ケイチャン
【2024年122冊目】
今回ご紹介する一冊は、
金子玲介 著
『死んだ石井の大群』です。
もくじ
【感想】「死んじゃいたいが死にたくない、そんな毎日です」
気が付いたらここには
333人の石井さんがいる!
突如として始まるデスゲームを描く
石井さんの物語です
古くは小説『バトルロワイアル』から始まり
最近では韓国ドラマ『イカゲーム』と続く
デスゲーム系の物語は
手を変え品を変えて人気ですよね
ケイチャン
自分だったらどうする?
と主人公になりきって
ハラハラドキドキと
手に汗握って物語に
没入してしまいます
まずはデスゲームに参加する
中学2年の石井唯ちゃん
突如として始まるデスゲームに
戸惑いが隠せない
ケイチャン
・・いったいどうなっているの?
もう1つの場面が
行方不明者の舞台俳優の捜索を
依頼された探偵たちです
・・石井有一さんはどこにいるんだ?
ケイチャン
あれれ2人共、石井姓だよね??
序盤に散りばめられた
数々の謎が気になるなか
デスゲームではじゃんじゃん人が死に
行方不明者捜索では有一さんの過去と
ひととなりが露わになってゆく
ケイチャン
いったいこの物語は
どこに向かっていくのだろうか?
*ご注意!以下はものすごいネタバレとなります↓↓↓↓↓
このデスゲームは多重人格者の
石井有一の内面世界の出来事であった
334人の人格を統合した有一は目覚めて
生き直すこととなる
ケイチャン
うんうん、そーですよね
やはり、こー来ましたかという
結末でしたが
僕は唯ちゃんのキャラが気に入りました
死にたいけれど
死にたくはない
しんどい気持ちを受け持つ彼女は
有一さんに負けて死にます
ひょっとしたら僕の中にも
唯ちゃん的存在な人格があって
陰ながら僕を支えてくれているかも?
なーんて思うと
もうちょっと頑張ってみようかなって
そんな気持ちになりますよね
ケイチャン
1人さみしい気持ちに
負けそうなしんどい時に
たくさんの僕がわいわいと現れて
助けてくれるようなイメージが湧きました
葛藤する内面世界を
デスゲームという形で描く本作
ケイチャン
あなたの心の中には
どんな世界が広がっていますか?
作品紹介(出版社より)
白い部屋に閉じ込められた333人の石井。失敗すれば即、爆発の3つのゲームで試されるのは、運か執着心かーー。
14歳の唯は死にたかった。理由なんてなかった。何度も死のうとした。死ねなかった。今、はじめて生きようと思った。この理不尽な遊びから抜け出すために。
探偵の伏見と蜂須賀の元に、石井有一という人物を探してほしいという依頼がきた。劇団の主宰が舞台での怪演を目の当たりにし、その才能にほれ込んだ矢先の失踪だった。
唯と有一の身に何が起きたのか、そして二人の生死の行方はーー。
作品データ
タイトル:『死んだ石井の大群』
著者:金子玲介
出版社:講談社
発売日:2024/8/7
作家紹介
金子玲介(かねこ・れいすけ)
1993年神奈川県生まれ。慶應義塾大学卒業。
「死んだ山田と教室」で第65回メフィスト賞を受賞。同作は2024年5月に単行本として刊行予定。