ケイチャン
【2024年150冊目】
今回ご紹介する一冊は、
井上先斗 著
『イッツ・ダ・ボム』です。
もくじ
【感想】「既成概念をぶっ壊せ!!」
あなたは気が付いているだろうか?
街に書かれた、叫びを!
ストリートカルチャー、グラフィティより
今の時代を切り取る物語です
街に描かれる、落書き
もにゃもにゃっと立体的に
書かれたアルファベットは
グラフィティと呼ばれる
ストリートアートなんだ
自己主張しかないそれは
強烈なメッセージを発している
これを汚れた落書きと見るか
芸術と捉えるかは、見る人しだい
強烈なメッセージ性を持つも
犯罪にならないギリギリを保つ
ストリートアートを発表する
ブラックロータスは若者を中心に
熱狂的な支持を受けます
ブラックロータスの本を書いて
何者かになろうとする
ライターの大須賀アツシと
若者でなくなってもまだ
ストリートでボムし
あるがままにもがき続ける
TEEL(テエル)
ケイチャン
この2人が見るブラックロータスは
何を望んで
何を訴えているんだろう?
ケイチャン
街の片隅に描かれるグラフィティ
これをどう評価するのかって
難しいですよね
プーくん
落書きだから犯罪
アートだからOK!
受け取る人の感想は
さまざまでしょう
物語はストリートアートの
歴史をひもときながら進み
そして現在状況に至る
ケイチャン
馴染みのないストリートアートを
知ることは新鮮で楽しいことでした
ケイチャン
残念ながら僕の街には
グラフィティがあまりないのです
現代の若者たちは順法意識が高く
軽犯罪に該当するグラフィティは
そもそも受け付けない
ヴァンダリズムこそ現代アート!
でもそれってもう既成概念に
なっちゃってない?
それすらも、ぶっ壊そうよww
ケイチャン
何者かになりたくて
叫んでいるようでもあり
あるがままの自分を見てと
訴えているようでも
ありました
ケイチャン
声にならない叫びが
聞こえてきました
ケイチャン
街の片隅に書かれた
グラフィティを
あなたはどう
感じますか?
作品紹介(出版社より)
“日本のバンクシー”は誰だ⁉松本清張賞受賞作
TBS「王様のブランチ」、「産経新聞」、「毎日新聞」で紹介!
「日本のバンクシー」と耳目を集めるグラフィティライター界の新鋭・ブラックロータス。公共物を破壊しないスマートな手法で鮮やかにメッセージを伝えるこの人物の正体、そして真の思惑とは。うだつの上がらぬウェブライターは衝撃の事実に辿り着く。(第一部 オン・ザ・ストリート)20年近くストリートに立っているグラフィティライター・TEEL(テエル)。ある晩、HEDと名乗る青年と出会う。彼はイカしたステッカーを街中にボムっていた。馬が合った二人はともに夜の街に出るようになる。しかし、HEDは驚愕の〝宣戦布告〟をTEELに突き付ける。(第二部 イッツ・ダ・ボム)
グラフィティは「俺はここにいるぞ」という叫びだ――。米澤穂信さんが「ささやかで切実な犯罪小説」と評したソリッドなデビュー作!
作品データ
タイトル:『イッツ・ダ・ボム』
著者:井上先斗
出版社:講談社
発売日:2024/8/21
作家紹介
井上 先斗(いのうえ・さきと)
1994年愛知県生まれ、川崎市在住。成城大学文芸学部文化史学科卒業。
2024年『イッツ・ダ・ボム』で第31回松本清張賞を受賞しデビュー。
井上 先斗 の作品
『イッツ・ダ・ボム』2024/8/21