトスクープ」等の番組構成を手掛ける。
2006年『永遠の0』で作家デビュー。
『海賊とよばれた男』(第十回本屋大賞受賞)『モンスター』『大放言』『夏の騎士』『バカの国』『アホか。』等著書多数。
百田尚樹の作品紹介
『「黄金のバンタム」を破った男』(リング)(2010年5月)
『至高の音楽』(2013年12月)
『ゼロ戦と日本刀』(2013年12月)
『日本よ、咲き誇れ』(2013年12月)
『殉愛』(2014年10月)
『愛国論』(2014年12月)
『大放言』(2015年8月)
『この名曲が凄すぎる– クラシック劇的な旋律』(2016年2月)
『鋼のメンタル』(2016年8月)
『雑談力– ストーリーで人を楽しませる』(2016年10月)
『「カエルの楽園」が地獄と化す日』(2016年11月)
『大直言』(2017年1月)
『百田百言』(2017年3月)
『今こそ、韓国に謝ろう』(2017年6月)
『図解 雑談力』(2017年8月)
『戦争と平和』(2017年8月)
『いい加減に目を覚まさんかい、日本人!』(2017年11月)
『逃げる力』(2018年3月)
『クラシック天才たちの到達点』(2018年7月)
『日本国紀』(2018年11月)
『「日本国紀」の副読本– 学校が教えない日本史』(2018年12月)
『偽善者たちへ』(2019年11月)
『バカの国』(2020年4月)
『地上最強の男– 世界ヘビー級チャンピオン列伝』(2020年6月)
『百田尚樹の日本国憲法』(2020年12月)
『百田尚樹の新・相対性理論– 人生を変える時間論』(2021年1月)
『アホか。』(2021年9月)
『クラシックを読む3 天才が最後に見た世界』(2021年10月)
『クラシックを読む2 生きる喜び』(2021年10月)
『クラシックを読む1 愛・狂気・エロス』(2021年10月)
『禁断の中国史』(2022年6月)
『モンゴル人の物語 第一巻 チンギス・カン』2025/4/24
『モンゴル人の物語 第二巻 イスラム王朝との戦い』2025/6/18

