ケイチャン
【2025年2冊目】
今回ご紹介する一冊は、
石田夏穂 著
『ミスター・チームリーダー』です。
もくじ
【感想】「カラダも職場も、バランスが大切」
脂肪は不要である!
ボディビルの大会に出場が間近な
チームリーダーがとる
反・働き方改革の物語です
・・体重が落ちないんだ・・
エントリーしたボディビル大会が近づくにつれ
イライラがとまらないのが主人公の後藤さんです
辛い減量をしているのになかなか成果が出ません
そんな彼をさらにイライラさせるのが
職場のメタボな奴らなのだ
ムシャムシャとお菓子を間食する姿に
ムカムカが止まりません
係長に昇進し、チームリーダーとなった後藤は
このゆるみきった職場を鍛え直すことにします
すなわち・・脂肪分の除去です
さあ、カラダも職場もシェイプアップする
後藤は職場改革をなしとげ、さらに
ボディビル大会でも好成績を得られるのでしょうか?
後藤は言う
カラダはコントロール出来る
すなわち
デブとは怠惰である、と
ケイチャン
ううう、お腹がまーまー
ぷにゅぷにゅしている僕には
たいへん耳が痛いお言葉です(泣)
そしてデブでメタボで怠惰な部下達を
自分の部署からどんどん異動させて
切り捨ててゆくのだ
ケイチャン
・・うんうん、だいぶシェイプアップしたぞ
けっこう身勝手なところがある後藤さん
ボディビルのトレーニングをしたいがために
嫌な仕事は部下に押し付けたりします
ケイチャン
・・そんなことして、大丈夫なのかな?
この後藤の態度にプチンと切れるのが
たった1人残った部下です
こんな上司はやってられない
辞めてやるぜ!!
鍛えれば出来るヤツと期待していた
部下に裏切られてしまう後藤さん
なんとボディビル大会でも
カラダに裏切られて失格となります
今回の反省を生かして
仕事もカラダも作り直すことを誓うのだ
だってトレーニングは裏切らない
きっと理想のチームが作れるはず、と
お仕事とボディビルをミックスさせた
ニッチな世界から本質を突く本作
ケイチャン
コミカルさに定評がある
石田夏穂の魅力が存分に出た1冊でした
ケイチャン
よし!僕もボディビルやってみようかな
・・明日から←絶対にやらないヤツですね(笑
作品紹介(出版社より)
勤務先で係長に抜擢された後藤は、ボディビルの選手でもあった。ある日、社内の人材の無駄に切り込み組織の代謝を上げると大会に向けて停滞中だった減量も進むことに気づき、身体を仕上げるべくチームの脂肪の除去に驀進し始める。肉体と組織がシンクロしたとき、たたき出されるのはベストパフォーマンスか、それとも――。
作品データ
タイトル:『ミスター・チームリーダー』
著者:石田夏穂
出版社:新潮社
発売日:2024/11/20
作家紹介
石田夏穂(いしだ・かほ)
1991年埼玉県出身。東京工業大学工学部卒。
2021年「我が友、スミス」でデビュー、第45回すばる文学賞佳作。
石田夏穂の作品紹介
『我が友、スミス』2022/1/19
『ケチる貴方』2023/1/26
『黄金比の縁』 2023/06/05
『我が手の太陽』 2023/07/13
『ミスター・チームリーダー』2024/11/20