長編

【本の感想】『熟柿』佐藤正午|いつもあなたのことを思っている

佐藤正午『熟柿』|ケイチャンブックス
ケイチャン(サカキ ケイ)

【2026年9冊目】

今回ご紹介する一冊は、

佐藤正午 著

『熟柿』です。

【感想】「いつもあなたのことを思っている」

心を抉る長編小説

ひとめ息子に会いたい・・
罪を犯した女性が
生き別れになった子を思う
慟哭の半生を描く物語です

不運の連鎖は断ち切れるのか?

本書はずいぶん前に買ったのですが
本の帯の言葉が重すぎてなかなか
読む気になれませんでした
普通は帯を見て読む気にさせるのにね

なんてしんどそうな物語なんだ

残念ながら帯の言葉を裏切ることなく
物語の序盤から不吉なシーンが続き
すぐに致命的な失敗が訪れます
妊婦の主人公、かおりさんが
あわれでなりません

事故を起こして獄中出産する
かおりさん
刑務所を出所してからも続く
不運・・
息子に会おうとする度に
パトカーで連行されてしまう

不運な彼女はいつ息子と会えるのだろうか?

「いつもあなたのことを思っている」

辛く、しんどい状況が続く
不幸と不運の連続に
心はどんよりと沈みます
・・シンドイtoシンドイ

いつも間違えてしまう
かおりさんが可哀相
つねに子を思う彼女の
気持ちに涙してしまう

不在の存在感が大きい

毎日、心の中の息子と会話し
再会の日を夢見る、かおりさん
その日が来るのか?
その時はどうするのか?

しかしついに訪れた運命の日に
かおりさんは僕の予想と違った
態度をみせるのです

・・人間って複雑だね

不運と不幸が続く
ままならない運命でも
時が解決してくれる
人生に負けない物語でした

僕も負けずに生きてゆきます!ます!

作品紹介(出版社より)

取り返しのつかないあの夜の過ちが、あったはずの平凡な人生を奪い去った。

第20回中央公論文芸賞 受賞
本の雑誌が選ぶ2025年度上半期 ベスト10  1位

激しい雨の降る夜、眠る夫を乗せた車で老婆を撥ねたかおりは轢き逃げの罪に問われ、服役中に息子・拓を出産する。出所後息子に会いたいがあまり園児連れ去り事件を起こした彼女は、息子との接見を禁じられ、追われるように西へ西へと各地を流れてゆく。自らの罪を隠して生きる彼女にやがて、過去にまつわるある秘密が明かされる。『鳩の撃退法』(山田風太郎賞受賞)『月の満ち欠け』(直木賞受賞)著者による最新長編小説。

作品データ

タイトル:『熟柿』
著者:佐藤正午
出版社:KADOKAWA
発売日:2025/3/27

作家紹介

佐藤 正午(さとう・しょうご)

1955年生まれ、長崎県出身。
1983年、デビュー作『永遠の1/2』で『第7回 すばる文学賞』を受賞。
2014年『鳩の撃退法』で『第6回 山田風太郎賞』受賞。
2017年7月、『月の満ち欠け』で『第157回 芥川賞・直木賞(平成29年度上半期)』の直木三十五賞を受賞。

佐藤正午の作品紹介

『永遠の1/2』2016/10/
『鳩の撃退法(上・下)』2018/1/4
『月の満ち欠け』2017/4/6
冬に子供が生まれる』2024/1/30
熟柿』2025/3/27

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ケイチャン
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サラリーマン読書家
年間150冊以上の本(主に小説)を読む、名古屋で働くサラリーマン【ケイチャン】です。食べることが大好きな僕が撮影している「本のある日常風景」と共に、本の紹介と感想のブログをお楽しみください!オススメの本は?この本気になるけど面白い?…など、読む本に迷った方への参考になれば幸いです。好きな言葉は「花には水を、人には愛を!」【ケイチャンブックス】よろしくお願いします!一緒に読書を楽しみましょう!!
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