ケイチャン
【2024年143冊目】
今回ご紹介する一冊は、
佐藤賢一 著
『テンプル騎士団』です。
もくじ
【感想】「狡兎死して走狗烹らる」
中世最大の冤罪
テンプル騎士団事件
高潔な目的を持って作られた騎士団は
いかに発展してそして滅亡したのか?
組織の盛衰を描く西洋史読本です
ケイチャン
スターウォーズのジェダイは
テンプル騎士団がモチーフ?
フランス王フィリップ4世によって
逮捕され滅亡するテンプル騎士団の
ようすからスタートします
なぜこのような結果となったのか?
その原因を探る構成となります
エルサレムへの巡礼者を守るのだ!
純粋な宗教心から作られたのが
テンプル騎士団です
2人の騎士と1頭の馬から始まる
なんと立派な志なんだ!
と、入団者が続出し
と、同時に
金も集まる
続々と集まる寄付
お金、領地、お城
テンプル騎士団は
巨大組織となります
巡礼者を守るのが目的なのに
巡礼地が手から離れてしまった
それじゃ僕らはこれからいったい
何をすればいいのだろうか?
目的が無くなってしまい
残ったのは、巨大な財産
そこに目を付けたのが
フランス王です
と、あまりにも無茶苦茶な
いちゃもんを付けて
テンプル騎士団は全員
逮捕されてしまいます
ケイチャン
いやいや、それは無理でしょ
ところが無理が通ってしまうのが
暗黒の中世と、いうもの
ケイチャン
ここら辺の無茶苦茶具合が
怖いです
情け容赦ない暴力
拷問からの自白の強制
そして
デタラメな裁判からの
火あぶり・火刑となるんだ
ひととき隆盛を誇ったものの
時運を失って滅びた組織を描く本作
ケイチャン
現在、繁栄している企業にも
なにか通じる教訓があるようでした
作品紹介(出版社より)
『スター・ウォーズ』、フリーメイソンとの関連は! ?
最強・最富・最大組織の全貌を明かす!12世紀初頭に誕生した「テンプル騎士団」は、もともとエルサレム巡礼に向かう人々の保護のために設立された。しかしその後、彼らは、軍事力、政治力、経済力すべてを持ち合わせた超国家組織に変貌を遂げる――。後世に影響を与えた数々の画期的な制度(管区、支部といった巨大ネットワークを張り巡らせる組織作り、指揮命令系統の明確な自前の常備軍、銀行業の始まりともいわれる財務管理システムなど)を形成した。西洋歴史小説の第一人者が、その成立過程から悲劇的結末までの200年にわたる興亡を鮮やかに描き出す!
■主な内容
・パリのいたるところに現存する「タンプル」という地名の謎
・『スター・ウォーズ』のジェダイの騎士との関係性
・たった9人で始まった騎士団
・宗教的熱狂と十字軍
・巡礼者の保護が当初の目的だった
・イスラム最大の英雄・サラディンとの戦い
・貧しき騎士たちはどのように武名を轟かせるようになったか
・戦いにおける、騎士団の異常に高い死亡率
・白地に胸の赤十字という装備
・高い士気と結束。強固な組織はいかにして保たれたか
・ヨーロッパ初の常備軍
・修道士にして騎士
・テンプル騎士団では転勤、転属、栄転も珍しくなかった
・城塞、農場、銀行窓口……多機能を持つ支部をヨーロッパ中に張り巡らせた
・国という枠を超えた超国家的組織
・アンチ異端審問、アンチ専制君
・都市の利権をすべて手にできた理由
・とにかく、金、金、金
・中世ヨーロッパの銀行業の始まりだった
・フランス王家の財務すべてを握ったテンプル騎士団
・テンプル騎士団は、国際金融資本がアメリカ軍を持っていたようなもの
・フィリップ4世がテンプル騎士団を葬った13日の金曜日■目次
はじめに
第一部 テンプル騎士団事件─前編
第二部 テンプル騎士団とは何か
第一章 テンプル騎士団は始まる
第二章 テンプル騎士団は戦う
第三章 テンプル騎士団は持つ
第四章 テンプル騎士団は貸す
第五章 テンプル騎士団は嫌われる
第三部 テンプル騎士団事件─後編
おわりに
作品データ
タイトル:『テンプル騎士団』
著者:佐藤賢一
出版社:集英社
発売日:2018/7/13
作家紹介
佐藤賢一(さとう・けんいち)
1968年、山形県鶴岡市生れ。東北大学大学院でフランス中世史を専攻する。
1993年、『ジャガーになった男』で、小説すばる新人賞を受賞。
1999年、『王妃の離婚』で直木賞を受賞。
2014年、『小説フランス革命』で毎日出版文化賞特別賞を受賞。
2020年、『ナポレオン』全三巻で、司馬遼太郎賞を受賞する。
『傭兵ピエール』『双頭の鷲』『二人のガスコン』『オクシタニア』『カポネ』『女信長』『新徴組』『ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ』『ハンニバル戦争』『ファイト』『遺訓』など、多数の著書がある。
佐藤賢一の作品紹介
『ジャガーになった男』 1994/01/20
『傭兵ピエール』 1996/02/01
『赤目―ジャックリーの乱』 1998/03/01
『双頭の鷲』 1999/01/01
『王妃の離婚』 1999/02/26
『カエサルを撃て』 1999/09/01
『カルチェ・ラタン』 2000/05/02
『二人のガスコン〈上・中・下〉』
『オクシタニア』 2003/07/04
『黒い悪魔』 2003/08/08
『ジャンヌ・ダルク、またはロメ』 2004/02/26
『剣闘士スパルタクス』 2004/05/01
『藤沢周平 心の風景』2005/09/21
『カポネ』 2005/12/01
『褐色の文豪』 2006/01/27
『女信長』 2006/06/01
『アメリカ第二次南北戦争 2006/08/22
『革命のライオン (小説フランス革命 1) 』2008/11/26
『バスティーユの陥落 (小説フランス革命 2) 2008/11/26
『聖者の戦い (小説フランス革命 3) 2009/03/26
『議会の迷走 (小説フランス革命 4) 』2009/09/25
『象牙色の賢者』 2010/02/12
『王の逃亡 (小説フランス革命 5) 』2010/03/26
『新徴組 』2010/08/01
『フイヤン派の野望 (小説フランス革命 6)』 2010/09/24
『ペリー 』2011/07/29
『小説フランス革命 7 ジロンド派の興亡』 2012/06/26
『小説フランス革命 8 共和政の樹立』 2012/09/26
『黒王妃』 2012/12/07
『小説フランス革命 9 ジャコバン派の独裁』 2012/12/14
『小説フランス革命 10 粛清の嵐』 2013/03/26
『小説フランス革命 11 徳の政治』 2013/06/26
『かの名はポンパドール』 2013/09/11
『小説フランス革命 12 革命の終焉』 2013/09/26
『ラ・ミッション ―軍事顧問ブリュネ―』 2015/02/26
『ハンニバル戦争』 2016/01/22
『ファイト 2017/05/19
『遺訓』 2017/12/22
『テンプル騎士団』2018/7/13
『学校では教えてくれない世界史の授業』 2018/09/22
『ドゥ・ゴール』2019/04/26
『ナポレオン 1 台頭篇』 2019/08/05
『ナポレオン 2 野望篇』 2019/09/05
『ナポレオン 3 転落篇』 2019/10/04
『日蓮』 2021/02/16
『最終飛行』 2021/05/27
『よくわかる一神教 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教から世界史をみる』 2021/06/25
『日蓮』2021/2/16
『チャンバラ』 2023/05/24
『王の綽名』 2023/11/10