政治

【本の感想】『ポピュリズム』堂場瞬一|人は多く集まると、愚かな選択をしてしまうのか?

堂場瞬一『ポピュリズム』
ケイチャン(サカキ ケイ)

【2025年97冊目】

今回ご紹介する一冊は、

堂場瞬一 著

『ポピュリズム』です。

【感想】「人は多く集まると、愚かな選択をしてしまうのか?」

政治小説

総理大臣選は、ただの人気者投票!?
国会議員がいなくなった世界線での
国民が直接首相を選ぶ選挙を描く
近未来架空政治小説です

選挙は、お祭りです!

前作『デモクラシー』の続編

あいにく僕は前作を未読でしたが
この世界線の要点をつかめるとスルスルと内容が理解出来ました
国会議員が廃止された世界線・・う~ん、これは、アリですな!

国会議員は廃止!かわりに、
国民からランダムに選ばれた人が
国民議員として国政にあたるのだ
そんな世界です

でも首相は選挙で選びます

国民が直接投票するのでこれは平等で、いいじゃん!
・・でもホントにそうなの?
それって有名人が得をする人気者投票になっちゃうじゃない??

「人は多く集まると、愚かな選択をしてしまうのか?」

さてこの人気者投票・・もとい
首相選挙に立候補するのが
与党の生え抜き女性議員と
野党が担ぎ出すテレビタレント
そして伏兵のユーチューバーです

あなたなら誰を選ぶ?

物語は与党候補の大曽根麻弥を軸にして
各陣営の人々が群像劇のように登場し
それぞれの視点からこの選挙を描く

それはこの国をどうしたい?どうあるべきか考えようよ!という
作者からのメッセージのようでした

技術が進歩してもなくならない、権謀術数!

政治小説の魅力は罠を掛け、ハマり
騙し騙される、人間ドラマでしょう
本作も思惑と欲望が交差する

ドロドロした展開に、ドキドキです!

最後に勝つのは、まごころ?

闇にうごめく権謀術数には負けていられない!
王道を行く者が選ばれる そんな選挙にしなきゃですね

そして僕ら国民が直接
国の代表を選ぶ、選挙は
いつ実現するのでしょうか?

もうスマホで、ポンッと投票する時代でいいですよね

作品紹介(出版社より)

「あなたの一票が、首相を決める」

20××年、第5回首相直接選挙、開幕!
十数年前から日本に取り入れられた直接民主制。
国会は廃止され、議員は20歳以上の国民からランダムに選ばれる。
首相選に立候補するための条件は、「日本国籍を持つ30歳以上の人」で、供託金は1億円。
投票するのは、全有権者――。
立候補が見込まれる人物は、女性首相を目指す新日本党の政治家、関西を中心に絶大な人気を誇るTVタレント教授、SNS総フォロワー数800万人以上のインフルエンサーなど。
全国民を巻き込んだ“選挙ショー”の結果はいかに。
社会派小説の旗手が提示する、有り得るかもしれない「未来」。

作品データ

タイトル:『ポピュリズム』
著者:堂場瞬一
出版社:集英社
発売日:2025/6/5

作家紹介

堂場 瞬一(どうば・しゅんいち)

1963年茨城県生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業。
新聞社勤務のかたわら小説を執筆し、2000年『8年』で第13回小説すばる新人賞を受賞。
2013年より専業作家となり警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。
著書に「警視庁犯罪被害者支援課」「警視庁追跡捜査係」「ラストライン」各シリーズのほか、『小さき王たち』『0』『幻の旗の下に』『聖刻』など多数。 2021年、作家デビュー20周年を迎えた。

堂場 瞬一の作品紹介

『8年』(2001年1月)
『雪虫– 刑事・鳴沢了』(2001年12月)
『マスク』(2002年4月)
『天国の罠』(2002年9月)
『破弾– 刑事・鳴沢了』(2003年2月)
『キング』(2003年3月)
『熱欲– 刑事・鳴沢了』(2003年10月)
『二度目のノーサイド』(2003年11月)
『棘の街』(2004年3月)
『いつか白球は海へ』(2004年4月)
『焔』(2004年7月)
『約束の河』(2005年1月)
『バッド・トラップ』(2005年7月)
『孤狼– 刑事・鳴沢了』(2005年10月)
『帰郷– 刑事・鳴沢了』(2006年2月)
『ミス・ジャッジ』(2006年3月)
『讐雨– 刑事・鳴沢了』(2006年6月)
『神の領域– 検事・城戸南』(2006年11月)
『血烙– 刑事・鳴沢了』(2007年2月)
『被匿– 刑事・鳴沢了』(2007年6月)
『蒼の悔恨』(2007年6月)
『大延長』(2007年7月)
『BOSS』(2007年10月)
『長き雨の烙印– 汐灘サーガ』(2007年11月)
『疑装– 刑事・鳴沢了』(2008年2月)
『少年の輝く海』(2008年5月)
『青の懺悔』(2008年5月)
『久遠– 刑事・鳴沢了』(2008年6月)
『天空の祝宴』(2008年9月)
『チーム』(2008年10月)
『断絶– 汐灘サーガ』(2008年12月)
『蝕罪– 警視庁失踪課・高城賢吾』(2009年2月)
『相剋– 警視庁失踪課・高城賢吾』(2009年4月)
『灰の旋律』(2009年6月)
『邂逅– 警視庁失踪課・高城賢吾』(2009年8月)
『ラストダンス』(2009年9月)
『夜の終焉– 汐灘サーガ』(2009年10月)
『10(ten)– 俺たちのキックオフ』(2009年12月)
『交錯– 警視庁追跡捜査係』(2010年1月)
『虚報』(2010年1月)
『漂泊– 警視庁失踪課・高城賢吾』(2010年2月)
『裂壊– 警視庁失踪課・高城賢吾』(2010年6月)
『アナザーフェイス』(2010年7月)
『逸脱– 捜査一課・澤村慶司』(2010年8月)
『水を打つ』(2010年10-11月)
『沈黙の檻』(2010年10月)
『策謀– 警視庁追跡捜査係』(2011年1月)
『波紋– 警視庁失踪課・高城賢吾』(2011年2月)
『敗者の嘘– アナザーフェイス2』(2011年3月)
『蒼い猟犬– 1300万人の人質』(2011年4月)
『異境』(2011年6月)
『八月からの手紙』(2011年6月)
『共鳴』(2011年7月)
『遮断– 警視庁失踪課・高城賢吾』(2011年10月)
『ヒート』(2011年11月)
『第四の壁– アナザーフェイス3』(2011年12月)
『謀略– 警視庁追跡捜査係』(2012年1月)
『歪– 捜査一課・澤村慶司』(2012年1月)
『七つの証言– 刑事・鳴沢了外伝』(2012年2月)
『衆– 1968夏』(2012年5月)
『暗転』(2012年6月)
『ラスト・コード』(2012年7月)
『解』(2012年8月)
『消失者– アナザーフェイス4』(2012年11月)
『over the edge』(2012年11月)
『牽制– 警視庁失踪課・高城賢吾』(2012年12月)
『標的の男– 警視庁追跡捜査係』(2013年1月)
『穢れた手』(2013年1月)
『執着– 捜査一課・澤村慶司』(2013年2月)
『闇夜– 警視庁失踪課・高城賢吾』(2013年3月)
『献心– 警視庁失踪課・高城賢吾』(2013年6月)
『検証捜査』(2013年7月)
『Sの継承』(2013年8月)
『傷』(2013年9月)
『20』(2013年10月)
『オトコの一理(オトコのトリセツ)』(2013年11月)
『独走』(2013年11月)
『凍る炎– アナザーフェイス5』(2013年12月)
『刑事の絆– 警視庁追跡捜査係』(2013年12月)
『内通者』(2014年2月)
『ルーキー– 刑事の挑戦・一之瀬拓真』(2014年3月)
『グレイ』(2014年4月)
『壊れる心– 警視庁犯罪被害者支援課』(2014年8月)
『ターンオーバー』(2014年8月)
『見えざる貌– 刑事の挑戦・一之瀬拓真』(2014年9月)
『警察回りの夏– メディア三部作』(2014年9月)
『親子の肖像– アナザーフェイス0』(2014年10月)
『埋れた牙』(2014年10月)
『誤断』(2014年11月)
『複合捜査』(2014年12月)
『ルール』(2014年12月)
『高速の罠– アナザーフェイス6』(2015年3月)
『夏の雷音』(2015年4月)
『誘爆– 刑事の挑戦・一之瀬拓真』(2015年5月)
『黄金の時』(2015年6月)
『十字の記憶』(2015年8月)
『暗い穴– 警視庁追跡捜査係』(2015年9月)
『邪心– 警視庁犯罪被害者支援課2』(2015年10月)
『チームII』(2015年10月)
『Killers』(2015年10月)
『蛮政の秋– メディア三部作』(2015年12月)
『バビロンの秘文字』(2016年1-3月)
『愚者の連鎖– アナザーフェイス7』(2016年3月)
『虹のふもと』(2016年5月)
『特捜本部– 刑事の挑戦・一之瀬拓真』(2016年6月)
『共犯捜査』(2016年7月)
『二度泣いた少女– 警視庁犯罪被害者支援課3』(2016年8月)
『黒い紙』(2016年9月)
『メビウス』(2016年10月)
『under the bridge』(2016年11月)
『社長室の冬– メディア三部作』(2016年12月)
『錯迷』(2017年1月)
『報い– 警視庁追跡捜査係』(2017年2月)
『潜る女– アナザーフェイス8』(2017年3月)
『犬の報酬』(2017年3月)
『奪還の日– 刑事の挑戦・一之瀬拓真』(2017年4月)
『1934年の地図』(2017年6月)
『ネタ元』(2017年7月)
『身代わりの空– 警視庁犯罪被害者支援課4』(2017年8月)
『ランニング・ワイルド』(2017年8月)
『時限捜査』(2017年12月)
『絶望の歌を唄え』(2017年12月)
『闇の叫び– アナザーフェイス9』(2018年3月)
『零れた明日– 刑事の挑戦・一之瀬拓真』(2018年4月)
『砂の家』(2018年4月)
『脅迫者– 警視庁追跡捜査係』(2018年7月)
『焦土の刑事』(2018年7月)
『影の守護者– 警視庁犯罪被害者支援課5』(2018年8月)
『宴の前』(2018年9月)
『白いジオラマ』(2018年10月)
『ラストライン』(2018年11月)
『ピーク』(2019年1月)
『ザ・ウォール』(2019年2月)
『割れた誇り– ラストライン2』(2019年3月)
『帰還』(2019年4月)
『動乱の刑事』(2019年5月)
『凍結捜査』(2019年7月)
『決断の刻』(2019年7月)
『不信の鎖– 警視庁犯罪被害者支援課6』(2019年8月)
『奔る男– 小説 金栗四三』(2019年10月)
『沃野の刑事(2019年11月)
『垂れ込み– 警視庁追跡捜査係』(2020年1月)
『インタビューズ』(2020年1月)
『迷路の始まり– ラストライン3』(2020年3月)
『チームIII』(2020年3月)
『空の声』(2020年4月)
『ダブル・トライ』(2020年5月)
『ホーム(2020年6月)
『空白の家族– 警視庁犯罪被害者支援課7』(2020年8月)
『コーチ』(2020年10月)
『共謀捜査』(2020年12月)
『時効の果て– 警視庁追跡捜査係』(2021年1月)
『刑事の枷』(2021年1月)
『骨を追え– ラストライン4』(2021年3月)
『沈黙の終わり』(2021年4月)
『ピットフォール』(2021年5月)
『赤の呪縛赤の呪縛』
『大連合』(2021年6月)
『チェンジ– 警視庁犯罪被害者支援課8』(2021年8月)
『聖刻』(2021年8月)
『幻の旗の下に』(2021年10月)
『ボーダーズ』(2021年12月)
『0 zero』(2022年2月)
『悪の包囲– ラストライン5』(2022年3月)
『小さき王たち– 第一部:濁流』(2022年4月)
鷹の系譜』(2022年6月)
『小さき王たち– 第二部:泥流』(2022年7月)
『誤ちの絆 警視庁総合支援課』(2022年8月)
『オリンピックを殺す日』(2022年9月)
ポピュリズム』2025/6/5

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ケイチャン
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サラリーマン読書家
年間150冊以上の本(主に小説)を読む、名古屋で働くサラリーマン【ケイチャン】です。食べることが大好きな僕が撮影している「本のある日常風景」と共に、本の紹介と感想のブログをお楽しみください!オススメの本は?この本気になるけど面白い?…など、読む本に迷った方への参考になれば幸いです。好きな言葉は「花には水を、人には愛を!」【ケイチャンブックス】よろしくお願いします!一緒に読書を楽しみましょう!!
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