ケイチャン
【2024年145冊目】
今回ご紹介する一冊は、
由野寿和 著
『アイアムハウス』です。
もくじ
【感想】「SNSの幸福な写真は、嘘をつく」
上流家庭が集まる
高級住宅街で発生した
あまりにも無残な事件の裏に
なにがあるのだろか?
戦慄のミステリーです
ケイチャン
上流階級はマウント合戦がお好き?
美しい湖を望む住宅街が舞台
管理費が毎月10万円もかかる
リッチ層しか暮らせない
お金持ちたちの街です
そんな街で重大事件が発生!
ゴルフ好きな父親はゴルフボールを
喉から胃まで詰め込まれて窒息死
料理が得意な母親は業務用の
大型冷蔵庫に閉じ込められて凍死
さらに子供たちも襲われて
娘は溺死
息子だけはなんとか命だけは
助かるも意識不明の重体です
ケイチャン
一体誰がこんな酷いことを・・
この事件を解決すべく
静岡県警の死神こと深瀬刑事が動く
捜査するうちに浮かび上がるのは
16年前の妊婦連続殺人事件
深瀬は16年前の疑問をはらし
その時に失った相棒の仇を討ち
そして今回の事件を解決することが
出来るのでしょうか?
さて貧乏人の僕には鼻につく
お金持ちたちの高級住宅街には
独特なマウント合戦があり
敗者は容赦ない非難を受けます
ケイチャン
あやや、怖いこわ~い
しかし、まてよ、と深瀬刑事は気が付く
この高級住宅街専用SNSの炎上は
犯人の誘導なんだ!・・と
物語は豊かで上品に見える
この街の底に流れる
ドロドロとした妬みや嫉み
負の感情をため込んだ人々が
モンスターとなる過程を暴いてゆく
ケイチャン
意外な犯人と
予想を超える
伝奇的な結末に
びっくりしちゃいました
ケイチャン
理想の家庭はSNSのきらびやかな
写メに見えているものではなくて
日々の地道な努力に埋もれて
見えないものなのかも知れません
…なーんて、思ってしまいました
ケイチャン
みなさんはご自宅で
ホントの自分を
さらけ出していますか?
作品紹介(出版社より)
世界遺産・藤湖のまわりを囲むようにそびえ立つ、静謐な佇まいの十燈荘。
晩秋、秋吉一家がそれぞれの“趣味”にまつわる形で惨殺され、息子・春樹だけが一命を取り留めた。
静岡県警の深瀬が捜査を進めると、住民たちの微妙な距離感、土地独特のルールが浮かび上がる。
そして実は深瀬は、16年前の「十燈荘妊婦連続殺人事件」にも関わっていて――。
犯人は一体誰か。なぜ秋吉家が犠牲となったのか。春樹だけが生き残った意味とは。
結末に驚愕必至のミステリー傑作。
作品データ
タイトル:『アイアムハウス』
著者:由野寿和
出版社:幻冬舎
発売日:2024/9/30
作家紹介
由野 寿和(ゆうや・としお)
1990年福岡県生まれ。高校を卒業後に単身渡米。
物語を愛する精神のもと作品を執筆している。