ケイチャン
【2022年125冊目】
今回ご紹介する一冊は、
中島京子 著
『オリーブの実るころ』です。
もくじ
【感想】「愛のかたちは人それぞれ、それでいいじゃないか!」
①『家猫』
猫は気まぐれと相場が決まってるけど
人は気まぐれの上に身勝手なので
度し難いよね
②『ローゼンブルグで恋をして』
皆さんは元カノ(元カレでも可)の子供って
どんな存在ですか?
③『川端康成が死んだ日』
僕は衝動的に動ける人がちょっと羨ましいんだな
④『ガリップ』
これはスゴイ好きなやつでした
白鳥との三角関係を思いつくなんて
天才かよ
⑤『オリーブの実るころ』
激しくも切ない愛の物語
⑥『春成と冴子とファンさん』
人はそれぞれ、でも生まれ来る赤ちゃんは
尊い
結構異常なトンデモ設定を
すっきりシンプルな文体で
さもありえそうに描く力量は
さすが中島京子です
僕はとても好きだな
複雑な余韻が後まで続くようです
あと引く読後感に浸れる
物語たちです
作品紹介(出版社より)
恋のライバルは、白鳥だった!?
結婚と家族と、真実の愛をめぐる劇的で、ちょっぴり不思議な6つの短編集。
(吉川英治文学賞 受賞第一作)「家猫」
バツイチの息子が猫を飼い始めたらしい。でも、家に行っても一向にその猫は姿を現す様子もなくーー。「ローゼンブルクで恋をして」
父が終活のために向かった先は、小柄ながらも逞しい女性候補者が構える瀬戸内のとある選挙事務所だった。「ガリップ」
わたしたちは、どこまでわかり合えていたんだろう。男と女とコハクチョウとの、三十年にわたる三角関係の顛末。「オリーブの実るころ」
斜向かいに越してきた老人には、品のいい佇まいからは想像もできない、愛した人を巡る壮絶な過去があった。「川端康成が死んだ日」
母が失踪して四十四年。すでに当時の母の年齢を超えてしまった私に、母から最後の願いが届く。「春成と冴子とファンさん」
宙生とハツは、結婚報告のために離婚した宙生の両親を訪ねることになった。二人は思い思いの生活をしていて。
作品データ
タイトル:『オリーブの実るころ』
著者:中島京子
出版社:講談社
発売日:2022/6/22
作家紹介
中島京子(なかじま・きょうこ)
1964 年東京都生まれ。出版社勤務を経て渡米。帰国後の2003 年『FUTON』でデビュー。
2010 年『小さいおうち』で第143 回直木賞を受賞。
2014 年『妻が椎茸だったころ』で第42 回泉鏡花文学賞を受賞。
2015 年『かたづの!』で第3回河合隼雄物語賞、第4回歴史時代作家クラブ賞作品賞、第28 回柴田錬三郎賞を受賞。同年『長いお別れ』で第10回中央公論文芸賞。さらに翌2016 年、同作品で第5回日本医療小説大賞を受賞。
2020 年『夢見る帝国図書館』で第30 回紫式部文学賞を受賞。
2022 年『ムーンライト・イン』、『やさしい猫』で第72 回芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞。同年『やさしい猫』で第56 回吉川英治文学賞を受賞。
その他、著作多数。
中島京子の作品紹介
『だいじなことはみんなアメリカの小学校に教わった。―脱OLの見習い先生日記』 1999/03/01
『ライターの仕事 (自分に合う仕事BOOKS) 』1999/09/01
『自然と環境にかかわる仕事 (自分に合う仕事BOOKS)』 2000/06/01
『FUTON』2003/06/01
『イトウの恋』2005/03/05
『さようなら、コタツ』2005/05/19
『ツアー1989』2006/05/26
『均ちゃんの失踪』2006/11/10
『桐畑家の縁談』2007/03/22
『旅を数えて』 2007/08/01
『冠・婚・葬・祭』 2007/09/01
『平成大家族 』2008/02/05
『ハブテトル ハブテトラン 』2008/12/01
『エ/ン/ジ/ン』 2009/02/28
『小さいおうち』 2010/05/27
『エルニーニョ』 (100周年書き下ろし) 2010/12/10
『花桃実桃』2011/02/01
『東京観光』2011/08/05
『眺望絶佳』2012/02/01
『のろのろ歩け』2012/09/27
『パスティス: 大人のアリスと三月兎のお茶会』2014/11/10
『長いお別れ 』2015/05/27
『彼女に関する十二章 』2016/04/06
『ゴースト』 2017/08/07
『樽とタタン』 2018/02/22
『夢見る帝国図書館 』2019/05/15
『キッドの運命 』2019/12/05
『ムーンライト・イン』 2021/03/02
『やさしい猫』2021/08/18
『オリーブの実るころ』2022/06/22