ケイチャン
今回ご紹介する一冊は、
楡周平 著
『日本ゲートウェイ』です。
もくじ
【感想】「3人よらば新規事業の知恵が出る!」
コロナ禍により大打撃を
受けた老舗の百貨店が
新規事業に望みをかける
会社再生の物語です
経済から見るコロナパンデミック
中国人爆買い
ひと昔前は特需に沸いた
百貨店業界ですが
コロナ禍の影響で
もう瀕死状態です
インバウンドを見込んでの
売り場の改装費用が重く
メイン銀行に追加融資を
断られてしまった
主人公は百貨店の社長の富島です
創業家の長男ですが
大手総合商社で働いた経歴もあり
無能なお坊ちゃまではない
このままでは・・会社が潰れる!
しかし悪い事は続くもの
なんと富島の妹が会社を奪おうと
謀反の準備を着々と進めていたのです
ふふふ兄はダメね、私が社長になるわ
負債が重く肩にのしかかる中で
足元に知らないうちに落とし穴を
掘られているようなこの状態
これはもう万事休すか?
しかし捨てる人あれば
拾う人もいる
富島を救うのは・・
元気な高齢者たちでした
企業再生を描く本作は
著者前作の『プラチナタウン』
それに続く『食王』と
地続きのストーリーとなっています
冷凍食品の通信販売を
手掛けた山崎町長や
ポップアップレストランビルの
滝澤ちゃんが本作でも活躍します
3人よらば文殊の知恵
ひとりで悶々と悩む
富島社長でしたが
商社時代の同僚から
アドバイスを受けて
他者の力を借りることにする
やはり仕事は熱くてナンボですね!
新規事業の立ち上げに
懸命に頭を絞る面々に
こちらも熱くなっちゃいます
僕も仕事を頑張らないと!
そして構想される
百貨店飲酒コートへ
僕も行って呑んでみたいって
そう思いました
企業再生や
地域創生の
ヒントが盛りだくさんの本書
日本もまだまだこれからだって
希望の持てる1冊でした
僕もお仕事を
がんばるゾ!
作品紹介(出版社より)
全国の首長、社長は必読!
アフターコロナをチャンスに活かせ。
今こそ日本は世界に飛翔する!
『プラチナタウン』『食王』の著者が描く、どん底の老舗百貨店と、この国を再生する秘策とは!?明けない夜はない。
目から鱗の日本再生計画を創れ!
明治期に日本橋で創業の老舗マルトミ百貨店は、コロナ禍でメインバンクから追加融資を止められ、倒産の危機に瀕していた。憔悴しきった社長の富島栄二郎は、偶然にも四井商事の専務・徳田創と再会する。富島は若い頃四井で修業したことがあり、二人は同期だった。富島の窮状を聞いた徳田は同じく同期でプラチナタウンを作った山崎鉄郎を紹介する。藁にもすがる思いで山崎を頼る富島。同様の相談を複数受けていた山崎の中でそれらは化学反応を示し、再建案は思わぬ方向に向かい始め――苦況の日本を救う、目から鱗の再生構想とは!
作品データ
タイトル:『日本ゲートウェイ』
著者:楡周平
出版社:祥伝社
発売日:2023/3/9
作家紹介
楡周平(にれ・しゅうへい)
1957年生まれ。米国系企業に勤務中の1996年、30万部を超えるベストセラーになった『Cの福音』で衝撃のデビューを飾る。翌年から作家業に専念、日本の地方創生の在り方を描き、政財界に多大な影響を及ぼした『プラチナタウン』をはじめ、経済小説、法廷ミステリーなど、綿密な取材に基づく作品で読者を魅了し続ける。
著書に『介護退職』『国士』『和僑』『食王』(以上、祥伝社刊)他多数。