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ケイチャン
【2024年78冊目】
今回ご紹介する一冊は、
垣谷美雨 著
『墓じまいラプソディ』です。
もくじ
【感想】あまり悩むな、人も墓もいずれなくなる
あなたと同じ墓には入りません!
義母の時限爆弾のような遺書から始まる
墓問題を描く
みんなの物語です
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ケイチャン
あなたが最後にお墓参りしたのは
いつですか?
新潟県の実家で問題発生!
いつも控えめだった義母は
恨みつらみを溜め込んでいたのか
夫の墓には入らないと遺言したのだ
こりゃあ、面白いわww
と、不謹慎に喜ぶのが
メインキャラの1人である
東京に住む次男の嫁
松尾五月(まつお さつき)さんです
跡取り息子のヨメなのに
いったいどういう了見なのか?
天然かつ徹底的なリアリストの
五月にとって墓なぞどうでもいいこと
そんな彼女の生暖かい(?)視線のなか
松尾家の親兄弟親戚は
ご立派なお墓をどうするのか
悩むのでした
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ケイチャン
家ごとに墓石を建てる
そんな現在のスタイルになったのは
つい最近のことだったんですね
知らなかった!
しかしこのお墓スタイルは
今、変わろうとしています
何故って、墓守が
いなくなるからです
そして嫁となった女性たちが
義父母のお墓に入るのを
嫌がるからです
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ケイチャン
そりゃそうだ!
どっちか選べるなら
自分の親のお墓に
入りたいですよね
物語はお墓の問題から
嫁という名の家政婦状態であった
女性たちがNO!と叫ぶ様子が
描かれて行きます
時代が変わり女性の意識も変わったことに
無神経にも、気が付かない
あなたと同じ墓には入りません!
と言われてやっと気が付くんだ
・・俺は嫌われていたのか・・と
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ケイチャン
こりゃ、ダメですね笑
人生の終盤において
長年連れ添った妻から
こんなこと言われてしまったら
もうガッカリです
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ケイチャン
僕も気を付けなきゃだわ
お墓問題から
男尊女卑のジェンダー論に発展するも
五月さんをはじめとする欠点だらけの
しかし楽しい登場人物たちのおかげで
笑って考えさせられるエンタメとなっています
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ケイチャン
さて、あなたは
ご自分のお墓をどうしますか?
作品紹介(出版社より)
「夫の墓には死んでも入りたくない」義母の遺言から始まった墓問題。それは親類や子供たちを巻き込み、墓の必要性などを考えるきっかけになっていく。「遺骨は燃えるゴミで」と言いたくなるほど面倒な、明日は我が身の墓騒動小説。
作品データ
タイトル:『墓じまいラプソディ』
著者:垣谷美雨
出版社:朝日新聞出版
発売日:2023/12/20
作家紹介
垣谷 美雨(かきや・みう)
1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『女たちの避難所』『夫の墓には入りません』『姑の遺品整理は、迷惑です』『うちの子が結婚しないので』などがある。
垣谷 美雨の作品紹介
『優しい悪魔』(2008/6/20)
『竜巻ガール』(2009/6/11)
『夫の彼女』(2011/4/22)
『禁煙小説2011/12/15)
『エール!』(2013/4/5)
『夫のカノジョ』(2013/10/1)
『あなたの人生、片づけます』(2013/11/6)
『結婚相手は抽選で』(2014/6/12)
『if: サヨナラが言えない理由』(2014/11/11)
『避難所』(2014/12/22)
『七十歳死亡法案、可決』(2015/2/10)
『ニュータウンは黄昏れて』(2015/6/26)
『子育てはもう卒業します』(2016/7/13)
『あなたの人生、片づけます』(2016/11/10)
『後悔病棟』 (2017/4/6)
『女たちの避難所』(2017/6/28)
『老後の資金がありません』(2018/3/23)
『夫の墓には入りません』(2019/1/22)
『農ガール、農ライフ』(2019/5/15)
『うちの子が結婚しないので』(2019/9/27)
『あなたのゼイ肉、落とします』(2019/11/14)
『うちの父が運転をやめません』(2020/2/21)
『リセット』(2020/4/16)
『定年オヤジ改造計画』(2020/9/11)
『希望病棟』(2020/11/6)
『四十歳、未婚出産』(2021/2/4)
『代理母、はじめました』(2021/2/20)
『もう別れてもいいですか』(2022/1/7)
『姑の遺品整理は、迷惑です』(2022/4/14)
『あきらめません!』(2022/5/25)
『墓じまいラプソディ』2023/12/20