【感想】『世界が青くなったら』武田綾乃|もし違う選択をしていたら、違うわたしになっただろうか

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世界が青くなったら|武田綾乃

ケイチャン

ケイチャン

【2022年61冊目】

今回ご紹介する一冊は、

武田綾乃

『世界が青くなったら』です。

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【感想】「もし違う選択をしていたら、違うわたしになっただろうか」

王道の青春パラレルワールド日常系です

大好きな彼とイチャラブな毎日を過ごす大学生の佳奈(かな)
ある朝目が覚めるとゲロゲロっと、青いイガグリみたいな何かを吐く
それは世界が変わってしまった証であった

世界から彼がいなくなってしまった
みんなから彼の記憶もなくなってしまった
一体何が起こっているの?!
そんな彼女が導かれたのは、会いたい人と出会える不思議な店でした

『奇跡が起こる店』『平行世界の交差点』そして『自己満足を売る店』
店主のミツルがかく評する、この不思議な店でアルバイト(無給で)することに
そう、佳奈は直観したのです、この店こそが彼を探す鍵になるのだと
そして愛する彼にどこか似たミツルと、奇跡のお手伝いをするのでした

その奇跡とは・・お客サンの望む相手に会わせてあげること
しかしその相手は別の平行世界に住む人に限られていました
自分とは違う選択をして分岐した世界に住む人
この物語の核となる、『選択と分岐』の登場です

「もし違う選択をしていたら、違うわたしになっただろうか」

パラレルワールドからやってくる、会いたい人たち
それは違う選択をした自分のいる世界です
お客サンたちはそこで選ばなかった違う可能性を見るのです

違う選択をしたら、もしかしたらもっと上手くヤレていたのでは?
と、誰しもが想像することです
この店では望む人と出会えると同時に、違う結末を知ることにもなる
それは儚い希望、叶わなかったもう一つの現実

でもお客サンたちは満足するのです
会いたかった人と再会して満足する
そして・・その記憶を失う
これがこの店の決まりなんです

記憶を失うなんて恐ろしいことですね
でも満足して記憶を失って、楽になる
記憶は重荷でもあるのです

佳奈はじょじょに気がついていく
私も記憶を失っているのではないか?と
だんだん気がついてくる、店主のミツルのこと
食事が出来ない、店から出られない・・
まるで悪いことをして囚われ罰を受けているみたいだと
ミツルはひょっとして・・

世界を敵にまわしても、愛する人を求めた物語
佳奈は愛する人と再会出来るのか?
青臭くって、純な青春ラブファンタジーに
あなたも再び愛した人と、会い直したくなるはず

作品紹介(出版社より)

もし朝起きたとき、大切な人が消えていたら?
もしあの時、別の決断をしていたら?
もしもう二度と会えないと思っていた人と会うことができたら?
人生で誰もが出会う〈if〉を問いかける物語

ある朝仲内佳奈が目を覚ますと、彼氏の坂橋亮が世界から消えていた……
LINEに履歴はないし、電話帳の中の番号もなくなっている。不安になって亮のマンションに行ってみるが、亮の部屋はずっと空室だという。親友に亮の話をしても「そんな人には会ったことがない」と言われてしまう。
自分の頭がおかしくなってしまったのか、それとも世界の方が壊れてしまったのか? 佳奈は混乱しながらも、亮の手がかりを探し始める――

『響け!ユーフォニアム』シリーズは累計170万部を突破、『愛されなくても別に』で吉川英治文学新人賞を受賞。人気、実力を兼ね備えた気鋭が放つ、ハラハラドキドキのファンタジー青春恋愛小説。

作品データ

タイトル:『世界が青くなったら』
著者:武田綾乃
出版社:文藝春秋
発売日:2022/3/7

作家紹介

武田綾乃(たけだ・あやの)

1992年、京都府生れ。
2013年、日本ラブストーリー大賞最終候補作に選ばれた『今日、きみと息をする。』で作家デビュー。
2013年、刊行した『響け! ユーフォニアム』はテレビアニメ化され人気を博し、続編多数。
2021年、『愛されなくても別に』で吉川英治文学新人賞を受賞。
その他の作品に『石黒くんに春は来ない』『青い春を数えて』『その日、朱音は空を飛んだ』「君と漕ぐ」シリーズ、『どうぞ愛をお叫びください』などがある。

武田綾乃の作品紹介

『今日、きみと息をする。』(2013年5月)
『石黒くんに春は来ない』(2016年11月)
『青い春を数えて』(2018年8月)
『その日、朱音は空を飛んだ』(2018年11月)
『愛されなくても別に』(2020年8月)
『飛び立つ君の背を見上げる』(2021年2月)
世界が青くなったら』(2022年3月)
『バブル』(2022年4月)

『響け! ユーフォニアム』シリーズ 
 ・北宇治高校吹奏楽部へようこそ(2013年12月)
 ・北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏(2015年3月)
 ・北宇治高校吹奏楽部、最大の危機(2015年4月)
 ・北宇治高校吹奏楽部のヒミツの話(2015年6月)
 ・立華高校マーチングバンドへようこそ 前編(2016年8月)
 ・立華高校マーチングバンドへようこそ 後編(2016年9月)
 ・北宇治高校の吹奏楽部日誌(2016年10月)
 ・北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 前編(2017年9月)
 ・北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 後編(2017年10月)
 ・北宇治高校吹奏楽部のホントの話(2018年4月)
 ・北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 前編(2019年5月)
 ・北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 後編(2019年7月)

『君と漕ぐ』シリーズ
 ・ ながとろ高校カヌー部(2019年2月)
 ・ながとろ高校カヌー部と強敵たち(2019年9月)
 ・どうぞ愛をお叫びください(2020年6月)
 ・ながとろ高校カヌー部と孤高の女王(2020年8月)
 ・ながとろ高校カヌー部の栄光(2021年8月)

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