ケイチャン
【2023年19冊目】
今回ご紹介する一冊は、
橘玲 著
『無理ゲー社会』です。
もくじ
【感想】「どうせゲームするなら、楽しまなきゃね」
攻略困難なゲームを『無理ゲー』と
いいますが、今の日本をこれに例えて
社会問題を解き明かす
残酷なノンフィクションです
ゲームにはクリアする課題が
ありますが本書では
①社会的な成功
②異性(同性も可)の愛を得る
大きくこの2つを上げています
なるほどね
冒頭、新海誠監督のアニメ映画
『君の名は』を取り上げており
親しみ易く
とにかく読みやすいです
そこで語られるのが
個人の能力について
親ガチャ遺伝で50%決まり
あとは
環境と努力で50%ほど
個人の努力と根性で
自身の能力を上げることが
いかに困難な時代になったか
説明されます
おおいに賛同できます
日本や世界各地(主にアメリカ)で
実際に起こった事件を
例にとったり
ベストセラー小説や
人気アニメの内容を
もとにして解説されて
ホントに読みやすい
強制的にゲームに参加させられる・・
学校の通知表でランク付けされ
苛烈な受験戦争を強いられる
会社に入れば同期たちと評価され
順番を付けられる
どこの組織に所属しても
隣の人と比べられるのが
今の社会でしょう
容姿だってそう
2人女の子が並べば(男でもだが)
どっちが可愛いか(カッコいいか)
常に比べられる
しんどい世の中になりました
しかもスタートから不平等
各種アイテムを産まれながら
装備した人もいれば
マイナスからスタート
せざるを得ない人がいる
いったいどうすればいいのか?
どうにもなんないよ!
と結論づけています
(僕の印象です笑)
でもゲームに例えるならば
学校ごと
会社ごと
あるいは地域によって
少しずつルールが
違うのでは?と思います
自分の特性と合ったゲームを探し
プレイすることが出来たなら
ゲームクリアも夢ではない
そんな気がしました
降りることの出来ない
人生ゲームならば
なんとか楽しさを見つけて
プレイしていきたいものですね
作品紹介(出版社より)
人生の攻略難易度はここまで上がった。
〈きらびやかな世界のなかで、「社会的・経済的に成功し、評判と性愛を獲得する」という困難なゲーム(無理ゲー)をたった一人で攻略しなければならない。これが「自分らしく生きる」リベラルな社会のルールだ〉(本書より)
才能ある者にとってはユートピア、それ以外にとってはディストピア。誰もが「知能と努力」によって成功できるメリトクラシー社会では、知能格差が経済格差に直結する。遺伝ガチャで人生は決まるのか? 絶望の先になにがあるのか? はたして「自由で公正なユートピア」は実現可能なのか──。
13万部を超えるベストセラー『上級国民/下級国民』で現代社会のリアルな分断を描いた著者が、知能格差のタブーに踏み込み、リベラルな社会の「残酷な構造」を解き明かす衝撃作。
作品データ
タイトル:『無理ゲー社会』
著者:橘玲
出版社:小学館
発売日:2021/7/29
作家紹介
橘玲(たちばな・あきら)
1959年生まれ。早稲田大学卒業。
編集者を経て、2002年、経済小説『マネーロンダリング』でデビュー。
小説、評論、投資術など幅広い分野で執筆。
著書に『臆病者のための億万長者入門』、『80 ‘sエイティーズ ある80年代の物語』、『朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論』など多数。
『言ってはいけない 残酷すぎる真実』で2017年新書大賞受賞。
近著に『もっと言ってはいけない』、『上級国民/下級国民』などがある。
橘玲の作品紹介
『マネーロンダリング』(2002/04/01)
『臆病者のための億万長者入門』(2014/5/20)
『80 ‘sエイティーズ ある80年代の物語』(2018/1/20)
『朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論』(2018/6/13)
『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(2016/4/15)
『もっと言ってはいけない』(2019/1/17)
『上級国民/下級国民』(2019/8/1)
『無理ゲー社会』(2021/7/29)
…など多数