【本の感想】『さかさ星』貴志祐介|呪い品がざわめいている

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貴志祐介『さかさ星』を読んだ感想とエクレア

ケイチャン

ケイチャン

【2024年169冊目】

今回ご紹介する一冊は、

貴志祐介

『さかさ星』です。

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【感想】「呪い品がざわめいている」

伝奇ホラー&ミステリー

俺の一族は呪われている!
呪術による絶家(皆殺し)を防ぐため
奮闘するユーチューバーを描く
呪いの品の物語です

ケイチャン

ケイチャン

恐ろし気な呪物が、わんさか登場するよ

本家が祟られた!
祖母の姉他5名の大人が死亡
まるで鬼が暴れたかのような
壮絶な現場に驚きを隠せない

これは人間の仕業ではありえない

分家の孫で現在はユーチューバーの
中村亮太くんは事件の真相を探るべく
霊能力者の賀茂禮子(かも れいこ)と
本家の収蔵品を検分するのだ

すると出るわ出るわ

いわく付きの『呪いの品々』が
ゴッソリと出て来てしまうんだ

ケイチャン

ケイチャン

・・こいつはヤバイ!・・だが
誰が何のために集めたのだろうか?

そこには戦国時代から続くこの名家
福森家の血塗られた歴史と
隠され続けてきた秘密があった

ケイチャン

ケイチャン

・・ご先祖様は恨まれていたんだね

しかも呪いは続いている

いまだ狙われている
本家の3人の子供たちを守るために
残された呪術アイテムを駆使し
地獄の通夜を乗り切るのだ!

「呪い品がざわめいている」

河童のミイラ
呪いの市松人形
幽霊絵、ほか他
続々と登場する、呪いの品々に

ゾクゾクしちゃう!

ケイチャン

ケイチャン

いやあ、すごくイイですね
それぞれの呪いの品の由来も
強烈に怖くて、ゾクゾクがもう
止まりません

物語は名家、福森家の悪行が語られ
数百年溜め込んだ人々の恨み辛みが
とうとう爆発したことが明らかになる

ケイチャン

ケイチャン

・・うんうん、これは恨まれても
しかたねーよな

と、諦めることは出来ない

そして迎えるクライマックスが
地獄のお通夜です
姿を現した敵と、無数の呪いの品々が
嵐となったお通夜を魔界とするのだ

ミステリー要素も外せない

あいつは敵か味方か?
この品は呪いか守り神なのか?
最後まで判然としない

ケイチャン

ケイチャン

ミステリーな展開にも
ゾクゾクしちゃう!

心がワクワクざわめく
こわ~い呪いの品々が
ホラーな世界に誘う

ケイチャン

ケイチャン

ゾクゾクと恐ろしい怪異譚でした

ケイチャン

ケイチャン

あなたの家の納戸にも
不気味なオーラを放つ
呪いの品が
あったりしませんか?

作品紹介(出版社より)

呪われよ 子々孫々の果てるまで

戦国時代から続く名家・福森家の屋敷で起きた一家惨殺事件。死体はいずれも人間離れした凄惨な手口で破壊されており、屋敷には何かの儀式を行ったかのような痕跡が残されていた。福森家と親戚関係の中村亮太は、ある理由から霊能者の賀茂禮子と共に屋敷を訪れ、事件の調査を行うことになる。賀茂によれば、福森家が収集した名宝・名品の数々が実は恐るべき呪物であり、そのいずれか一つが事件を引き起こしたという。賀茂の話を信じきれない亮太だったが、呪物が巻き起こす超常的な事象を目にしたことで危機を感じ始める。さらに一家の生き残りの子供たちにも呪いの魔の手が……。一家を襲った真の呪物は? そして誰が何のために呪物を仕掛けたのか? 数百年続く「呪い」の恐怖を描く、待望の長編ホラー。

作品データ

タイトル:『さかさ星』
著者:貴志祐介
出版社:KADOKAWA
発売日:2024/10/2

作家紹介

貴志祐介(きし・ゆうすけ)

1959年大阪府生まれ。京都大学経済学部卒業。
1996年、日本ホラー小説大賞長編賞佳作を受賞した「ISOLA」が『十三番目の人格ISOLA』と改題後、刊行される。
1997年『黒い家』で第4回日本ホラー小説大賞を受賞。
2005年『硝子のハンマー』で第58回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞。
2008年『新世界より』で日本SF大賞。
2010年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。
他の著書に『クリムゾンの迷宮』、『青の炎』、『鍵のかかった部屋』、『雀蜂』などがある。

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貴志祐介の作品

『黒い家』 1997/06/01
『天使の囀り』 1998/07/01
『青の炎』 1999/10/01
『ISOLA-十三番目の人格-』 1999/12/22
『クリムゾンの迷宮』 2003/02/01
『硝子のハンマー』 2004/04/21
『新世界より 上・下』  2008/01/24
『狐火の家』 2008/03/01
『悪の教典 上・下』 2010/07/29
『ダークゾーン』 2011/02/11
『鍵のかかった部屋』 2011/07/26
『悪の教典』 2011/11/14
『ドキュメント電王戦: その時、人は何を考えたのか』 2013/08/29
『極悪鳥になる夢を見る 貴志祐介エッセイ集』 2013/09/20
『エンタテインメントの作り方』 2015/08/26
『ミステリークロック』 2017/10/20
『罪人の選択』 2020/03/27
『我々は、みな孤独であ』る 2020/09/15
『天使の囀り』 (1) 2020/12/07
『天使の囀り』 (2) 2021/06/18
『秋雨物語』 2022/11/29
梅雨物語』 2023/07/14
兎は薄氷に駆ける』2024/3/4
さかさ星』2024/10/2

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