ケイチャン
【2022年74冊目】
今回ご紹介する一冊は、
辻堂ゆめ著
『二重らせんのスイッチ』です。
もくじ
【感想】「もし双子の兄弟がいたらって、思ったことないですか?」
ある日突然、身に覚えのない容疑で警察に捕まったら・・
びっくりですね!恐ろしいですね!
しかも犯人の映像を見て、自分そっくりであったら・・
そんな悪夢を想像したことはありませんか?
職場に警察がやって来て、捕まってしまった!
主人公のエンジニア、桐谷雅樹(きりたに まさき)は茫然とする
しかも警官はとどめを刺すかのように言うのだ、DNA鑑定も一致していると
え!でも僕はアリバイがあるんですが、おかしくないですか?
ミステリー好きのみなさんは、ここでピンと来ることでしょう
そう、一卵性双生児の場合、同一のDNAを持つことを
真犯人は双子の兄弟に違いない!だって表紙も双子だもん、と
一ヵ月の拘留期限を終え、嫌疑不十分で釈放された雅樹くん
しかしホッとするのはまだ早い、油断したところ監禁されてしまう
そして雅樹はついに対面するのだ、双子の弟の基樹(もとき)と
始めましてお兄さん、僕の計画に協力してもらうよ・・
ここで出てくるのが国際養子縁組という、あまり知られていない制度
日本は先進国では珍しい赤ちゃんの輸出国だそうです、なぜか?
日本国内の養子縁組は非常に厳しい審査があって大変なのだが
国外への養子縁組は逆に至って簡単というオカシナことになってるのです
そう弟の基樹くんは、この制度でアメリカに貰われていったのです
しかし養父母の離婚から十分な扶養と愛情を受けられず、グレてしまった
学歴もないことから低賃金労働者となり、アメリカでの生活が詰んでしまう
このうえは生まれ故郷の日本でやり直すしかない
これは自分を捨てた親と故国への復讐でもあるのだ!
そして雅樹と基樹の双子兄弟の奇妙な監禁生活が始まる
基樹の言う『大いなる計画』とは何なんだ?
双子の持つ同一のDNAを利用して、無罪を勝ち取るという思惑は
果たしてうまくいくのでしょうか?
さてみなさんは、もし自分に一卵性双生児の兄弟がいたら
嬉しいですか?嫌ですか?
僕はわりと自分が好きなので笑
もう一人自分がいたら、きっと楽しいだろうなあって思うんですよね
みなさんはどう思いますか
作品紹介(出版社より)
俺は犯人なのか――。
強盗殺人容疑で逮捕された、桐谷雅樹。
証拠は全て雅樹の犯行を示す!
最注目の著者が描く、”冤罪”ミステリー。「桐谷雅樹。殺人の容疑で逮捕する。午前八時十一分」
2015年2月、桐谷雅樹の“日常”は脆くも崩れた。渋谷区松濤の高級住宅地で飲食店経営者が殺害され、現金およそ二千万円を奪われる事件が起きた。凶器が購入された量販店の防犯カメラに映っていたのは、まぎれもなく自分自身の姿。犯行現場から検出されたDNA型は雅樹のものと一致する。紙で切ったはずの手の傷跡、現場付近で寄せられた目撃証言……。すべては雅樹による犯行を示唆していた。やはり俺が犯人なのか――自らの記憶、精神をも疑いはじめた矢先、雅樹の不在証明が偶然にも立証される。しかし、待ち受けていたのはさらなる苦難だった。
作品データ
タイトル:『二重らせんのスイッチ』
著者:辻堂ゆめ
出版社:祥伝社
発売日:2022/4/14
作家紹介
辻堂ゆめ (つじどう・ゆめ)
1992年神奈川県生まれ。
2015年『いなくなった私へ』で第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、デビュー。
2021年『十の輪をくぐる』で吉川英治文学新人賞候補。
主にミステリーを執筆。
辻堂ゆめの作品紹介
『いなくなった私へ』(2015/2/10)
『コーイチは、高く飛んだ』(2016/3/11)
『あなたのいない記憶』(2016/10/22)
『悪女の品格』(2017/7/28)
『片想い探偵 追掛日菜子』(2018/6/8)
『今、死ぬ夢を見ましたか』(2019/3/6)
『お騒がせロボット営業部!』(2019/7/10)
『君の想い出をください、と天使は言った』(2019/8/23)
『昨夜は殺れたかも』(共著)(2019/9/20)
『卒業タイムリミット』(2019/11/20)
『ヒマワリ高校初恋部!』(2020/1/8)
『あの日の交換日記』(2020/4/18)
『 図書館B2捜査団 秘密の地下室 』 (2020/6/10)
『 図書館B2捜査団 人気占い師の闇 』 (2020/9/16)
『またもや片想い探偵 追掛日菜子』(2020/10/7)
『十の輪をくぐる』(2020/11/26)
『ようこそ来世喫茶店へ〜永遠の恋とメモリーブレンド〜』(2021/1/28)
『僕と彼女の左手』(2021/3/24)
『 初恋部 恋はできぬが謎を解く』 (2021/6/4)
『トリカゴ』(2021/9/30)
『二重らせんのスイッチ』(2022/4/14)