【感想】『いけないⅡ』道尾秀介|救いようのない展開に、グッタリしちゃうよ笑

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いけない II |道尾秀介

ケイチャン

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【2022年155冊目】

今回ご紹介する一冊は、

道尾秀介 著

『いけないⅡ』です。

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【感想】「救いようのない展開に、グッタリしちゃうよ笑」

トリック満載のイヤミス♪

予断してはいけない!
ラスト1ページでズドンとひっくり返される
いけないシリーズの2作目です

今回の舞台は地方都市の郊外
冬に凍結する滝が見どころという
山麓の田舎町なのですが
曰くありそうな地名がおどろおどろしく
物語の凄惨な展開を暗示しています

連作形式になっており
第1話の少女の結末が
第2話の冒頭でわかり
ちょっと待てよ!そーだったの?
と読み返すこと間違いなしの
暗いたくらみに満ちた構成に
してやられますww

「救いようのない展開に、グッタリしちゃうよ笑」

嫌~な気持ちになるミステリー
通称イヤミス的な
もうどうしようもない結末に
胸がムカムカしちゃいます笑

第1話から共通して登場する
刑事がいるのですが
なかなか気づかない彼に
オイオイしっかりしろよ
と思うことでしょう

しかしそれはきっと自分もそうなのだ
他者から悪意の罠を仕掛けられたとき
それにどれだけ気づくことが出来るのか

そしてタイミングなんですね
本作では最悪のタイミングで事故が起き
酷い結果となってしまうのです

私たちが普通に生きているとするなら
たまたまタイミングが良く
悪意の罠を踏まずにすんでいる
それだけかも知れませんね

作品紹介(出版社より)

大きな話題を読んだ”体験型ミステリー”第2弾。
第一章「明神の滝に祈ってはいけない」
桃花はひとり明神の滝に向かっていた。一年前に忽然と姿を消した姉・緋里花のSNS裏アカウントを、昨晩見つけたためだ。失踪する直前の投稿を見た桃花には、あの日、大切にしていた「てりべあ先生」を連れて姉が明神の滝に願い事をしに行ったとしか思えない。手がかりを求めて向かった観瀑台で桃花が出合ったのは、滝の伝説を知る人物だった。

第二章「首なし男を助けてはいけない」
夏祭りの日、少年は二人の仲間を連れて大好きな伯父さんを訪ねる。今夜、親たちに内緒で行う肝試し、その言い出しっぺであるタニユウに「どっきり」を仕掛けるため、伯父さんに協力してもらうのだ。伯父さんは三十年近くも自室にひきこもって、奇妙な「首吊り人形」を作っている。その人形を借りて、タニユウの作り話に出てきたバケモノを出現させようというのだ。

第三章「その映像を調べてはいけない」
「昨夜……息子を殺しまして」。年老いた容疑者の自白によれば、息子の暴力に耐えかねて相手を刺し殺し、遺体を橋の上から川に流したという。だが、その遺体がどこにも見つからない。必死で捜索をつづける隈島刑事は、やがてある「決定的な映像」へとたどり着く。彼は先輩刑事とともに映像を分析しはじめ——しかし、それが刑事たちの運命を大きく変えていく。

そして、書き下ろしの終章「祈りの声を繋いではいけない」
――すべての謎がつながっていく。前作を凌ぐ、驚愕のラストが待つ!
各話の最終ページにしかけられたトリックも、いよいよ鮮やかです。

作品データ

タイトル:『いけないⅡ』
著者:道尾秀介
出版社:文藝春秋
発売日:2022/9/22

作家紹介

道尾秀介(みちお・しゅうすけ)

1975年、東京都出身。
2004年『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、作家としてデビュー。
2007年『シャドウ』で本格ミステリ大賞、2009年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞を受賞。2010年『龍神の雨』で大藪春彦賞、『光媒の花』で山本周五郎賞を受賞する。
2011年『月と蟹』で直木賞を受賞。『向日葵の咲かない夏』(新潮文庫版)はミリオンセラーに。独特の世界観で小説表現の可能性を追求し、ジャンルを超越した作品を次々に発表している。近著に『貘の檻』『満月の泥枕』『風神の手』『スケルトン・キー』『いけない』『カエルの小指』などの作品がある。

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道尾秀介の作品紹介

『背の眼』(2005年1月)
『向日葵の咲かない夏』(2005年11月)
『骸の爪』(2006年3月)
『シャドウ』(2006年9月)
『片眼の猿』(2007年2月)
『ソロモンの犬』(2007年8月)
『ラットマン』(2008年1月)
『カラスの親指』(2008年7月)
『鬼の跫音(あしおと)』(2009年1月)
『龍神の雨』(2009年5月)
『花と流れ星』(2009年8月)
『球体の蛇』(2009年11月)
『光媒の花』(2010年3月)
『プロムナード』(2010年5月)
『月の恋人』(2010年5月)
『月と蟹』(2010年9月)
『カササギたちの四季』(2011年2月)
『水の柩』(2011年10月)
『光』(2012年6月)
『ノエル』(2012年9月)
『笑うハーレキン』(2013年1月)
『鏡の花』(2013年9月)
『貘の檻』(2014年4月)
『緑色のうさぎの話』(2014年6月)
『透明カメレオン』(2015年1月)
『スタフ』(2016年7月)
『サーモン・キャッチャー』(2016年11月)
『満月の泥枕』(2017年6月)
『風神の手』(2018年1月)
『スケルトン・キー』(2018年7月)
『いけない』(2019年7月)
『カエルの小指』(2019年10月)
『雷神』(2021年5月)
『N』(2021年10月)
いけないII』(2022年9月)

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